ギンピ・ギンピとは?世界一危険ともいわれる植物の概要・毒性を解説!

ギンピ・ギンピとは?世界一危険ともいわれる植物の概要・毒性を解説!

ギンピ・ギンピ(ギンピ-ギンピ、ギンピー・ギンピー)という植物を知っていますか?聞き慣れない名前を持つこの植物は世界一最強の猛毒を持つ植物として恐れられています。一見普通の葉っぱに見えるこの謎の危険植物、ギンピ・ギンピの毒性について、紹介していきます!

記事の目次

  1. 1.ギンピ・ギンピってどんな植物?
  2. 2.ギンピ・キンピの持つ毒性とは?
  3. 3.ギンピ・キンピに触ってしまったら?
  4. 4.ギンピ・ギンピは日本にも存在するの!?
  5. 5.キンピ・ギンピを食べる生き物がいる?
  6. 6.まとめ

ギンピ・ギンピってどんな植物?

イラクサ科の植物!

Photo by D.Eickhoff

ギンピ・ギンピ(ギンピ-ギンピ/ギンピー・ギンピーとも表記される)というこの聞き慣れない名前の植物は、イラクサ科に属する被子植物の仲間です。イラクサ科に属する植物の多くは、風を介して花粉を飛ばすため穂状に地味な花を付け、一見そこら辺によく生えている葉っぱのようなビジュアルをしています。ですが、実は大人しい見た目とは違い、葉や茎に有毒な刺が生えた、怖い植物としても知られています。

生息地はオーストラリア!

Photo byClker-Free-Vector-Images

そんなイラクサ科の中でも最も危険な猛毒を持つといわれているのが、ギンピ・ギンピです。主にオーストラリアの北東部の熱帯雨林に生息しており、北東部では一般的な植物であるのに対し、南部では希少な植物で、絶滅危惧種にも指定されています。高さは2m程度、20cm程の葉っぱをつけた、陽気な響きの名前を持つこの植物。実は、殺人植物・最強&最凶の植物…などと呼ばれ、世界一危険な植物の一つとされているのです。

ギンピ・キンピの持つ毒性とは?

トゲにご用心!

Photo by mikecogh

ギンピ・ギンピの表面は、ファイバー状の細かい刺毛(しもう)に覆われています。刺毛は葉や茎だけでなく、根っこに至るまで全体に生えており、どこか一部分に軽く触ってしまっただけで、おびただしい量のトゲが突き刺さるという、考えるだけで怖い仕組みになっています。しかも、一度刺さった刺毛は皮膚に食い込んで取り除くことはほぼ不可能。長時間に渡って体内に毒を放出し続けるのです。

地獄のような激痛!

Photo byOpenClipart-Vectors

それでは、毒を体内に放出されたらどうなってしまうのでしょうか。ギンピ・ギンピの毒性はモロイジンという神経毒の一種です。この猛毒が体内に入ると、地獄のような激痛に襲われると言われています。英語でスティンガー(刺す者)という別名で呼ばれているほどのこの植物。その痛みは、”酸をかけられたようなれたような痛み”、”熱い酸と電流を同時に浴びて火傷したような痛み”などとも形容されるほど壮絶なもの。あまりの痛さに、ある人は耐えきれず自殺してしまった、という悲劇もあるほどです。

200年以上も続く毒!?

Photo byMandyme27

その堪え難い痛みがどのくらい続くのかというと…なんと数ヶ月以上。時には2年以上毒による苦痛が続いたという例もあります。その痛みは触ってしまった部分だけではなく全身に及び、麻酔や痛み止めなども効果はありません。長期間に及ぶ眠れないほどの激痛…想像を絶します。乾燥した200年以上も昔のギンピ・ギンピの葉が大英博物館に保管されているそうですが、そんな大昔の葉っぱでも、未だに触ると怪我をしてしまうほど、威力のある毒性を持っています。

殺人兵器に!?

Photo byDariuszSankowski

実は、第二次世界大戦時には、イギリス軍によってそのギンピ・ギンピの有毒性を軍事利用しようとする動きがありました。最終的にそれが現実になることはありませんでしたが、このような持続性のある猛毒が世界にばらまかれることになってしまったら、ある意味ミサイルや爆弾よりも恐ろしい、最強の殺人兵器になってしまっていたかもしれません。

ギンピ・キンピに触ってしまったら?

Photo byHeungSoon

考えたくありませんが、もしもギンピ・ギンピに触ってしまったらどうすればいいのでしょうか?現在推奨されている方法は、希釈した塩酸を塗り、脱毛用のワックスか粘着テープ、ピンセットで刺毛を除去するというものです。ですが、もしも除去しきれずに刺毛が体内に残った場合、さらに激痛が悪化してしまうという、大変難易度の高い治療方法と言えます。

ギンピ・ギンピは日本にも存在するの!?

Photo bygeralt

そんな世界一怖いとされる毒を持つ植物ギンピ・ギンピ。日本には自生しているという情報は現在のところありません。ですが、同じイラクサ科の植物は日本にも約40種ほど自生しています。山地の湿った場所に多く生えるとされていますが、私たち人間の生活圏近くに生えているものもあります。ギンピ・ギンピほどではないとしても、イラクサ科の多くは触ると痛みや蕁麻疹を起こさせるので、ここ日本でも刺毛の生えている葉っぱを見かけたら、くれぐれも注意が必要です!

キンピ・ギンピを食べる生き物がいる?

Photo bysandid

そんな怖い毒性を持つギンピ・ギンピ。植物の有毒性は、草食動物から食べられるのを防ぐための進化、という説がありますが、なんとギンピ・ギンピの毒が全く効かない生き物がいます。それはギンピ・ギンピが生息している地域のワラビーなどの小型哺乳類のほか、虫や鳥類など。彼らは毒が効かないどころか、その有毒な葉っぱを食べてしまいます。共存していく為に体内に抗体が生まれたのでしょうか?不思議ですね!

まとめ

Photo by Tatters ✾

いかがでしたでしょうか?まさに最強の殺人植物という名にふさわしい、ギンピ・ギンピの恐ろしさでしたね。ですが、もしかしたらいつの日か私たち人間もその毒を克服する日がくるのかも…!?それまでは、くれぐれも刺毛のある葉には注意が必要です!

poohxiang
ライター

poohxiang

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