ガジュマルの挿し木での増やし方!根や幹を太く大きくさせるコツは何?

ガジュマルの挿し木での増やし方!根や幹を太く大きくさせるコツは何?

ガジュマルは沖縄でよく見られる独特の形をした熱帯植物で、ぽっこりとした太い幹と肉厚な葉っぱのかわいらしい姿から観葉植物としても人気の植物です。ガジュマルは挿し木で増やすのが一般的です。そこで、今回は挿し木の方法と根や幹を太く育てるコツなどをご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ガジュマルとは
  2. 2.ガジュマルを挿し木で増やす方法
  3. 3.ガジュマルの根や幹を太くする方法とは
  4. 4.ガジュマルの植え替え
  5. 5.まとめ

ガジュマルとは

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ガジュマルとは、沖縄や東南アジアなどの熱帯や亜熱帯地域に自生している植物で、自生しているものでは20mほどにまで成長します。幹から垂れ下がる長い気根を持ち、その独特の形から、沖縄では「キジムナー」と呼ばれる妖精が宿る木として昔から大切にされている植物です。最近ではその独特な形から、観葉植物としての人気も高まっています。

ガジュマルの基本情報

出典:BOTANICA

学名 Ficus microcarpa
和名 ガジュマル
  クワ科イチジク族(フィカス族)
原産地 沖縄・屋久島・インド・台湾
大きさ ~20m(観葉植物の場合~2mほど)
光沢のある濃い緑色
厚みがある
卵型で6cmほどに成長する
赤い花嚢(かのう)の中に咲く
開花時期 不定期
特徴 幹の途中から「気根」が複数生えてきて、地中に付くと
太く成長し支柱根となる
耐寒性 弱い
耐暑性 強い

ガジュマルを挿し木で増やす方法

出典:BOTANICA

ガジュマルは初心者でも育てやすく、ぽっこりとした太い幹や一年中緑を絶やさない肉厚な葉っぱが人気の観葉植物でもあります。ガジュマルを家庭で増やす時には挿し木を行うことが一般的で、ポイントさえ押さえていれば挿し木で簡単に増やすことができます。そこで今回は、正しい挿し木の方法とお手入れのコツをご紹介します。

挿し木を行う時期

ガジュマルの挿し木を行うのに適している時期は4~6月です。春から夏にかけてのこの時期はガジュマルの成長期で挿し穂から根が出やすく根付きやすいからです。とくに5月は枝がどんどん伸びたり木の修復力も強い時期で、挿し木だけでなく剪定にも最適です。伸びた枝を剪定し、その後その枝を挿し木に使うことをおすすめします。ただし、寒い時期はガジュマルが休眠期に入るので挿し木をしても根が出ないので注意してください。

挿し木の準備

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挿し木の準備物

ガジュマルの挿し木を行う時には、次のようなものを準備してください。

・剪定をするガジュマル
・挿し木用の鉢
・挿し木用の土
・鉢底ネット
・鉢底石
・コップなどの水を入れる容器
・わりばし
・ハサミ
・液体肥料

挿し木に最適な土とは

挿し木用の土は、水はけが悪いものだったり肥料が入っているものだと挿し穂の切り口が腐ってしまい根が出てこない可能性があるので、市販の「挿し木用の土」や赤玉土・小粒の鹿沼土・バーミキュライトなどの水はけがよい土を使用しましょう。また、古い土だと雑菌が混じっているので必ず清潔で新しい土を使うようにしましょう。

挿し木の手順

  1. 枝を先から10cmほどの長さで切り、先端の葉っぱを1~2枚だけ残しておく。
  2. 枝の切り口から出てくる乳白色の樹液を水で洗い流す。
  3. 水を入れたコップに枝の切り口を1~2時間ほど浸ける。
  4. 挿し木用の鉢の底穴に鉢底ネット→鉢底石→土の順番に入れて少し水を撒いておく。
  5. 土の真ん中に穴をわりばしで作り、そこに枝を挿す。
  6. 風通しがよく日の当たらない明るい場所(屋内、屋外どちらでもOK)に鉢を置き、土が乾いたらたっぷり水やりをする。
  7. 3週間ほど経ったら液体肥料を与える。
  8. 新芽が出てきたら(約3か月)根が張った証拠なので新しい鉢に植え替える。

