アザレアの花言葉とは？白やピンクなど色別の違いはある？開花時期は？

アジアに分布するツツジの中で、タイワンツツジと呼ばれる種類のものがベルギーに持ち込まれ、その品種をヨーロッパ各地で品種改良して作られたのがアザレアです。アザレアの名前は、海外におけるツツジの総称であるため、ベルギーアザレア（Belgian Hybrid Azalea）と呼ぶのが正しいでしょう。アザレア（Azalea）の名前の由来は、乾燥の意味を持つAzaleos（アザロス）というラテン語が語源となっており、アザレアが乾燥した土地を好んで繁殖することからきています。

暖かい地域を原産とするツツジをもとに改良されたため、アザレアは寒さに弱い品種で、庭植えには向いていません。観賞用として楽しむには、主に鉢植えとして栽培します。植え付けは5月～6月ごろですが、日光に当てすぎると葉が焼けてしまう原因になるので、注意が必要です。日当たりがよく風通しのよい場所を選んで、栽培しましょう。

アザレアは他のツツジと比較して、より大ぶりな花を咲かせます。花は基本的に、5枚の花びらを持っていますが、一重咲や二重咲、八重咲といった品種も多く、八重の花びらを持つアザレアはとても特徴的で、華やかな印象を与えてくれます。また、神奈川県川崎市では市の花に指定されており、アザレアの名がつけられた地下街も存在しています。

日光や温かい場所を好むアザレアは、春（5月～6月）に開花します。花が終わったらすぐに剪定することで、翌年も綺麗な花を咲かせてくれます。温暖な気候で霜が降りない地方では、屋外で栽培されることもあります。園芸店などでは、冬の時期（11月～2月ごろ）に、花を咲かせたアザレアの鉢植えが売られていることがありますが、これは温室で栽培されており、開花時期をずらしたものです。温室栽培のアザレアは従来のものよりも寒さに弱いため、室内で栽培するのが好ましいです。

100種類以上の品種があるアザレアは、日本でも栽培が盛んな植物です。白色や赤色といった単色のものから、白い花びらに赤い縁取りがあるもの、赤紫の筋模様があるものなど、さまざまな色や模様を持っています。花びらの形も、直線的であったりフリルのような特徴をもっていたりと、個性的です。代表的なものは「エリー」や「王冠（おうかん）」「マルタ」「レオポルド・アストリッド（LeopoldAstrid）」などです。

純白の花びらがとても美しい、白色のアザレアの代表的な品種は「アラスカ（Alaska）」「石清水（いわしみず）」「カリフォルニア・スノー（CaliforniaSnow）」などがあげられます。他の色と比べて、白色のアザレアの品種は数が少ないです。

薄い色はかわいらしく、濃い色は華やかな印象を与えるピンクのアザレアは、「朝日（あさひ）」「アブレイズ（Ablaze）」「エニィタイム（AnyTim）」「極光（きょくこう）」「ロマンスパール」などが代表的な品種です。ピンクのアザレアは、もっとも品種の多い色です。

活発で情熱的な印象を与えてくれる赤色のアザレアの代表的な品種は、「グラナダ（Granada）」「観悦（かんえつ）」「スカイロケット（SkyRochet）」「あかね」「レッド・キャップ（RedCap）」などがあります。

アザレアは栽培されてきた環境に由来している花言葉を持つものが多く、それぞれの色ごとに独自の花言葉があります。花言葉の由来や意味を掘り下げてみると、アザレアの魅力や性質が見えてきます。

アザレアの花言葉は、「禁酒」「自制心」です。由来は、アザレアの語源であるAzaleos（乾燥の意味）からで、英語で禁酒することをドライと呼び、乾燥のドライとかけて「禁酒＝ドライ」となったといわれています。「自制心」は、禁酒をする際には、自制心が必要になるという意味からとられています。

白色のアザレアが持つ花言葉は、「あなたに愛されて幸せ」「満ち足りた心」「充足」です。純白で柔らかな花びらのアザレアが花嫁の様子と重なることから、つけられました。また、花嫁の幸せで満たされた気持ちを例えて、「満ち足りた心」と「充足」という花言葉になったといわれています。

ピンクのアザレアが持つ花言葉は、「青春の喜び」です。青春時代に恋をしたときの喜びを、アザレアの花の色に例えたことからついたとされています。

赤色のアザレアが持つ花言葉は、「節制」「節度の愛」です。乾燥した土地に咲くアザレアの姿が節制を、赤い花びらが愛を連想させることからきています。

今回はアザレアの開花時期や花言葉、その由来や意味についてご紹介しました。アザレアの鉢植えは手入れもしやすく、挿し木で増やすこともできるので、比較的簡単に栽培することができます。美しく華やかな花を咲かせるアザレアを、誕生日や記念日のプレゼントとして贈ると喜ばれるかもしれませんね。