家紋に使われている植物一覧11選!各種の特徴や由来をご紹介!

家紋に使われている植物一覧11選!各種の特徴や由来をご紹介!

家紋を見たことはありますか?家紋にはさまざまなものがあり、なかでも多く使われていたとされているのが植物紋です。植物紋は木本・草本問わずさまざまなものが使われていました。そんな家紋に使われた植物を、植物の特徴とともに紹介します。

記事の目次

  1. 1.はじめに
  2. 2.植物紋①朝顔(アサガオ)
  3. 3.植物紋②葵(アオイ)
  4. 4.植物紋③銀杏(イチョウ)
  5. 5.植物紋④梅(ウメ)
  6. 6.植物紋⑤楓(カエデ)
  7. 7.植物紋⑥片喰(カタバミ)
  8. 8.植物紋⑦蕪(カブ)
  9. 9.植物紋⑧桔梗(キキョウ)
  10. 10.植物紋⑨菊(キク)
  11. 11.植物紋⑩桜(サクラ)
  12. 12.植物紋⑪藤(フジ)
  13. 13.まとめ

植物紋③銀杏(イチョウ)

Photo byPexels

イチョウ並木や、銀杏(ギンナン)などで知られるイチョウも家紋になっている植物の1つです。家紋になっているのは、葉がほとんどです。

基本情報

学名 Ginkgo biloba
分類 イチョウ科イチョウ属
種類 木本(落葉樹)
原産地 中国
花期 4月~5月

イチョウの特徴

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イチョウは、雌雄異株の針葉樹です。秋に葉が黄色く紅葉することで親しまれている樹木でもありますが、原産地は日本ではなく中国です。イチョウの幹は油分を多く含んでいて、とても水はけがよいことで知られています。また幹に水分を含んでいることから火災にも強いとされ、火災を防ぐ目的で街路樹や神社に植えられていることが多いです。

イチョウは世界最古の樹木?

フリー写真素材ぱくたそ

イチョウは古代の植物・木本として知られています。さかのぼること中生代から新生代にかけて、すでにイチョウの仲間が繁殖していたとされていて、実際に化石も見つかっています。その後の氷河期でイチョウの仲間は絶滅してしまいました。そのなかで生き残ったのがイチョウといわれています。イチョウは生きた化石であり、世界最古の木本でもあるのです。

イチョウの家紋

イチョウが家紋のモチーフとして使われるのは、葉がメインです。イチョウは火災にも強く、たとえ燃えてしまってもすぐに新しい芽を出すのが特徴です。また、イチョウはとても長寿な木本であり、樹齢が千年を超えるものもあります。このような丈夫さ、生命力の高さなどから一族の繁栄を願い、家紋にされたといわれています。

植物紋④梅(ウメ)

Photo by T.Kiya

春先に、ピンク色の花を咲かせる梅も家紋になっている植物の1つです。ほとんど花の家紋となっており、天満宮などで使用されています。

基本情報

学名 Prunus mume
分類 バラ科サクラ属
種類 木本(落葉樹)
原産地 中国
花期 2月~4月

ウメの特徴

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ウメは中国原産の木本ですが、奈良時代にはすでに日本でも栽培が始まっていました。花を観賞する「花ウメ」と果実を食べる「実ウメ」に分かれます。この2種類は同じウメではありますが、栽培方法が違うため注意が必要です。

サクラとの見分け方

サクラとウメは同じバラ科であるため、花がよく似ています。しかし、花びらの形が違います。サクラは、花びらの先が2つに裂けるのウメは裂けずに丸いです。

ウメの家紋

ウメの家紋は、ウメの花をモチーフにしているものが多いです。ウメの家紋は、菅原道真がウメの花を好んだことが由来とされています。そのため、学問の神様でもある菅原道真を祀っている天満宮などはすべて梅紋を使い、菅原道真の子孫である前田家も梅紋を使用しています。

梅の花

梅紋の基礎となった家紋です。この家紋からさまざまな梅紋が派生していきますが、派生した梅鉢紋のほうが多く使われています。

加賀梅鉢紋

梅の花紋、梅鉢紋より派生した家紋です。前田家の家紋として知られています。

植物紋⑤楓(カエデ)

Photo by "KIUKO"

カエデは、カエデ属に属する植物の総称です。このカエデ属には、イロハモミジなども含まれていて、もみじの名前でも知られています。

基本情報

学名 品種による
分類 ムクロジ科カエデ属
種類 木本
原産地 北半球の温帯
花期 4月~5月

カエデの特徴

Photo bycastleguard

葉の形が特徴的で、てのひらのような形をしています。ほとんどが落葉樹ですが、まれに常緑の木本や葉に切れ込みが入らないような品種も存在しています。イロハモミジなどは日本原産の植物です。

モミジとカエデの違い

フリー写真素材ぱくたそ

カエデはカエデ属の総称ですが、園芸の分野ではカエデとモミジは分けられて呼ばれることがあります。分け方は、葉の切れ込みが深いかどうかです。イロハモミジのように切れ込みが深く多いものはモミジ、切れ込みが浅く少ないものはカエデと呼んでいます。

カエデの家紋

カエデの葉が家紋に使われます。紅葉の色合いが美しいとされていたのが、カエデが家紋として使われるようになった由来です。しかし、あまり好まれた家紋ではありませんでした。なぜなら、紅葉は美しいけれども散ってしまうことが家の繁栄にはつながらないとされ、家紋としては好まれなかったという説があります。

ボタニ子

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