ブルーベリー栽培における施肥方法をご紹介!追肥の適切なタイミングは?

ブルーベリー栽培における施肥方法をご紹介!追肥の適切なタイミングは?

家庭用果樹として人気の高いブルーベリーを栽培されている人は多いですね。育てやすいブルーベリーでも、肥料のタイミングや種類を選んであげないと結実が悪くなったり、肥料焼けしたりと様々な問題が発生します。そこで本記事では、ブルーベリー栽培の施肥方法をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ブルーベリー栽培で大切なこと
  2. 2.ブルーベリー栽培における土壌の必要性
  3. 3.ブルーベリーの施肥で注意したい3つのポイント
  4. 4.おすすめのブルーベリー専用肥料
  5. 5.ブルーベリーの肥料の与え方
  6. 6.ブルーベリーに肥料を与える時期
  7. 7.追肥(ついひ)の与え方
  8. 8.ブルーベリーの栽培方法
  9. 9.まとめ

ブルーベリー栽培で大切なこと

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ブルーベリーを栽培する上で最も重要なことは、①土壌の調整②施肥のタイミングです。ブルーベリーは比較的育てやすい家庭果樹とされています。一方で、「果実の結実が悪い」「果実が大きくならない」「肥料を与えていたのに枯れてしまった」などの悩みも多く聞きますね。このような問題を解決するために、ブルーベリーに適した土作りをしなくてはいけない理由、また施肥のタイミングやおすすめの肥料について詳しく解説していきます。

ブルーベリー栽培における土壌の必要性

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ブルーベリーが酸性土を好むことをご存じでしょうか。そのため、ブルーベリーを栽培する場合、土壌の酸性をpH4.5付近(かなり強い酸性)に保つ必要があります。

なんか、調整とか面倒くさそうだな・・・

元々日本の土壌は酸性

ご安心ください。日本は元々酸性雨などの影響で、酸性度は高い傾向にあるのです。ただし、市販されている「園芸用の土」は、中性からアルカリ性に調整されているものが多いため、土壌を調整するためには、「ブルーベリー専用の土・肥料」を使う必要がでてくるわけです。

なせブルーベリーは酸性土を好むのか

酸性土を好む理由はブルーベリーの根っこにあります。ブルーベリーの根は、ひげ根で浅く根毛がありません。そのため、ブルーベリー自身では吸水力、吸肥力が弱く、他からの助けが必要です。それを助けてくれるのが「菌根菌の共生」です。菌根菌と共生をすることで、有機物の分解が進み土壌の酸性が強くなります。

ブルーベリーの施肥で注意したい3つのポイント

では、ブルーベリーに肥料を与える上で注意したいポイントを3つまとめました。

①化成肥料は最小限に抑える

ブルーベリーの肥料のポイントは、化成肥料は最小限に抑えることです。酸性土を保つためにも、有機肥料をメインに施肥してあげましょう。元肥にはゆっくりと効果があらわれる肥料が必要です。土壌改良などが出来る堆肥や油粕などの有機肥料を混ぜたものがおすすめです。

②アンモニア態窒素が重要

ブルーベリーの肥料には「アンモニア態窒素」が入っていることが大切です。では、なぜブルーベリーには「アンモニア態窒素」が必要なのでしょうか。それは、一般的な植物は栄養分を「硝酸態窒素」の形態で吸収するのに対して、ブルーベリーは窒素をアンモニアの形態で吸収する特徴があるからです。ブルーベリーが吸収しやすいアンモニア態窒素を多く含んだ肥料を与えることで、ブルーベリーが良く育つようになります。

アンモニア態窒素と硝酸態窒素について

土壌の有機物が微生物により分解されると初めに生成されるものが「アンモニア態窒素」です。その後、「アンモニア態窒素」は、硝酸菌の作用で窒素が酸化されて「硝酸態窒素(さくさんたいちっそ)」へと変化していきます。一般的な化学肥料には酢酸態窒素が多く含まれていて、植物には欠かせない大切な栄養分です。(詳細以下リンク)

