鉈(ナタ)の正しい研ぎ方を解説!必要な道具や上手に研ぐコツは?

鉈(ナタ)の正しい研ぎ方を解説!必要な道具や上手に研ぐコツは?

薪をきっちりと割るときに使用する刃物の一つが鉈(なた)です。活躍する機会が少ないので普段のメンテナンスが重要なアイテムといえます。砥石での研ぎ方も知っておくと役立ちますよ。今回は鉈の正しい研ぎ方や、メンテナンスに使える些細な道具などについての特集です。

記事の目次

  1. 1.鉈とは
  2. 2.鉈の選び方
  3. 3.鉈のお手入れに必要な道具
  4. 4.鉈の研ぎ方
  5. 5.まとめ

鉈の研ぎ方

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鉈は薪を割ったり動物を捌いたりするため、結構使いだすと酷使する刃物です。そのため、定期的にお手入れをしないと刃こぼれをするなど、切れ味が悪くなってしまいます。ある程度使って切れ味が悪くなったときの直し方は研磨が一般的です。そこで、鉈を購入した後の刃こぼれの直し方である「研ぎ方」についてご紹介します。

まずは片刃の鉈の研ぎ方を知っておく

鉈の刃こぼれの直し方は、刃の研ぎ方を知ることから始まります。片刃のものを研ぐ方法をマスターするのが基本です。それほど研ぎ方は難しくないので簡単にできるでしょう。角度を付けて大きく動かすのがコツです。片刃の研ぎ方をしっかり覚えておけば、両刃の鉈や包丁など他の刃物も基本動作はほとんど変わりません。

研ぎ方①砥石に水を含ませる

まずは砥石を水の中に沈めます。泡が出なくなるまで約5~6分ほど浸けてなじませることがポイントです。水をたくさん含ませることで摩擦熱が防げます。研ぐ作業によって摩擦熱を帯びると刃に余計な熱が入って切れ味が悪くなったり刃ころびの原因になったりするからです。刃に変な焼きが入らないための防御策として大事な作業だと思って取り組みましょう。

研ぎ方②砥石がズレないよう固定する

砥石に十分水をなじませたらしっかり固定します。ズレて動いてしまうと研ぐ動作が散漫になって集中できません。そこで砥石の底に濡れ雑巾などを敷き水平な場所に設置しましょう。砥石が動いて不安定だときれいに研げませんので、意外とこれは大事なポイントになります。

研ぎ方③角度をつけた研ぎ方を保つ

砥石を固定したら角度を付けて研ぎ出します。刃を手前に向け砥石に対して斜め45度~60度程度の角度を付けて構えましょう。両手の親指を切刃の裏に乗せて親指の腹を使い、角度を保ち力をコントロールして動かします。斜めに角度を付ける理由は、それだけ砥石と接する面積を大きくしストロークできるからです。刃の角度を保って平行に押し、手前に戻すときに力を抜きます。

研ぎ方④水を加えながら研ぎ方をコントロールする

押し出すときに力を加え引くときに抜くという動作をし続けるのですが、これが慣れない場合は、引くときに刃を砥石から浮かすように親指の力を抜くといいでしょう。 あくまでも刃先だけを研ぐと意識して、常に指の腹を使って力の加減を調整してみましょう。また何度も砥石に水を与えることも忘れずに行います。刃元から切っ先までまんべんなく均一に研ぎあげるのがコツです。

研ぎ方⑤裏研ぎをする

まんべんなく刃面を磨けば「メクレ」というのが出てきます。このメクレが出だしたら数回裏研ぎをしメクレを落とします。メクレとは、刃先からでるバリのことを指します。研いだ残骸が付着し触るとザラザラしているので感触でわかります。つまり、研ぎ出す際は常に刃面(表面)で、裏研ぎはメクレを落とすだけというルールを守りましょう。なお裏研ぎをする際は、反対面になるので手前に引くときに力を加えます。

研ぎ方⑥仕上げの作業をする

鉈がきれいに研ぎあがったら、研ぎ汁を洗い流し素早く水気を拭き完全に乾かします。刃の部分はもちろんのこと柄が濡れたままだと中子が錆びてしまうからです。極力柄のい部分は濡らさないよう工夫しましょう。せっかくきれいに研いだのに、水分をそのままにし赤さびがでてしまうと刃こぼれの原因になります。完全に乾いたら、刃面に椿油などを薄く伸ばしてさび止めをしておきましょう。

まとめ

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鉈を日常生活で活用しているという方は、かなり限られた環境に住んでいる場合が想定できます。ほとんどの方にとっては、キャンプなどアウトドアの際に使えるツールとして持参する道具でしょう。むしろ使わない時期のほうが長い方が多いのではないでしょうか。時折点検して切れ味が衰えてたり刃こぼれがないことを確かめてみましょう。正しい研ぎ方に従って研磨することをおすすめします。

kuritch
ライター

kuritch

オールマイティに書いております。

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