ヤグルマギクの育て方!種からの育苗と開花させるまでのコツを紹介!

ヤグルマギクの育て方!種からの育苗と開花させるまでのコツを紹介!

ヤグルマギクは、まっすぐに伸びた茎に美しい八重咲の花を次々と咲かせる春の花です。種まきからの育て方も簡単なので、ガーデニング初心者の方でも安心して栽培が楽しめます。今回は実際の栽培日記を通して、秋まきでのヤグルマギクの育て方を詳しく見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.ヤグルマギクとは?
  2. 2.ヤグルマギク栽培の基本情報
  3. 3.種まきからのヤグルマギクの育て方
  4. 4.ヤグルマギク栽培を楽しもう!

ヤグルマギクとは?

出典:筆者撮影

ヤグルマギクは、ヨーロッパ東南地域が原産のキク科ヤグルマギク属の一年草です。放射状に広がる花が矢車のように見えることから、「ヤグルマギク(矢車菊)」と名付けられました。ヨーロッパではコーンフラワーと呼ばれ、小麦畑に生える雑草として知られています。観賞用だけではなく、ハーブやドライフラワーとしても楽しめることから人気があります。

ボタニ子

ボタニ子

ヤグルマギクの花言葉は「優美」「繊細」だよ。きれいな花だけど、こぼれ種から育つくらい丈夫だよ!

ヤグルマギクの種類

こちらは「ブラック・ボール」という品種です。黒褐色の花とシルバーリーフが特徴的で人気です。
出典:写真AC

ヤグルマギクの原種は青色の一重咲きですが、流通しているヤグルマギクの多くは筒状の小さな花が集まった八重咲の品種です。花色は広く知られている青色のほかに、ピンク、白、黒褐色、混合色など豊富にあります。

よく似た花「セントーレア」とは?

こちらは「モンタナ」というセント―レアの品種です。特徴や性質はヤグルマギクによく似ています。
出典:写真AC

ヤルマギクの仲間に宿根ヤグルマギクとも呼ばれる、セントーレアがあります。園芸店でよく見かけるヤグルマギクは、一年草セントーレアとも呼ばれ、多年草のセントーレアとは区別されています。

ヤグルマギクのハーブとしての利用方法

出典:写真AC

ヤグルマギクは古くからハーブとして利用されてきました。眼精疲労を回復させる効果や口内炎を予防する効果、老化防止の作用があるといわれています。紅茶とあわせてハーブティーにする利用方法が一般的ですが、エディブルフラワーとしてサラダなどでも楽しめます。

ボタニ子

ボタニ子

ヤグルマギクを食用にする場合は、専用の種から育てよう!

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出典: Amazon
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観賞用だけではなく、食用としても利用できる有機種子です。

ヤグルマギク栽培の基本情報

ヤグルマギクの基本情報

  科名  キク科   置き場所  日なた
  属名  ヤグルマギク属   耐寒性  強い
  和名  ヤグルマギク(矢車菊)   耐暑性  弱い
  形態  一年草   難易度  やさしい
  草丈  30~100cm   病気  立枯病、うどんこ病
 開花時期  4月~6月   害虫  アブラムシ

ボタニ子

ボタニ子

病気は立枯病やうどんこ病に注意だよ。多湿の環境でなりやすい病気だから、育てる場所や水やりに気を付けてね。

ヤグルマギクの栽培カレンダー

種まきの時期は9月~10月です。鉢植えでは開花中に月に2回の頻度で液体肥料を与えましょう。

ヤグルマギクの育て方のポイント

育て方のポイント

  • 日当たりと風通しのよい場所で栽培をする
  • 水やりは地植えでは降雨のみ、鉢植えでは土の表面が乾いてから行う
  • 肥料は必要に応じて施し、与え過ぎに注意をする
ボタニ子

ボタニ子

基本情報や育て方のポイントは大丈夫かな?ここからは、実際の栽培日記でヤグルマギクの育て方を見ていこう!

種まきからのヤグルマギクの育て方

出典:筆者撮影

ここからは、実際のヤグルマギクの栽培日記と共に育て方を詳しく見ていきましょう。今回は10月に種をまき、育苗をして翌年の3月に花壇へ植え付けました。管理の仕方をチェックして、きれいな花を咲かせましょう。

栽培者のプロフィール

龍 みなです。
園芸の経験年数:3年

ヤグルマギクの栽培経験:初めて
栽培地:関東地方
ひとこと:開花時期いっぱいまで栽培を楽しめるように頑張ります。

出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培1日目(10月18日):種まき

さっそく種まきを始めます。今回はサカタのタネのミックスシードの中から、ヤグルマギクの種を取り出して使用しました。青とピンクの花が咲きます。
出典:筆者撮影

種はこのような特徴的な形で、大きさは5mmほどです。
出典:筆者撮影

まずは、水で湿らせた種まき用土を育苗トレイの8分目まで入れます。今回は5cm×5cmのトレイを使用しました。
出典:筆者撮影

次に中心に深さ1cmの穴を開けて、種を2、3粒まき、薄く土をかけます。あとは水やりをして、半日陰で乾燥させないように管理をします。
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培8日目(10月25日):発芽

