米ぬかで肥料は作れるか?初心者でも手作りしやすい手順と活用方法を解説!

米ぬかで肥料は作れるか?初心者でも手作りしやすい手順と活用方法を解説!

万能の発酵食品と呼ばれる米ぬかは、家庭菜園やガーデニングの肥料としての効果も高く人気があります。そんな効果が高い米ぬかの肥料は、作り方次第で初心者でも手作りできます。そこで米ぬかで肥料を作る手順や活用方法をわかりやすく解説します。

記事の目次

  1. 1.米ぬかとは?
  2. 2.米ぬかを使ったぼかし肥料の作り方手順
  3. 3.かんたんにできる米ぬか肥料の作り方手順
  4. 4.米ぬか肥料の利用法
  5. 5.まとめ

かんたんにできる米ぬか肥料の作り方手順

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米ぬかを使った肥料の作り方には、初心者や自宅のベランダでもできるかんたんなものもあります。大量に肥料が必要な家庭菜園では、米ぬかのぼかし肥料のほうがかんたんで使いやすいですが、広いスペースが必要です。ところが米ぬか肥料の手作りなら、段ボール1個分のスペースでだれでもかんたんに作れます。

①米ぬかを購入

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米ぬか肥料づくりは、原料である米ぬかを手に入れることから始めます。手間をかけずに米ぬかを手に入れるなら、ネット通販の利用がおすすめです。そのほかにも米ぬかを手に入れる方法には「米屋で購入」「自分で精米して作る」「コイン精米機で手に入れる」があります。

コイン精米機なら無料で大量に手に入れられることも

身近な場所にコイン精米機がある場合は、大量の米ぬかが無料で手に入れられる可能性が高いです。コイン精米機の米ぬかは本来ごみとして処分するものなので、場所によっては希望者に無料で提供していることもあります。利用者の多くは田んぼや畑の肥料や家畜の飼料として使うので、大量に持ち帰ることも多いようです。

自家製米ぬかは肥料づくりには不向き

米ぬかは、家庭用精米機を使って自分でも作れます。自家製米ぬかは漬物のぬか床や料理に使う際にはおすすめですが、米ぬか肥料の原料には相当数の精米が必要です。玄米からとれる米ぬかの量は精米方法によっても違いますが、3合の玄米を精米しても小型のボウル1/3程度の米ぬかしかとれません。

②発酵容器をつくる

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かんたんにできる米ぬか肥料の作り方なので、発酵容器も段ボールを使ってかんたんに作ります。段ボールは作りたい量にあったサイズを選び、底と四隅を外側からガムテープで止めます。段ボールの底に汁漏れ防止の中敷きを敷けば、通気性のよい発酵容器の完成です。

発酵容器は直置きしない

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通気性に優れたすのこは、発酵容器をのせても安定感がありおすすめ。

段ボールの発酵容器は、すのこや発泡スチロールなどの上に置いて保管するようにします。段ボールの発酵容器は通気性に優れていますが、直接床に置いてしまうと底の部分の通気性が悪くなります。そこで底辺部分の通気性をよくするためにも、発酵容器を床に直置きするのは避けましょう。

③発酵床を作る

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発酵容器に入れる発酵床は、米ぬかと腐葉土を混ぜて作ります。米ぬかと腐葉土の配合は「米ぬか:腐葉土=3:5」がおすすめですが、腐葉土の代わりに落ち葉を使ってもかまいません。全体がしっかりと混ざった発酵床は、段ボールの発酵容器の中に入れておきます。

④仕込み

発酵床の仕込みは、家庭の生ごみを使います。軽く水を切った生ごみをバケツに入れ、そこに米ぬかを2つまみ程度加えて混ぜます。生ごみと米ぬかがしっかりと混ざったら、発酵床に入れよく混ぜます。この作業を生ごみが出るたびに行えば仕込みはOKなので、それ以外で発酵床を混ぜる必要はありません。

発酵中は乾燥防止対策を

米ぬか肥料の作り方は「ごみが出たら米ぬかと一緒に混ぜるだけ」なのでとてもかんたんですが、発酵床が乾燥しない様に乾燥防止対策が必要です。発酵床は手でつかんで形が残る程度の硬さが理想なので、この状態よりも乾燥した場合は米のとぎ汁を少量ずつ加えて硬さを調整すると、発酵スピードが元に戻ります。

