水生植物の育て方!ベランダでも楽しめる水質維持と管理のコツは?

水生植物の育て方!ベランダでも楽しめる水質維持と管理のコツは?

水中で育つものから水面や水上まで、水生植物は種類が豊富です。夏のベランダやガーデニングにおすすめの、金魚やメダカなどと一緒に観賞できる水生植物の育て方を紹介します。ビオトープやアクアリウムでの育て方、水質をキープする管理のコツも見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.水生植物の特徴と育て方の違い
  2. 2.浮遊性の水生植物の育て方
  3. 3.沈水性の水生植物の育て方
  4. 4.浮葉性の水生植物の育て方
  5. 5.抽水性の水生植物の育て方
  6. 6.湿地性の水生植物の育て方
  7. 7.水生植物の水質維持のコツ
  8. 8.水生植物を元気に育てる管理方法
  9. 9.まとめ

抽水性の水生植物の育て方

ウォーターマッシュルーム
Photo by kanonn

抽水性は株元まで水中に沈めて葉や茎を水上に出して育てる、水場に自生する水生植物です。性質はさまざまで、屋外のビオトープやベランダの睡蓮鉢、室内の明るいところでも育てられます。

抽水性の水生植物

  • ウォーターバコパ
  • ウォータークローバー
  • ウォーターコイン、ウォーターマッシュルーム
  • ミズオジギソウ
  • フトイ など

抽水性の用土と肥料

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抽水性植物を育てるには、水生植物の土が適しています。荒木田土や硬質赤玉の中粒〜小粒でも育てられます。肥料はほとんど必要ありませんが、ウォーターバコパなどの花を咲かせるには、水生植物専用の固形肥料を土に埋め込んで与えましょう。

抽水性の植え付け方

抽水性の植物は直接土に植え付けても、鉢ごと水に沈めても育てられます。葉の根元まで水が浸かるように、水位を調整しましょう。抽水性植物は二重鉢にして、室内の明るいところで育てるのもおすすめです。

抽水性の育て方のポイント

半日以上日が当たる明るく暖かい場所に置いて、抽水性のきれいな葉色を保つのが育てるうえでのポイントです。横に広がって成長するタイプは、メダカの隠れ家にもなります。伸びすぎたらスペースにあわせて、剪定して整えるのがコツです。

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湿地性の水生植物の育て方

パピルス
Photo byFoto-Rabe

湿地性は根の一部を水に浸けて葉や茎を地上で育てる、湿原や水際に自生する水生植物です。性質は高山性から温帯性までさまざまで、屋外のビオトープやベランダの睡蓮鉢・鉢植えにしても育てられます。

湿地性の水生植物

  • サラセニア
  • シペラス
  • ラセンイ
  • ウォーターミント
  • カラー(湿地性)
  • カンナ
  • セキショウ
  • ワタスゲ など

湿地性の用土と肥料

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湿地性は品種が多彩なため、用土は植物にあわせて選びましょう。水分を含みやすく崩れにくい硬質赤玉土や硬質鹿沼土に、ピートモスや腐葉土などをブレンドしても作れます。肥料や堆肥などの有機物が多いと水が腐りやすくなるため、根腐れ防止剤を入れるのもおすすめです。

湿地性(湿性)の植え付け方

鉢植えで湿地性植物を育てる場合は、通常の草花と同じように植え付けて、二重鉢にするか深めの受け皿に水を張って育てます。ビオトープや睡蓮鉢では根の一部が水に浸かるところに植え付けましょう。カンナやカラーなどは、水持ちのよい土質で庭植えも可能です。花の肥料は植物によって、必要に応じて与えます。

湿地性の育て方のポイント

湿地性は根が水に当たる場所で育てますが、真夏は水温が高くなると水が腐りやすくなります。半日陰や明るい日陰で、風通しのよい場所を選んで育てるのがポイントです。シペラスやラセンイは苔玉に仕立てて、室内で育てるのもおすすめですよ。

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水生植物の水質維持のコツ

多孔質のソイルで環境を整える

スイレン

出典:Unsplash

麦飯石などの多孔質の石やソイルを使うメリットは、バクテリアなど微生物の働きで水質を維持できることです。ただし真夏は水温が高くなりすぎると、バクテリアが死滅して逆に水質が悪くなってしまいます。よしずや遮光ネットで日当たりと熱を遮り、水温をほどよく管理しましょう。

エサを少なくして濁りをなくす

メダカや金魚などの水生生物を一緒に育てている場合は、水が濁りやすくなるため餌を控えめにすると水質が保てます。スイレンなどの花を咲かせる植物以外は、肥料を少なくすることも水質管理のコツです。水の入れ替えは少量ずつこまめにするほうが、植物と生物のためにはメリットが多いでしょう。

コケ掃除におすすめの水生生物を利用

ミナミヌマエビ

出典:写真AC

日当たりがよいと藻や苔が発生して、水槽や鉢の見た目が悪くなってしまいますね。水生生物は水質の管理にも役立つのでおすすめです。

役立つ水生生物

  • ボウフラ退治には、メダカや金魚
  • 苔や食べ残した餌の掃除には、エビの仲間
  • 苔や藻の掃除には、タニシなど貝の仲間
  • 餌や腐った水草の掃除には、ドジョウの仲間

水生植物を元気に育てる管理方法

日光またはLED照明で明るく

水槽

出典:写真AC

水中でも水上でも、植物の成長には日光やLEDライトの日当たりが欠かせません。植物の性質にあわせて水温を管理することも、大切なポイントです。

空気の流れを作って蒸れを防ぐ

ベランダでは、睡蓮鉢はコンクリートに直接置かず、熱を伝えにくい木製のスタンドや台に乗せます。高温多湿な夏場は水生生物にとっても、水生植物にとっても過酷な環境です。風通しをよくして、蒸れを防ぎ植物を元気に育てましょう。

まとめ

水生植物とメダカ

出典:写真AC

小さな睡蓮鉢に水生植物をレイアウトして、小さな癒しのスペースがつくれます。ベランダや室内におすすめの植物もありますよ。特に夏は、水生植物を育てて涼を感じてみるのも楽しいでしょう。

オ ダ マ キ
ライター

オ ダ マ キ

こんにちは!花とグリーンが大好き!3匹の猫と美味しいものと、豊かな自然に恵まれた信州在住の元 園芸店員ライターです。どうぞ、よろしくお願いします★★★

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