8日目で発芽しました!発芽率は80%でした。発芽後は日なたに移します。
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培24日目(11月10日):間引き

本葉が1、2枚のときに、元気な芽を残してピンセットで間引きをして一本立ちにしました。
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培41日目(11月27日):ポット上げ

本葉が3枚に成長しました。ポット上げのタイミングです。
出典:筆者撮影

3号ポットに鉢底ネットと育苗用土を入れ、芽を植え付けます。植え付け後は水やりをして、日なたで管理をしながら成長を待ちましょう。
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培78日目(1月3日):本葉が増えて成長中

本葉が増えて元気に成長しています。本来は本葉6~8枚で植え付けますが、すでに真冬になってしまったので、今回は冬越しをして3月に植え付けることにしました。
出典:筆者撮影

ボタニ子

ボタニ子

11月までに植え付けると、根がしっかりと張って花壇でも冬越しができるよ。成長にあわせて考えよう。

ヤグルマギク栽培124日目(2月18日):摘心

草丈が15cmほどに成長しました。摘心のタイミングです。
出典:筆者撮影

先端の芽をハサミで切り取り、摘心をしました。
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培124日目(2月18日):植え付け準備①

花壇の準備を始めます。植え付けの2週間前に1㎡あたり100gの苦土石灰を入れて、土と混ぜあわせます。
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培131日目(2月25日):植え付け準備②

植え付けの1週間前に、腐葉土を1㎡あたり10L、化成肥料を30g入れてよく混ぜあわせます。
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培138日目(3月3日):植え付け

3月になり、苗も成長しました。花壇に植え付けていきます。
出典:筆者撮影

株間25~30cmで植え付け、たっぷりと水やりをします。
出典:筆者撮影

鉢・プランターへの植え付け方

鉢植えの場合は5号鉢に1株、60cmのプランターでは3株を目安に植え付けます。土は市販の培養土か、赤玉土小粒7:腐葉土3の割合で混ぜた土を使用しましょう。

ヤグルマギク栽培151日目(3月16日):蕾(つぼみ)

植え付けから2週間で蕾ができました!
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培164日目(3月29日):雪の被害

関東地方では2020年の3月末に雪が降りました。ヤグルマギクも雪の被害にあい、いくつかの株は倒れてしまいました。今後の成長が心配です…。
出典:筆者撮影

ボタニ子

ボタニ子

春なのに雪はびっくりだね!倒れた株は大丈夫かな…。

ヤグルマギク栽培173日目(4月7日):蕾の成長

雪による影響が心配でしたが、その後は回復をして蕾も大きくなりました。開花までもう少しです。
出典:筆者撮影

ヤグルマギク栽培177日目(4月11日):開花

種まきから177日目でついに開花しました!鮮やかな青い花がきれいです。
出典:筆者撮影

ピンクの品種も開花しました。どちらも花径4.5cm、草丈は50cmほどでした。
出典:筆者撮影

ボタニ子

ボタニ子

青もピンクもきれいだね!雪にも負けずに元気に育ってよかったね。

ヤグルマギク栽培177日目以降:その後の成長と育て方

植え付けから1カ月、分枝してたくさんの花が咲きました。斜めになる株が出てきたので、この時期に支柱を立てました。
出典:筆者撮影

花がら摘みはこまめに行いましょう。枝分かれしている部分からハサミで切り取ります。
出典:筆者撮影

開花後の育て方のポイント

  • 花がら摘みをこまめに行う
  • 支柱をして風で倒れないようにする
  • 肥料は花壇では元肥のみ、鉢植えでは月に2回液体肥料を追肥する
ボタニ子

ボタニ子

今回の栽培では6月中旬まで花がたくさん咲いたよ!今度は食用の種でも育ててみたいな。

ヤグルマギク栽培を楽しもう!

出典:筆者撮影

今回のヤグルマギク栽培では、病気や害虫の被害もなく美しい花が次々と元気に咲きました。育て方が簡単で、ハーブやドライフラワーとしても利用できるヤグルマギクは、ガーデニング初心者からベテランのかたまで楽しめる魅力的な花です。ぜひさまざまな形で、ヤグルマギク栽培を楽しんでくださいね。

ヤグルマギク(矢車菊)とは?特徴や育て方をご紹介!種まきはいつ頃?のイメージ
ヤグルマギク(矢車菊)とは?特徴や育て方をご紹介!種まきはいつ頃?
ヤグルマギクは端午の節句の頃に、よく見かけられるキク科の植物です。さまざまな花色のなかで、ひと際目立つ青は、目の覚めるような青色で爽やかです。マリー・アントワネットも好んだといわれ、ドライフラワーにも利用できるヤグルマギクの特徴や育て方をご紹介します。
龍 みな
ライター

龍 みな

花や野菜を育てること、パン作りが大好き。 休日は一眼レフを持って花や風景を撮りにいろいろな場所に出かけています。

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