クリスマスの花「ポインセチア」の育て方!赤くする方法や管理のコツ

クリスマスの花「ポインセチア」の育て方!赤くする方法や管理のコツ

ポインセチアは、クリスマスの定番花として人気が高い植物です。一方で「じつは耐寒性が低い」「花を赤くするには特別な手入れが必要」など、美しく育てるためには少しコツが必要な植物でもあります。ポインセチアの育て方のポイントや赤くする方法について解説します。

記事の目次

  1. 1.ポインセチアの栽培方法【栽培スケジュール】
  2. 2.ポインセチアの育て方【準備~植え付け】
  3. 3.ポインセチアの育て方【日常管理】
  4. 4.ポインセチアの育て方【病気・害虫対策】
  5. 5.ポインセチアの育て方【増やし方】
  6. 6.ポインセチアを赤くする管理方法
  7. 7.ポインセチアが枯れる原因
  8. 8.真っ赤なポインセチアでクリスマスを飾ろう

ポインセチアの栽培方法【栽培スケジュール】

出典:写真AC

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
開花時期

ポインセチアは冬に開花時期を迎えますが、じつは耐寒性が低い植物です。生育に適した温度は20℃~30℃で、10℃以下になると枯れてしまう恐れがあります。そのため四季による温度変化が大きい日本では、鉢植え栽培が基本です。暖かい時期は室外、寒い時期は室内で管理しましょう。光を好むため、室内栽培でも日当たりのよい場所で育てるのが管理の基本です。

ポインセチアの花に見える部分は「苞(ほう)」と呼ばれる葉の変形です。中心部の黄色い部分が、本当の花なんですよ。

季節ごとにすること

春・夏は過湿に注意

出典:写真AC

ポインセチアの生育に適した温度が保てる春~夏は、室外で管理します。ただしポインセチアは過湿と強烈な直射日光に弱いため、梅雨時と真夏の猛暑日には注意が必要です。梅雨時は雨に当たらない軒下へ移動させましょう。日差しが強くなる7月~8月は、風通しがよい明るめの半日陰で管理して、直射日光による葉焼けを防ぎます。

ポインセチアは、急に環境を変えると葉を落とすことがあります。少しずつ置き場所を移動させて慣らしましょう。

猛暑日は室内で管理するのもおすすめだよ。温度が下がり過ぎないように、冷房の風が直接当たらない場所を選んでね。

秋・冬は温度に注意する

出典:写真AC

ポインセチアの秋~冬の栽培は室内管理が基本です。ポインセチアは耐寒性が低く、10℃以下になると葉が落ちます。室内でも日当たりがよく暖かい場所を選びましょう。乾燥も苦手のため、暖房の風が当たらない場所であることも重要です。窓辺のように、日没後は温度が下がりやすい場所の場合は、窓辺から離したり、ダンボールや発泡スチロールで囲ったりして低温から守りましょう。

ポインセチアの育て方【準備~植え付け】

用土

Photo byJing

ポインセチアが好むのは、水はけと水もちがよく、有機質を豊富に含んだ用土です。自分で配合する場合は、赤玉土(中粒)5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済み)2の割合で作りましょう。市販品を使う場合は、観葉植物用の培養土でも問題ありません。しかし、市販品はメーカーによって水はけや水もちが異なります。水はけが悪いと感じたら、砂やパーライトを混ぜて調整しましょう。

元肥

Photo by つくる暮らし

ポインセチアの元肥は、4月~5月の植え付けの時期に施します。元肥は、においが少なくゆるやかに効く緩効性化成肥料がおすすめです。用土に緩効性化成肥料を少量混ぜておきましょう。緩効性化成肥料が多過ぎると、根が肥料焼けを起こす恐れがあります。取扱説明書をきちんと読み、用法・用量を守って使いましょう。

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植え付け・植え替え

出典:写真AC

ポインセチアの植え付けは、冬の休眠期から生育期に変わる4月~5月が適期です。新しい鉢に、水はけと水もちのよい肥沃な用土で植え付けましょう。ポインセチアの植え替えも、植え付け時と同じ4月~5月に行います。ポインセチアは根詰まりを起こしやすい植物です。1年~2年に1回のペースで植え替えましょう。

