ロウバイの育て方!花付きをよくする日常の管理方法と剪定のポイント | 植物図鑑

学名Chimonanthus praecox
和名蝋梅、蠟梅、臘梅
別名唐梅(からうめ)
英名Wintersweet
科・属名クスノキ目ロウバイ科ロウバイ属
原産地中国
花言葉慈愛

ロウバイの概要

Photo byVY

ロウバイは、蝋細工のような黄色い透明感のある花をつける落葉低木です。「梅」と書きますが、梅の仲間ではありません。中国が原産で日本には江戸時代の初めに渡来し、主に庭木として利用されました。

基本情報

園芸部類 花木・庭木
形態 低木
樹高 4m
花の色 黄色
耐寒性 強い
耐暑性 強い
特性・用途 冬期に開花・香りがある
栽培難易度 ★★★★☆

特徴

12月〜2月中旬、ロウバイはよい香りのする直径2cmくらいの黄色い花を咲かせます。花弁は透明感があり、まるで蝋で作られたように見えることが名前の由来です。3月〜4月に芽吹き、花後に果実ができて、9月ごろに種子が取れます。花のない真冬に咲かせる黄色い花は、生け花や茶花としても利用されてきました。

ロウバイの代表品種・種類

①ソシンロウバイ

ソシンロウバイ

参考価格: 5,500円

出典: 楽天
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楽天5,500円

一般的に「ロウバイ」として販売されている苗はソシンロウバイ(素心蝋梅)である場合が多いです。ソシンロウバイは花弁全てが黄色くやや大輪の品種です。

②マンゲツロウバイ

マンゲツロウバイ

参考価格: 4,000円

出典: 楽天
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マンゲツロウバイ(満月蝋梅)はソシンロウバイの園芸種です。早咲きでやや丸みのある花形で、花色は澄んだ黄色です。

ロウバイの育て方①時期

Photo by coniferconifer

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 2月〜3月(芽出し前)
施肥の時期 4月〜5月
剪定の時期 3月
花が咲く時期/開花時期 12月頃〜2月頃

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
花芽分化
開花

ロウバイの育て方②栽培環境

Photo by hide10

栽培方法

庭植え・プランター・鉢植え

ロウバイは、本州ならば庭植えで育てられます。丈夫ですが水はけのよい土壌を選んで植えてください。プランターや鉢植えで盆栽にも仕立てられますが、大きくなるので1年〜2年ごとに植え替えが必要です。

置き場所・日当たり

ロウバイを庭植えにする場合は、日当たりと水はけのよい場所を選びましょう。半日陰でも育ちますが、生育が悪くなります。真冬に開花するため、寒風を避けて冬越しさせてください。生育期の日当たりの悪さと寒風による影響で、花付きが悪くなることがあります。ロウバイは根付いてしまうと移植が難しく、枯れる可能性もあるので、植え場所はよく選んでおきましょう。

用土

ロウバイは丈夫な樹種ですが、植え付ける場合は水はけのよい土を選んでください。庭植えの場合は掘り返した土に腐葉土などを混ぜましょう。鉢植えでも水はけのよい培養土を利用し、盆栽に仕立てる場合は赤玉土単用で植えつけてください。

ロウバイの育て方③管理のポイント

Photo by nubobo

水やり

庭植えの場合は自然な降雨に任せます。ただし新芽の伸びる4月〜10月くらいまでは乾燥しすぎに気をつけ、水やりを行ってください。また大きめの葉をもつロウバイは、鉢植えにすると乾燥しやすいため、1日1回を目安に水を与えましょう。真夏は乾くようなら1日2回、夕方に葉水を与えるなどの管理をしてください。

 

肥料

肥料は生育期の4月〜5月と9月に、緩効性肥料や有機質肥料を施します。

病気・害虫対策

ロウバイはとても丈夫な樹種なので、特に木が枯れるような病気や害虫はありません。

ロウバイの育て方④詳しい栽培方法

Photo by hide10

苗の選び方

ロウバイを購入するときは、葉や花が生き生きとしていて、根元にグラつきのないしっかりしたものを選びましょう。

植え付け

庭植えにする場合は、根の2倍ほどの大きさの穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土を混ぜて植え付けます。植え付けは新芽の出る前の2月中旬〜3月、または落葉期の11月〜12月に行います。

剪定

時期

6月頃には翌年の花芽ができるので、剪定はそれより前に終わらせましょう。若い木であれば、花後、新しい芽が出る前の3月に剪定をしてください。徒長した枝が気になるようならば、落葉が終わる11月ごろも剪定できます。

切る枝

ロウバイは幹から伸びた短い枝に花がつくので、そのような枝は残しましょう。剪定の際に切る枝は長く徒長している枝と、木の内側で日当たりと風通しの悪い枝です。徒長枝は樹形を意識して切り詰め、内側の枝は根元から切りましょう

ひこばえの管理

ロウバイは接木で増やされた苗が市販されていることが多く、接木の台木となった株元から芽(ひこばえ)が出やすいです。ひこばえが出たら、根元から切り落とします。ひこばえは木を弱らせることがあり、接いだ木のほうが枯れる場合もあります。見つけたらその都度、切り取りましょう。

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増やし方

増やし方①種まき

ロウバイは、種子がよくつく樹木です。種子が採れたらすぐにとりまき(すぐに種をまくこと)しましょう。市販の配合土や赤玉土小粒〜微粒を用土とし、種子が隠れる程度に用土を被せておきます。翌春には発芽し、約5年で開花するでしょう。花が咲くまでには時間がかかりますが、ロウバイは種子から育てると花形や花色に変化が出る場合もあり、親木とは違った花を楽しめるかもしれません。

増やし方②挿し木

6月に徒長した枝を切り、3節程度(葉のついた部分が3箇所)の挿し穂を作りましょう。土に挿すほうを斜めにカットし、下のほうの葉は切り落としてください。そのまま用土に挿して育てます。用土に挿す前にメネデールに30分くらい浸すと発根率が上がります。挿し穂がぐらつくと根が張る前に枯れるので注意しましょう。

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