⑤ふたをする

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米ぬかの肥料は米ぬかに含まれる乳酸菌や酵母菌などの働きで菌を分解しますが、余分な水分が入ると発酵が進んでしまうため、保管中はふたをします。段ボールでふたをするのもよいですが、布をふた代わりにしたほうが通気性がアップするのでおすすめです。

米ぬか肥料の利用法

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米ぬか肥料は、すぐに効果が出るのが最大の特徴です。使い方や利用法はぼかし肥料と米ぬか肥料で違いますが、家庭菜園からベランダでのプランター栽培まで幅広い利用法があります。そのため米ぬか肥料は、利用法から作り方を選ぶのもおすすめです。

①米ぬかぼかし肥料の使い方<元肥>

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米ぬかのぼかし肥料を元肥にする使い方は、使用量の判断がやや難しいです。米ぬかのぼかし肥料は即効性があるため、元肥にする場合は完熟肥料のおよそ半分の量を目安に使います。ぼかし肥料の効果は混ぜた数日後にあらわれますが、2週間~3週間で窒素をすべて放出してしまうため、効果は完熟肥料ほど長くありません。

かんたんにできる元肥の混ぜ方

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ぼかし肥料の「即効性はあっても持続力が弱い」という性質を生かせば、元肥でもかんたんに混ぜられます。元肥にするぼかし肥料は、完熟肥料の使用量の1/2を目安にします。さらに元肥は全体に混ぜるのではなく、畦の上部(おおむね上部1/3を目安)に混ぜるとかんたんです。

追肥とセットが理想

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米ぬかのぼかし肥料を元肥にする場合は、追肥とセットにする利用法が理想です。米ぬかのぼかし肥料は、完熟肥料の1/2程度しか効果が持続しません。ただし米ぬかぼかし肥料は即効性のある追肥としても使えるため、元肥の効果を見ながら適宜追肥を行えば、善玉菌が増殖しやすい土の状態がキープできます。

②米ぬかぼかし肥料の使い方<追肥>

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米ぬかのぼかし肥料の使い方で最もかんたんなのが、追肥にする使い方です。米ぬかのぼかし肥料は、早ければ撒いてから数日後に効果が表れますし、追肥の量もほんの少量で完熟肥料と同じ効果が表れます。ただし米ぬかを使ったぼかし肥料を追肥に使う場合は、使い方に注意が必要です。

「こまめに少量ずつ」が基本

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米ぬかには窒素が多く含まれているため、追肥する場合は「こまめに少量ずつ」が基本です。窒素が多い米ぬかぼかし肥料は、使い過ぎると窒素過剰になります。例えば窒素過剰の家庭菜園では、作物は大きくても中身がすかすかになったり葉や茎だけが成長して収穫が少なかったりする症状がみられます。

葉の色で追肥のタイミングを判断

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米ぬかのぼかし肥料を追肥にする場合は、葉の色をチェックして追肥のタイミングを判断するのがおすすめです。米ぬかのぼかし肥料は即効性があっても効果が持続しにくいため、一般的な完熟肥料と同じタイミングで追肥すると窒素過剰になります。そのため葉の緑色が薄くなったタイミングで追肥しましょう。

③米ぬか肥料の使い方

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米ぬか肥料の使い方は、発酵床を少し残す点がポイントです。使う量は使い方や目的にあわせて調整しますが、次の発酵床を作る分を発酵容器に残すようにします。残しておいた発酵床に新しい発酵床を加えれば、古い発酵床にいる善玉菌が新しい発酵床で増殖するため、短期間で新たな米ぬか肥料ができあがります。

まとめ

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米ぬかを使った肥料には、植物の成長に欠かせない成分が多く含まれています。しかも病害虫の原因菌を分解し善玉菌にかえるため、病気や害虫に強く丈夫な植物が育ちます。作り方も家庭菜園用の本格的な方法だけでなく、身近な道具で作るかんたんな方法もあるので、有機栽培に興味がある人はぜひチャレンジしてみてください。

Akemi
ライター

Akemi

自然や植物と楽しく暮らすヒントを、わかりやすく紹介していきます。

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