pH(酸性度)とは?測定方法や家庭菜園における土作りの基礎知識を解説!

pH(酸性度)とは?測定方法や家庭菜園における土作りの基礎知識を解説!

ph(酸性度)とは何を意味する数値かご存知ですか。土壌のphの意味を理解できればが野菜にどういう影響を与えるのか、どうやって測定すればいいのかがわかります。また野菜に適したphへ土壌を改良するための方法も合わせてご紹介いたします。

記事の目次

  1. 1.phの意味
  2. 2.土壌のphは何を意味するか
  3. 3.土壌のph測定について
  4. 4.日本の土壌について
  5. 5.作物に適した土壌
  6. 6.アルカリ性土壌を改良するための資材や土
  7. 7.酸性土壌を改良するための資材や土
  8. 8.まとめ

phの意味

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ph(ペーハー)とは液体が酸性かアルカリ性かを示すための値で、0から14までの数値で酸性度を示します。数値が0に近いほど強酸性で、14に近いほど強アルカリ性になり、7付近は中性となります。ph値は様々な場面で使われる数値で、家庭菜園で育てる作物にも影響を与えるため、土の基礎知識として覚えておきましょう。またphを上げる方法や下げる方法も合わせてご紹介いたします。

土壌のphは何を意味するか

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土壌のphは土に含まれる水に溶けだす成分によって決まります。土に溶け出す物質のなかで、アルカリ性成分が多いか酸性成分が多いかで土壌のph値は変化していくのです。溶けだした物質が水とともに根から吸収されるため、土壌酸度は家庭菜園での野菜作りにおいても非常に重要です。家庭菜園では弱酸性から中性が望ましいといわれていますが、偏った土壌ではどういった影響があるのでしょうか。

アルカリ性土壌

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phが中性よりも上がるとアルカリ土壌になり、アルカリ性の強い土壌では鉄や銅といった成分が水に溶けにくい状態になっています。そうすると鉄や銅を根から吸収できずに、植物に必要な成分が足りなくなってしまうのです。鉄や銅が足りなくなった野菜は発育が悪くなるため、大きく育たないなどの問題が発生してしまいます。また活力を失い病気にかかりやすくなるため、徐々に弱って枯れてしまうといった弊害も出てきます。

酸性土壌

phが中性よりも下がると酸性土壌です。酸性の土壌では鉄分やアルミニウムといった物質が水に溶けだしやすくなります。そうして溶けだした鉄などは、植物の栄養となるリン酸と混ざると、植物にとって吸収しにくい状態となります。さらに酸性土壌は植物の根を痛めるため、植物は栄養不足に陥ってしまいます。また酸性に偏った土壌はカルシウム分も少ない傾向にあるため、丈夫な野菜ができなくなるのです。

phは作物の育ちやすさを意味する

phが偏っていると作物は育ちにくくなってしまいます。基本的に作物を育てるための土壌酸度は、弱酸性から中性程度がよいといわれています。ph値でいえば5.5~7.0程度が理想です。育てる野菜ごとに求められるph値は異なるので、家庭菜園でも作物を育てる前に畑のphと作物に適したphを確認する必要があります。

土壌のph測定について

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土壌のphが作物の育てやすさに影響を及ぼすため、作物を育てる前には畑の土壌が育てる作物に適しているかを調べる必要があります。畑のphを調べるには、ph測定用の測定液を使って調べる方法と、土に差し込んでphを測定する測定器を使用する方法の2通りが一般的です。どちらもホームセンターなどで入手することができ、比較的簡単な方法でphを調べることができます。

ph測定液の使い方

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ph測定液を使用すると素早く土の酸性度を知ることができます。ph測定液は、土と水道水を混ぜてできた水溶液に薬剤を加え、色の変化を見るという方法でphを測定できます。商品によって若干使用方法は異なるので、説明書をよく読んで作業してください。

ph測定器の使い方

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ph測定器は土に差し込むことで、土壌のphを測定することができる器具です。水分を含んだ土壌に測定器を差し込むと、数値でphを簡単に確認することができるます。安価な商品だと測定までに時間がかかりますが、高価な商品だとすぐに確認でき、デジタル表示ですぐ結果がわかるものもあります。

ボタニ子

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