クロッカスの「花言葉」を種類や色別にご紹介!悲しい意味が多い?

クロッカスの「花言葉」を種類や色別にご紹介!悲しい意味が多い?

クロッカスは、多くの花言葉を持っている花です。クロッカスは黄色や紫などの色鮮やかな花を咲かせますが、その姿とは逆になぜか悲しい意味の花言葉が多くあります。そこで今回は、クロッカスの種類や色別の花言葉やなぜ悲しい意味が多いのかなどをまとめたのでご紹介します。

記事の目次

  1. 1.クロッカスとは?
  2. 2.クロッカスの花言葉
  3. 3.色別でのクロッカスの花言葉
  4. 4.種類別でのクロッカスの花言葉
  5. 5.まとめ

クロッカスとは?

クロッカスとは、春や秋の二つの季節に黄色や紫など色とりどりの花を咲かせる地中海地方原産の植物です。細くて長い葉と大きく色鮮やかな花、そして名前の由来にもなった細くて長い糸(ギリシャ語で「croke」)のようなめしべがあるのが大きな特徴です。

クロッカスの基本情報

出典:BOTANICA

学名 Crocus
分類 アヤメ科クロッカス属
原産地 地中海沿岸地域、小アジア
英名 Crocus
別名 ハナサフラン・ハルサフラン
草丈 5~10cm
開花時期 2月~4月 秋咲きのものは10月~11月
花の色 黄色・紫・白・薄紫・複色

クロッカスの花言葉

出典:BOTANICA

クロッカスにはいくつかの花言葉がありますが、悲しい意味のものが多くみられます。それはギリシャ神話の中にクロッカスにまつわる悲しい恋の話が由来になっているからなのです。ここでは、クロッカス全体の花言葉とその由来についてまとめたのでご紹介します。

青春の喜び

Photo byEfraimstochter

クロッカスは、まだ雪の残る2月ごろから花が咲きはじめます。この時期に花を咲かせるクロッカスは寒さを吹き飛ばす力強さと春がきた喜びからヨーロッパでは若さと喜びの象徴とされているため、クロッカスに「青春の喜び」という花言葉がつけられました。英語での花言葉も同じく「youthful gladness(青春の喜び)」です。

切望

「切望」という言葉は少し痛々しく悲しいイメージがありますが、本来は「心から強く望む」という意味の言葉です。「切望」という花言葉は「春を告げる花」とも呼ばれるクロッカスの花が早く咲いて、寒い季節を終わらせてあたたかい春を呼んで欲しいと強く望む気持ちからつけられたものです。

裏切らないで

Photo bydrippycat

クロッカスの花言葉の一つである「裏切らないで」という言葉は、次のような悲しくて儚いギリシャ神話のエピソードに由来しています。

神々に愛されるほど美しい青年クロッカスは、羊飼いの娘スミラックスと恋に落ちます。しかし、美しいクロッカスを愛していた神々は二人の恋を認めるどころか二人を引き裂いてしまいます。このことを悲しんだクロッカスは絶望し自ら命を絶ってしまい、クロッカスの死を知ったスミラックスもまた、後を追って自ら命を絶ってしまいました。この様子を見て哀れに思った花の女神フローラは二人をクロッカスとサルトリイバラの花に変えました。

このエピソードの中で、たとえ神々に許されなくても自分だけを愛していて欲しいというスミラックスの気持ちが「裏切らないで」という花言葉の由来になっています。

不幸な恋

出典:BOTANICA

「不幸な恋」という花言葉は、ギリシャ神話のクロッカスとスミラックスのエピソードと合わせてもう一つのクロッカスにまつわるエピソードが由来となっています。その話とは次のようなものです。

伝令の神ヘルメスにはクローカスという婚約者がいました。ある日、二人は雪遊びを楽しむために雪山へと行きました。日が暮れるまで楽しく遊んだ二人でしたが、だんだん風が強くなってきたので吹雪になる前に家に帰ることにしました。ヘルメスは先にクローカスをソリに乗せ、自分も乗ろうとしたその時、突然強い風が吹いてきてクローカスだけを乗せたソリが走り出してしまったのです。ソリは止まることなくそのまま谷に落ちてしまいました。ヘルメスはクローカスを必死に探しましたがなかなか見つからず、やっとのことで見つけたクローカスは、壊れたソリの近くで真っ赤な血を流し息絶えていました。ヘルメスはクローカスを生き返らせようとあらゆる手を尽くしましたが、クローカスを生き返らせることはできませんでした。ヘルメスの悲しみは大きく、一年たってもクローカスを忘れることができませんでした。そして、風の吹いていない日に再びクローカスが落ちた谷底に行ってみると、クローカスが血を流した場所にたくさんの花が咲いていたのです。ヘルメスはその花に「クロッカス」という名前をつけてクローカスへの永遠の愛の証としました。

このなんともやるせない不幸な事故の話が由来となって、クロッカスに「不幸な恋」という花言葉がつけられました。一年経っても忘れることができないほどクローカスへの深い愛を感じるだけにとても寂しい花言葉です。