耐寒性が低いポインセチアは、冷気があたるとすぐにダメージを負ってしまいます。適期でも寒い日に作業するのは避けましょう。

ポインセチアの育て方【日常管理】

栽培環境

出典:写真AC

ポインセチアは10℃以下で葉を落としてしまうほど、耐寒性が低い植物です。冬場は必ず室内栽培で、株を冷やさないように管理しましょう。乾燥に強い植物ですが、暖房の風に当たると生育に悪影響をおよぼします。暖房の風が当たらない場所を選びましょう。光を好むため、5月~9月の生育期は日当たりのよい室外で栽培します。過湿を嫌うことから、風通しがよく雨に当たらない場所がおすすめです。

水やり

Photo bycongerdesign

ポインセチアの水やりは、生育期と休眠期で頻度を変えるのが基本です。生育期、特に成長がさかんな5月~9月は、土の表面が乾いたら鉢底から水が出るくらい、たっぷりと水を与えましょう。ポインセチアは茎や葉に水がかかると傷んでしまいます。水やりの際は、株に水がかからないように注意が必要です。一方、ほとんど水を吸わなくなる休眠期は乾燥気味に管理します。

11月~3月の休眠期の水やりは、土の表面が乾いてから3日~5日後を目安に行いましょう。

水やり後、鉢受け皿に水が溜まっていると、根腐れの原因になるからすぐに捨てようね。

2月~5月の水やりは要注意

Photo byanncapictures

ポインセチアは2月~5月になると、新芽が出始めるまで生育を休止します。そのため2月~5月の水やりは、特に乾燥気味に管理することを心がけましょう。また、冬の寒い時期、土が湿っているのに葉がしおれている場合は、水不足ではなく寒さで株が弱っている可能性が高いです。水やりする前に、暖かい場所へ移動させて様子を見ましょう。

追肥

Photo by salchuiwt

ポインセチアの追肥は、生育期にあたる5月~10月に行います。ポインセチアは肥料焼けしやすいため、時期にあわせて追肥の仕方を変えるのが、効果的な追肥の重要ポイントです。特に生育が盛んな5月~7月は、1000倍に希釈した液体肥料を7日~10日に1回のペースで与えましょう。開花時期への準備をする8月~10月は、緩効性化成肥料を2カ月に1回のペースで置き肥します。

剪定

Photo bystux

ポインセチアの剪定は開花後に行います。適期は4月~5月です。株全体を1/2~1/3の高さまで切り戻します。早めに剪定しないと、新芽が株の上部から出てしまい、腰高でバランスの悪い株になるので注意が必要です。植え替えの適期と同時期のため、剪定後にすぐ植え替えを行うと作業が効率よく進み、株の成長もよくなります。

ポインセチアの葉や茎を切ると白い樹液が出ます。樹液には有毒成分が含まれており、触れると皮膚がかぶれてしまいます。

剪定や植え替えなど樹液に触れそうな作業をするときは、必ず手袋を着用しようね。

ポインセチアの育て方【病気・害虫対策】

病気対策

出典:写真AC

ポインセチアの栽培で警戒すべき病気は「すす病」「灰色かび病」です。どちらの病気も、風通しが悪く蒸れやすい環境になると発生しやすくなります。風通しのよい場所で管理し、葉が混みあわないように、切り戻しなどの手入れを行いましょう。病気を見つけたら患部を取り除き、薬剤を散布して消毒します。

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害虫対策

出典:写真AC

ポインセチアの栽培で、警戒すべき害虫は「オンシツコナジラミ」「アブラムシ」「カイガラムシ」です。いずれも葉や茎、新芽などについて養分を吸い取ることから「吸汁性害虫」と呼ばれています。さらにウィルスを媒介したり、排泄物が病気の原因になったりと、放置すると被害が大きくなるため、早急な対処が必要です。日頃からこまめに株を観察し発見次第、薬剤や捕殺で駆除しましょう。

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ボタニ子

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次は「ポインセチアの増やし方」だよ。

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ポインセチアの育て方【増やし方】

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