ヨトウガ(夜盗蛾)の食害にあった場合の対処法は?飼うことはできる?

ヨトウガ(夜盗蛾)の食害にあった場合の対処法は?飼うことはできる?

ヨトウガという虫をご存知でしょうか。名前は知らなくても、写真を見れば知っていると思う方も植物好きには多いでしょう。花や観葉植物、樹木や野菜など、ほぼあらゆる植物を食べてしまう厄介な害虫です。そんなヨトウガの食害の対処法や予防法、生態などをご紹介しましょう。

記事の目次

  1. 1.ヨトウガとは
  2. 2.ヨトウガの食害
  3. 3.ヨトウガの特徴
  4. 4.ヨトウガの飼育
  5. 5.まとめ

ヨトウガとは

Photo by John Tann

ヨトウガとはチョウ目、ヤガ科、ヨトウガ亜科に属する昆虫で、幼齢のときはイモムシで成虫は蛾です。「夜盗蛾」と書きます。その名前のとおり老齢の幼虫は夜に地中から這い出してきて餌の植物を食べるのです。大量のフンを食べた植物の中に残すため農作物は売りものになりません。英名で「cabbege armyworm」といわれるほどキャベツの被害が深刻です。

ヨトウガの食害

Photo byHietaparta

ヨトウガの幼齢は集団で暮らし、葉の裏面を食べます。可食部分をこそげ取るように食べるので表面が薄く白い紙のようになっていたら裏を確認してください。中齢期は葉に穴をあけ始めます。表面から見てもあきらかに集団がいるのがわかるでしょう。老齢期は個体行動を始め、植物の中にまで食べ進み、中心の柔らかくおいしいところは葉脈を残して丸ぼうずにします。

対処法

Photo by uacescomm

花や観葉植物、樹木の場合は殺虫剤の使用が可能ですが、野菜を育てている場合、なるべく薬剤の使用は避けたい人も多いでしょう。成虫に卵を産ませないのが1番よいですが、卵も幼齢期も葉の裏にいるのでこまめにチェックしてください。厄介なのは老齢期でしょう。生態が夜行性で見つけにくいため懐中電灯での地道な捕殺が対処法です。少しの振動で落ちてきます。

米ぬかトラップ

ヨトウガは米ぬかが好きです。食害にあっている植物のそばに、不要な容器に米ぬかをふちまで入れて、地面と同じ高さに植えこんでください。夜の間に食べ物を求めて地中から這い出て米ぬかを発見し、朝まで食べ続けたり、地中と間違えてもぐりこんで寝ようとしたりします。比較的捕殺しやすいでしょう。他の虫を寄せ付けないために、朝には撤収してください。

予防法

ヨトウガの成虫を寄せ付けないようにし卵を産ませないことが第一ですが、発生した場合は幼虫を駆除した後に防虫ネットをしっかり張りめぐらすのがおすすめです。また、植物を植える前に土を掘り返して観察してみましょう。地中で眠っている老齢の幼虫やさなぎがいることもあります。すみやかに捕殺し、ネットの中にヨトウガがいない状態を保つことが大切です。

次のページ

ヨトウガの特徴

関連記事

Article Ranking