ハナダイコンはどんな植物?花や香りなどの特徴や見分け方を紹介!

ハナダイコンはどんな植物?花や香りなどの特徴や見分け方を紹介!

春になると、菜の花の仲間である薄紫色のハナダイコンの群生を見かけることがあります。花の形状は大根と同じで4弁の花が咲きます。諸喝采と呼ばれるムラサキハナナや、海岸で見かけるハマダイコンと混同されることが多いハナダイコンの特徴と違いをまとめてみました。

記事の目次

  1. 1.ハナダイコンとは?
  2. 2.ハナダイコン(花大根)の特徴
  3. 3.ムラサキハナナやハマダイコンとの見分け方
  4. 4.花言葉
  5. 5.まとめ

ムラサキハナナやハマダイコンとの見分け方

ハナダイコンもムラサキハナナやハマダイコンも、菜の花と同じアブラナ科の植物で、開花の季節も3月下旬〜5月頃です。ハマダイコンは「浜」がつくように、おもに沿岸部の砂地や河原に咲いていることが多いため、自生地は少し違います。

ボタニ子

ボタニ子

それぞれの花の特徴をお知らせしますね!

ハナダイコン(花大根)の花の特徴

アブラナ科・エゾスズナ属のハナダイコン(花大根)は茎や葉に短い毛が生えており、葉は細くツヤがありません。また茎はあまり分岐せず、茎の上部に花が集中して咲きます。

ムラサキハナナ(紫花菜)の花の特徴

アブラナ科・オオアラセイトウ属のムラサキハナナ(紫花菜)は、ハナダイコンと比べると葉が広くてツヤがあります。茎は分岐して枝を出し、広がって各々の茎の上部にも花がつきます。

ハマダイコン(浜大根)の花の特徴

アブラナ科・ダイコン属のハマダイコンは、海岸の砂地や河原に自生していることがほとんどです。花はハマダイコンやムラサキハナナより薄い紅がかった紫色で縁取られていて、中心部は白色です。花の季節が終わると、細い根が大根のように地下に向かって育ちます。

ハナダイコン・ムラサキハナナ・ハマダイコン(違いのまとめ)

  ハナダイコン ムラサキハナナ ハマダイコン
属性 エゾスズナ属 オオアラセイトウ属 ダイコン属
葉の特徴 細くツヤがない 広くツヤがある 葉に短い毛
花の特徴 分岐せず上部に咲く 分岐して広がって咲く 分岐して咲く
花は少なめ

花言葉

植物にはすてきな花言葉がついていますが、かなりの確率でハナダイコンの花言葉はムラサキハナナと混同されています。諸喝采(ショカッサイ)とも呼ばれるムラサキハナナは、中国の三国志に登場する軍師の「諸葛孔明」が広めたという伝説があります。ショカッサイの花言葉が「知恵の泉」や「英知」とされ、それがハナダイコンの花言葉としてあつかわれていることがあるのです。属が違い、別の植物ですので正しくお知らせします。

ハナダイコンの花言葉

夕方、茎の先端に競いあうように上に向かっていっせいに開花するので「競争」という花言葉がついています。

ムラサキハナナの花言葉

別名は諸喝采(ショカッサイ)と呼ばれ、中国の三国時代の軍師である諸葛孔明が食糧難のときに種を民衆に配り、食用に栽培したとの言い伝えがあります。そのことから「知恵の泉」や「英知」「仁愛」という花言葉がついています。

ハマダイコンの花言葉

ハマダイコンは野生化した大根という説があります。また、大根属の種が海岸に流れ着き、海岸の砂地で自生したともいわれています。あまり花言葉は知られていませんが「ずうっと待っています」があります。

まとめ

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

菜の花と同じ季節に咲く薄紫色の可憐なハナダイコンの花が、近種のムラサキハナナと混同されて紹介されている事実があります。葉の違いや花の付き方などを知り、散策のときに参考になさってください。

西澤千鶴
ライター

西澤千鶴

子供の頃、父が買い求めたシンビジウムの「マリリンモンロー」当時珍しかったうす紫色のばら「ブルームーン」がガーデニングの原点です。プロの料理人としての活動後、大好きな料理につかうハーブや夏野菜を育てて楽しんでいます。

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