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化学肥料とは?成分や特徴・メリットをご紹介!有機肥料との違いは?
化学肥料には様々な種類がありますが、種類が多すぎてどう使い分ければいいのか分からない、と思ったことはありませんか。有機肥料との違いを整理しながら、化学肥料の長所・短所を解説します。化学肥料の特徴を知ることは、有機肥料を効果的に使うヒントにもなるでしょう。

③硫安の使い方

硫安は「硫酸」と「アンモニウム」が結合した化学肥料のことで、アンモニア態窒素を多く含んでいます。そのため、土のphを下げる効果があるとされています。phは土の水素濃度を「0~14」で表すものです。これが低いと酸性土、高いとアルカリ性土となります。ブルーベリーに適した土壌はph4.5付近ですから、硫安と通常の肥料を併用してみるといいですね。元肥なら粒のまま土に混ぜこむ、追肥なら500倍の水で溶かして液肥として使うことも出来ます。

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尿素肥料とは?その特徴と使い方をご紹介!他の肥料との効果の違いは?
尿素肥料は、植物の葉や茎の成長に欠かせない肥料です。肥料売り場には多種多様の肥料が売られていますが、それぞれの特徴をつかんで正しく使用することが大切です。尿素肥料とはどんな肥料なのでしょう?尿素肥料の特徴や使用方法、他の肥料との違いをまとめてみました。

おすすめのブルーベリー専用肥料

では、酸性土で育てるブルーベリーにおすすめの専用肥料をご紹介します。ここまでも触れてきたとおり、ブルーベリー専用肥料の特徴をまとめると以下です。専用の肥料ですから規定量を守って使用すれば安心ですね。また、専用の肥料には液肥は無く固形肥料になります。

ブルーベリー肥料の特徴

  • 酸性に調整されていること
  • マグネシウムが多く配合されていること
  • 油粕、骨粉など有機肥料が多く配合されていること
  • 生育を促し果実の甘味を引き出すこと

①あかぎ園芸 ブルーベリーの肥料

あかぎ園芸 ブルーベリーの肥料 500g 30袋 (4939091740075)

参考価格: 5,768円

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あかぎシリーズのブルーベリー肥料は、ブルーベリーが好む酸性土に簡単に調整が出来る有機100%の肥料です。寒肥でも元肥でも使えます。光合成を促成させるので、美味しい果実が収獲出来ます。また、少量で使い切ることが出来るため、家庭用に最適です。これひとつで手軽に施肥が出来てブルーベリーが元気に育ちます。

②プロトリーフ

プロトリーフ ブルーベリーの肥料 2kg×10セット 代引不可

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こちらは、ブルーベリー専用肥料の中でも知名度が高く、安心の有機肥料として知られている「プロトリーフ」です。即効性の無機態成分と、緩効性たんぱく質がバランス良く配合されています。また、16種類のアミノ酸が果実のうま味を引き出してくれます。収獲した果実が安心して美味しく食べられる、これは理想的な肥料と言えますね。

③花ごころ ブルーベリー肥料

花ごころ ブルーベリーの肥料 1.2kg

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花ごころブルーベリー肥料は、酸性に調整されているので手軽に使えて土壌を酸性に保つことが出来ます。さらに、酸性土壌では流れ出やすいマグネシウムも配合されています。成分は有機素材の魚粉や油粕をメインに使用しているため、栄養分の供給が安定しています。また、有機素材なら安心して果実を食べられますね。

④ボカシ肥料

ブルーベリーにはできるだけ有機肥料がおすすめです。そこでボカシ肥料はいかがでしょうか。ボカシ肥料とは、油粕、骨粉、米ぬかなどの有機肥料に、モミガラや土を混ぜて発酵させたものです。発酵させることで有機物を吸収しやすくした肥料です。即効性があり、手軽な材料で作れるので安全なボカシ肥料を作ってみるのもいいですね。

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ブルーベリーの肥料の与え方

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