色別でのクロッカスの花言葉

Photo byKapa65

花言葉は、花の種類だけでなく色によっても違った意味の言葉がつけられることがあります。クロッカスもそれぞれの色に対しての花言葉がついている花で、主に黄色・白・紫色の花を咲かせることからそれぞれの色の花に花言葉がつけられています。

白のクロッカスの花言葉

Photo bymoritz320

白いクロッカスの花言葉は「あなたを待っています」です。この花言葉は、ギリシャ神話のクロッカスとスミラックスのエピソードが由来になっていて、神々に引き裂かれたときの今は離れて寂しいけれどもいつかまた会えると信じて待っている私を忘れないでいて欲しいというスミラックスの思いからつけられました。また、クロッカス全体の花言葉でもある「青春の喜び」も白いクロッカスの花言葉とされています。

黄色のクロッカスの花言葉

出典:BOTANICA

黄色のクロッカスの花言葉は「私を信じて」で、この花言葉もクロッカスとスミラックスのエピソードからつけられたものになります。神々に引き裂かれたとき、スミラックスの今は反対されていてもいつか必ず認められて結ばれることができるはずだから信じていて欲しいという気持ちがこの花言葉に込められています。

紫のクロッカスの花言葉

出典:BOTANICA

紫色のクロッカスの花言葉は「愛の後悔」です。この花言葉はクロッカスとスミラックスと、ヘルメスとクローカスの二つの話が由来になっているとされています。「愛の後悔」という花言葉そのものもさることながら、周りから反対されてしまうというエピソードや忘れることができない不幸な事故というエピソードからも恋人にプレゼントすると失恋してしまいそうなので紫のクロッカスは避けた方がいいでしょう。

種類別でのクロッカスの花言葉

出典:BOTANICA

クロッカスは約80種類もの原種がある植物で、色の違いだけでなくめしべの形や花を咲かせる季節など種類によって特徴的な違いがあります。その種類の違いによってそれぞれクロッカス全体とは違う花言葉がつけられているのでご紹介します。

サフランの花言葉

Photo byXtendo

サフランは、秋に咲くクロッカスの仲間で赤くて長いめしべを持っているのが特徴の植物です。昔から黄色の染料やスパイス、ぜんそくや心臓病、婦人病など多くの病気に効く薬として使用されてきました。気持ちを落ち着かせる効果もあるので、最近ではアロマオイルにも使用されています。サフランはクロッカスの仲間ですが、クロッカスとは全く違った花言葉をつけられているのでご紹介します。

サフランの基本情報

学名 Crocus Sativu
属名 アヤメ科クロッカス属
英名 Saffron crocus
和名 サフラン
漢名 番紅花(ばんこうか)
原産地 地中海沿岸地域、西南アジア地方
開花時期 10月~11月
花の色 薄紫
草丈 10~15cm
特徴 根元で3つに分かれた長くて赤いめしべ
甘くて強い香り
用途 めしべはスパイスや黄色の染料や薬として使用されます
花の香りは香水やアロマオイルに使用されます

サフランの花言葉

Photo byXtendo

サフランの花言葉は「陽気」「喜び」「歓喜」「過度をつつしめ」「濫用するな」です。サフランは太古の時代から薬として利用されてきました。サフランは、病気が治る喜びを連れてくる花ということから「喜び」「歓喜」などの花言葉がつけられました。一方サフランには、過度に使うと脳と神経を刺激して興奮状態になってしまったり、月経障害を起こしてしまうという副作用があります。このことから、「過度をつつしめ」「濫用するな」といった注意をふくめた花言葉もつけられました。

クロッカス・シーベリーの花言葉

Photo byIlluvis

クロッカス・シーベリーは、寒咲き種と呼ばれるクロッカス仲間の中でもとくに早く花を咲かせる種類で2月上旬ごろから咲きはじめます。花の色は中心が黄色で外に向かって白からうす紫に変わる品種で、ガーデニングでも人気の高い種類です。

クロッカス・シーベリーの花言葉

Photo bycocoparisienne

2月上旬から花を咲かせる早咲きのクロッカス・シーベリーには「夫婦円満」という花言葉がついています。冷たい雪が残る季節でも花を咲かせるクロッカス・シーベリーは、一生懸命に生きる力強さを感じます。春のようにおだやかで楽しい時だけでなくクロッカス・シーベリーのようにつらい時にも夫婦いっしょに力強く生きていくという気持ちを忘れないことで、いつまでも仲良く過ごして欲しいという意味が込められた花言葉です。

まとめ

出典:BOTANICA

クロッカスの花言葉に悲しいものが多いのは、ギリシャ神話の悲恋話が由来になっているからです。しかし、失恋をして寂しいというものではなく二人の恋を許してもらえない苦悩や周りの反対や事故で失ってしまった儚い命を悲しんだものなので逆に愛の強さを感じられます。また、クロッカスの花言葉は色や種類によっては明るいものもあるので、贈る相手やシーンに合わせてプレゼントすることをおすすめします。

ayamasa2223
ライター

ayamasa2223

植物が好きでプランターでのお花や野菜の栽培の勉強中です。どうぞよろしくお願いします。

関連記事

Article Ranking