マツバランの育て方と増やし方
日常の育て方
冬以外は屋外の日陰に置き、土の表面が乾き始めたら水やりをします。夏場に水苔などを土の表面に敷いていると、土の乾き具合が分かりにくくなります。資材をめくって下の土が湿っているか確認する習慣をつけてください。
冬は室内
冬は室内に取り込み、日が当たる場所に置いて冬越しさせます。0℃以下でも耐えますが、霜に当たると枯れることがあります。夜間は窓際から十分離した方がよいでしょう。冬場は渇き気味に管理し、土の表面が乾いたら1〜2日おいて水やりをします。
茎に刺激を与えすぎない
マツバランはシダの盆栽なり #マツバラン #松葉蘭 #盆栽 #シダ #園芸JAPAN pic.twitter.com/93pVNt6RbA
— to (@to81827129) May 26, 2018
毎日の観察は大切ですが、あまり物理的な刺激を加えると茎の先端成長が止まってしまうことがあります。マツバランの鉢は安定した場所に置き、水やりや剪定のときもなるべく先端には触れないでください。
肥料
月に1回、市販の液肥を希釈して与えます。液肥の容器に植物の種類に応じた希釈倍率が書かれているので、山野草の濃度に調整してください。
剪定
茶色く変色した茎は根元から切り取ります。手で引き抜くと地下茎まで抜けてしまうので、剪定バサミやカッターで切断してください。古い茎を取り除くと、その下に隠れていた新しい芽を発見することがあります。そのような芽を育てるため、光を遮っている枯れかけの茎は間引きましょう。
枯れてしまったら
夏に乾燥したり、冬に地上部が茶色く変色したりすることがあります。しかしまだ諦めないでください。地下茎が生きていれば、やがて地上部が再生します。地下茎を掘り返してみて、先端に白い部分が見られれば再生の可能性あり。新しい土に植えて水やりをし、室内で育て続けてください。
植え替えと増やし方
春先が植え替えに適しています。根元を持って鉢から抜き取り、まず地下茎を確認してください。先端が白くなっているところが成長点です。黒く萎れている地下茎は切り取り、新しい地下茎が伸びるスペースを作ってあげましょう。茶色く変色した茎も剪定してください。
ボタニ子
茎が中途半端なところで曲がらないように、まっすぐ植えてあげよう。
株分けでの増やし方
植え替えのとき、地上部と地下茎が密に繁っている場合は株分けしてみましょう。株がだいたい二等分されるように剪定バサミで切り分けます。あまり細かく分けると弱ってしまうので、1株あたり5本前後の茎が残るようにしてください。地下茎を切り分けるときは、切り分けた株すべてに成長点が残るようにしましょう。切り落としてしまった地下茎の端切れも、土に埋めておくと成長することがあります。端切れをまとめてポットに埋め、育ててみましょう。
まとめ
茎だけの姿が特徴的なマツバラン。育て方自体は難しくないので、その姿形に惹かれたら栽培に挑戦してみてください。乾燥と直射日光に気をつけて丁寧に剪定すれば、緑色の茎と黄色い胞子嚢のコントラストが楽しめるでしょう。
地下茎から新たな芽が!(出典:著者撮影)