オドリコソウ(踊子草)とは?特徴や花言葉・名前の由来などを解説!

オドリコソウ(踊子草)とは?特徴や花言葉・名前の由来などを解説!

オドリコソウと聞いても、あまり耳なじみがないかもしれません。本記事では、オドリコソウ(踊子草)の、特徴や花言葉・名前の由来などを解説します。また、生息地や分布、開花時期、仲間の近縁種についても見ていきましょう。観賞以外にも楽しむ方法にも触れていきます。

記事の目次

  1. 1.オドリコソウ(踊子草)とは
  2. 2.オドリコソウ(踊子草)の特徴
  3. 3.オドリコソウ(踊子草)の名前の由来
  4. 4.オドリコソウ(踊子草)の花言葉
  5. 5.オドリコソウ(踊子草)の仲間
  6. 6.まとめ

オドリコソウ(踊子草)とは

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オドリコソウ(踊子草)はシソ科に分類され、オドリコソウ属に属しています。多年草で、タイリクオドリコソウが基本種(原種)です。人工で作られたものではなく自然界に存在します。育てやすい「園芸品種」を作るために、交配や改良をするときの元になります。  

オドリコソウ(踊子草)の学名

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オドリコソウ(踊子草)の学名はLamium album var. barbatumです。種名のalbum(アルバム)は「白い」、小名のbarbatum(バァバツム)は「長い髭のある」、Lamium(ラミウム)は「咽喉」です。ギリシャ語が語源になっています。別名に、オドリバナ「踊花」・コムソウバナ「虚無僧花」の2つがあります。

学名についての補足

学名は世界で共通しています。生物の種、および分類に付けられる名前です。種の学名(種名)は属名と種小名の2つで構成され、この表現の方法を二名法と呼んでいます。命名には一定の規則があり、英語ではなくラテン語で表記されています。属以下の名が重ならないように、1つの種に対して学名は1つだけです。和名は日本独自の呼び名です。

オドリコソウ(踊子草)の生息地

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オドリコソウ(踊子草)は日本のどの地域に生息しているのでしょうか。また、どのような場所を好んでいるのか生育環境についても詳しく紹介していきます。

分布と生育環境について

オドリコソウ(踊子草)は日本の在来種で、沖縄を除く北海道・本州・四国・九州に分布しています。寒い北海道でも咲くことから、丈夫なことがうかがえるでしょう。国内だけでなく海外に目を向けると、朝鮮半島・中国の東アジア、さらにアフリカ大陸でも確認されています。約40種がユーラシア大陸に分布しているようです。主に野山・野原・半日陰のところに好んで生息しています。

オドリコソウ(踊子草)の特徴

オドリコソウ(踊子草)の花の蜜

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オドリコソウ(踊子草)の花の中核となる部分には蜜があり、吸ってみると品のある甘さの蜜を堪能できます。また、科学実験の材料にも用いられますが、蜜はいいにおいではなく、どちらかというとやや臭いにおいです。いい香りをイメージしますが、現実はそうでないようです。

オドリコソウ(踊子草)の食用と薬用の役割

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オドリコソウ(踊子草)には、食用と薬用の役割があります。違いについて見ていきましょう。

オドリコソウ(踊子草)の食べ方

オドリコソウ(踊子草)の若芽・若葉・花の各部分は食用です。主な料理として、天ぷら・和え物・お浸し・汁もの・油炒めです。根茎も茹でてから酢の物や山菜で食べられます。オドリコソウ(踊子草)は余すことなく食べられ、部分ごとに違った味わい方が堪能できるでしょう。茹でることでアクや渋みがなくなり、程よい固さになります。秋には経験できない、春にしかない楽しみの1つです。

オドリコソウ(踊子草)の根は薬用

オドリコソウの根の部分には薬用としての役割があります。煎じたものを傷や腫れ物などに塗ると効果があるといわれています。また、オドリコソウ(踊子草)を乾燥させたものを袋に入れて、お風呂に入れると腰痛の改善に役立つのです。乾燥させれば、春夏秋冬いつでも使用できます。中国では、月経不順や泌尿器系疾患にも効果があるとされ、民間療法として服用されています。漢方薬としても使われ「野芝麻(やしま)」という名前で知られているのです。

オドリコソウ(踊子草)の形

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オドリコソウ(踊子草)の草丈の高さは30~50cm程度です。茎は柔らかく、そこまで高く成長しません。秋冬の季節を越えて、春に葉の付け根の部分に輪のようなユニークな花を咲かせます。花冠の長さ3~4cmで立ち上がる形で、2唇に分かれて上唇は兜状・下唇は3裂になっています。花の色は白色から薄い桃色とさまざまです。最初の蕾が開いて花が咲き終えると、その下の蕾が開花します。次々に蕾が開花するため、花期は長めです。

オドリコソウ(踊子草)の葉の特徴

葉は交互ではなく対生で、卵状三角形から広卵形です。5~10cm程度で葉の上部は尖がり、緑はギザギザの切れ込みができます。葉裏の脈付近には、色の付いた腺毛が生えます。葉の表面は網目状の脈が目立ち、柄はしわの模様です。

オドリコソウ(踊子草)の茎の特徴 

茎は方形になっていて、節には長い毛や粗い毛が生えています。4稜形・茎稜・中空には、まばらに下向きの毛が生えているのが確認できるでしょう。地下茎を伸ばしながら増えていくため、オドリコソウ(踊子草)は群生しています。上部の葉腋は2~3個の集散花序が集まり、一見輪生のような仮輪です。

オドリコソウ(踊子草)の時期・季節

フリー写真素材ぱくたそ

オドリコソウ(踊子草)は、春夏秋冬いつでも咲いているわけではありません。秋冬を超えた4~6月頃が見頃です。白や桃色のかわいらしい花を見かけられるでしょう。また、開花期に採取して、料理や薬用に活用できてありがたいと思う人も多いようです。秋には終わってしまう見ごろのため、この短い時期にしかオドリコソウ(踊子草)を楽しめません。

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オドリコソウ(踊子草)の名前の由来

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