コオニタビラコとは?特徴・似た植物との見分け方から食べ方まで!

コオニタビラコとは?特徴・似た植物との見分け方から食べ方まで!

田んぼのあぜ道などで黄色い小さな花を咲かせる「コオニタビラコ」。別名「ホトケノザ」と言われており、春の七草の一つとしてよく知られています。そんなコオニタビラコの特徴や、見た目がよく似ている植物との見分け方・コオニタビラコの食べ方をわかりやすくお伝えします。

記事の目次

  1. 1.コオニタビラコとは
  2. 2.ヤブタビラコ・オニタビラコとの見分け方
  3. 3.コオニタビラコの食べ方
  4. 4.コオニタビラコの育て方
  5. 5.まとめ

コオニタビラコとは

出典:写真AC

コオニタビラコとはどのような特徴を持った植物なのでしょうか?ここでは、見た目の特徴や生息場所・開花時期などの基本情報をチェックします。あわせて、名前の由来や花言葉、見た目がよく似ている「ヤブタビラコ」や「オニタビラコ」との違いや見分け方など、コオニタビラコについて見ていきましょう。

コオニタビラコの特徴

コオニタビラコの基本情報

和名 コオニタビラコ
別名 ホトケノザ・タビラコ
分類 キク科 ヤブタビラコ属
形態 二年草
開花時期 3月~5月
分布 本州・四国・九州

田んぼなどのあぜ道で見かける

小さくて見過ごしてしまいそうになりますが、このような田んぼのあぜ道にひっそりと生息していることが多いですよ。
出典:PAKUTASO

コオニタビラコは別名「ホトケノザ」「タビラコ」「オハコベ」「タンポコナ」とも呼ばれています。春の七草としてご存じの方も多いのではないでしょうか?コオニタビラコは「キク科ヤブタビラコ属」に属している二年草で、日当たりのよい田んぼやあぜ道などの湿地に生息しています。

3月~5月に小さな黄色い花を咲かせる

コオニタビラコは、本州・四国・九州などで幅広く見られます。冬場は根の近くから葉を出す「根生葉」をロゼット状に伸ばし、羽状複葉の丸い葉を広げます。「田平子(タビラコ)」とは、この根生葉の様子を表したもので、名前の一部にもなっているのです。3月~5月になると1cmほど、花弁は6~10枚の可愛い黄色い花を咲かせ、草丈は10cm程度に成長します。

名前の由来

出典:写真AC

タビラコ→オニタビラコ→コオニタビラコへ変化

コオニタビラコは元々「多平子(タビラコ)」と呼ばれていました。のちにタビラコに似た大きな品種が発見されて「鬼多平子(オニタビラコ)」と名付けられたのです。オニタビラコより小さい品種なので「小鬼多平子(コオニタビラコ)」と名前が変化したと言われています。

シソ科のホトケノザとは別物

シソ科のホトケノザ。同じ名前でも全く別物です。食用にも不向きのため注意しましょう。
出典:写真AC

コオニタビラコは別名「ホトケノザ」とも呼ばれています。ホトケノザといえば、シソ科の紫の花を咲かせる植物を思い浮かべる方もおられると思いますが、全くの別物です。どちらも名前の由来は葉の形からきており、コオニタビラコの場合、広げた根生葉の形が仏様の座る「蓮華台」に似ていることからこの名前が付けられたと言われています。

コオニタビラコの花言葉は「調和」「仲間と一緒に」

コオニタビラコの花言葉は「調和」「仲間と一緒に」です。コオニタビラコは春の稲苗を植える時期に、田んぼのあぜ道で可愛い花を咲かせています。その姿は、稲が成長するのを害することもなく、他の野草と共にひっそりと調和して共存しているようです。コオニタビラコの生息の仕方にぴったりの花言葉と言えます。

ヤブタビラコ・オニタビラコとの見分け方

オニタビラコ

オニタビラコの種には綿ぼうしが付いているため、風に乗って遠くまで種を運べます。コオニタビラコにはこのような綿がありません。見分け方のポイントの一つです。
出典:写真AC

コオニタビラコとよく似た植物に「ヤブタビラコ」「オニタビラコ」があげられます。「ヤブタビラコ」「オニタビラコ」はコオニタビラコと比べて、見た目だけでなく生息する場所も違うのです。ここでは、それぞれの見分け方の特徴を詳しくお伝えします。

  コオニタビラコ ヤブタビラコ オニタビラコ
花の大きさ 1cm 0.8cm 0.7~0.8cm
花弁の数 6~10枚 12~20枚 20枚ほど
開花時期 3~5月 4~6月 4~9月
草丈 10cm 30cm 20~100cm
葉の形 丸みがある やや角ばった形 ギザギザ
生息場所 田んぼのあぜ 田んぼ・林藪 街中の道端沿い
その他 這うように成長 全体に毛 種に綿がある

ヤブタビラコとの違い

生息場所や草丈

出典:写真AC

ヤブタビラコの見分け方の一つは生息場所の違いです。ヤブタビラコは田んぼのあぜ以外に、人家近くの林藪にも生息しています。コオニタビラコよりも、花弁の数が多く草丈も高いことが特徴です。花弁は多く12~20枚ほどあり、花の大きさはコオニタビラコより小さく0.8cmほど、草丈は約30cmに成長します。ヤブタビラコは全体に細かい毛があり、根生葉はコオニタビラコと違いやや角ばった形をしています。

咲き終わりの姿

また、コオニタビラコは地面に這うように伸びるのに対し、ヤブタビラコは茎が上へ向かって伸びていきます。花びらはクルンと丸まり可愛らしい姿を見せてくれます。花が咲き終わった後は、上の写真のように頭花が下向きに垂れ下がります。

オニタビラコとの違い

異なる分布

コオニタビラコが本州から南に生息しているのに対して、オニタビラコは日本全国に分布しています。街中の道端沿いでもよく見かけられるでしょう。アスファルトの隙間から成長している姿はとても逞しく力強いです。春には0.7~0.8cmの黄色い花をたくさん咲かせ、草丈は場所によって違いますが、20~100cmほどに成長します。

綿ぼうしの有無

コオニタビラコとの大きなの違いは、オニタビラコには種に綿ぼうしが付いている点です。綿ぼうしが付いていることにより風で遠くまで飛ばせるため、とても繁殖能力が高い植物といえます。また、葉の形はギザギザで、一見するとタンポポのようにも見えます。

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コオニタビラコの食べ方

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