挿し木をする時の注意点

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挿し木をするときには、次のようなことに注意してください。

  • 挿し穂は、葉っぱが多すぎると根が出なくなるので注意する。
  • 土は鉢の八分目くらいまで入れる。
  • 挿し穂の切り口から出た樹液は固まると水を吸わなくなるので洗い流しておく。
  • 挿し穂から根が出てくるまで水に浸けておく方法のときは根が出るまでの間(1週間~1ヵ月)、2日に1回の水替えと枝を洗って清潔に保つ。
  • 肌が弱い人は樹液でかぶれるので、手袋を使用する。
  • 剪定をした木の切り口から雑菌が入らないように樹液をふき取りその後癒合剤を塗っておく。
  • 挿し穂から根が出ている場合は根が傷つかないように植え替える。
  • 挿し木をしたばかりの枝は日に当たると葉焼けを起こすので、根が張るまで(約3か月)は少しずつに日光に慣らすようにする。

ガジュマルの根や幹を太くする方法とは

出典:BOTANICA

ガジュマルの太くてポッコリとした幹や根のように見える部分は「気根」と呼ばれるものです。ガジュマルの気根は種から育てたものは太くなりますが、挿し木で増やした株の気根は太くならないことがほとんどで太くするのは10年以上育てないと難しいといわれています。そこで今回は、ガジュマルを種から育てる方法や気根を増やす方法をご紹介します。

ガジュマルの気根とは

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気根とは、幹や茎の途中から生えてきて空気中に現れる根のことでガジュマルの特徴のひとつです。ガジュマルの気根は複数生えてきて地面につくまで伸びていき、地中に根を張ります。その後どんどん成長していって太くなり、水や栄養を吸収する根の働きに加えて木を支える働きもする支柱根となります。

気根が出やすい環境

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観葉植物として家庭で育てているガジュマルの場合、環境を整えてあげないとなかなか気根が出てこないことがあります。ガジュマルは高温多湿の熱帯で育つ植物なので気根を生やしたい場合はその環境に近い、気温25℃以上で湿度80%以上という条件をそろえてあげる必要があります。また、土が乾いていると気根が生えにくくなるので、こまめに水やりを行うことも大切です。

気根が出ない場合の対処方法とは

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環境を整えても気根が出てこないときには、肥料を与えたり霧吹きで葉っぱに水を吹きかける「葉水」という方法を行うとよいでしょう。また、梅雨や秋雨の時期にガジュマルの鉢を外に出しておくと気根が出やすくなります。雨が降らない時期は、温度と湿度を保つために鉢ごと透明なビニール袋でつつむという方法がありますが、密閉してしまうと成長が悪くなるので必ず数か所小さな穴を開けておきましょう。どうしても気根が出ないときは根詰まりを起こしているかもしれないので、植え替えをすることをおすすめします。

ガジュマルを種から育てる方法

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ガジュマルの種は市販されておらず入手が難しいことと、挿し木で増やすよりも難しいので種から育てる人は少ない気根を太くしたい場合は種から育てることをおすすめします。ガジュマルを種から育てる方法は次のようになります。

種まきをするときの準備物

  • ガジュマルの種(通販サイトなどで入手できます)
  • バケツ
  • 茶こしなどの目の細かいざる
  • 種まき用ポット
  • 種まき用の土
  • シャベル

種まきの手順

  1. ガジュマルの種は25℃以上で発芽するので、種まきは4~6月に行う。
  2. ガジュマルの種には発芽抑制物質や果肉などがついているので、バケツの中で茶こしなどを使いよく洗う。
  3. 土をポットに入れて水をまいて湿らせておく。
  4. 土の上に種をまき、土をかけないようにする。
  5. 種まき後は風通しがよく日の当たらないあたたかい場所にポットを置く。
  6. 水やりは土が乾いたときに行い、水やりをするときには種が流れないように気を付ける。
  7. 2~4週間で発芽するので、その後は徐々に日光が当たる場所に移していく。
  8. 市販の苗木くらいの大きさになったら鉢に植え替え、その後は通常通りに育てる。

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ガジュマルの植え替え

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