セロリ(セロリー)はどんな野菜?
シャキシャキ食感で風味豊かなセロリはサラダで食べるとおいしいですよね。そんなセロリは園芸ではセルリーともよばれています。セロリ(セルリー)はどのような野菜なのでしょうか?セロリは地中海沿岸が原産の、食用のセリ科の植物です。1〜2年草で、別名オランダミツバともいわれています。強い匂いが特徴ですが、カリウム・葉酸・食物繊維・ビタミンが豊富でとても体に良い野菜として人気です。
家庭菜園でのおいしいセロリの作り方
セロリは湿った土を好む植物で、気温は15℃~25℃くらいが適温になります。植える季節をしっかりと守り、乾燥しないように気を付けることが大切です。育苗期間の長い野菜なので正しい育て方を知り、おいしいセロリを収穫しましょう。上手に育てることで何度も収穫することもできますよ。
セロリの種まきの時期とポイント
種まきの時期
セロリの種まきの時期は5月~6月になります。セロリの種はとても小さいため、種まきするときには粒の大きい赤土玉は避けてください。土に3cm~5cmの間隔で溝を作り、すじまきをしても良いですし、そのままバラまいても大丈夫です。風の少ないところであれば種の上に土をかけなくても良いですが、風が通る場所だった場合は、種が飛ばないようにうっすらと土を被せても良いでしょう。大体10日~15日ほどで発芽します。
種まきのポイント
セロリは育苗時期の長い野菜なので、丈夫な苗が育つまでは育苗箱で育てると失敗は少なくなるでしょう。土に種をまき、発芽するまでは表面を新聞紙などで覆い乾燥から守ってください。日当たりの良い場所で水やりをして管理しましょう。発芽し本葉が2〜3枚生えたら育苗箱に植え替え、葉が7~9枚になったら土に植えてください。
セロリの植え方(地植え)
植え付けの準備(土の作り方)
植え付ける2週間前から土の酸性度を調節します。深さ30cmくらいまで耕して、1平方メートルあたり100~150gの苦土石炭を混ぜ合わせて1週間寝かせてください。次に1平方メートルあたり200gの野菜用化成肥料と堆肥をたっぷりと混ぜたら準備完了です。
地植えの方法
幅60cm~70cm、高さ20cmの畝を作りましょう。もし水はけの悪い畑の場合は畝を高めにしてください。土にたっぷりと水をまいて、できれば黒マルチで覆うと良いです。植え付けは25cm~30cmの間隔で(株の基部に土がかからない程度)浅く植えましょう。
セロリの植え方(プランター)
植え付けの準備(土の作り方)
土は野菜用培養土か、小粒の赤土玉(7割)・腐葉土(2割)・パーミピュライト(1割)に石炭スプーン一杯を混ぜ合わせてください。プランターは60cmのものであれば2~3株を植えるのが目安です。
プランターでの植え方
プランターの縁から2cm~3cm下まで準備した土を入れてください。株の基部が埋まらない程度の穴をスコップなどで掘り、そのまま(根はほぐさずに)そっと植えましょう。苗を浅めに植えるのがポイントになります。
セロリの水や肥料のあげ方
水やりの方法
セロリは湿った土を好むため、土の表面が乾く前に水をあげるようにしましょう。ただ地植えでマルチングしてある場合は、よほど乾燥しない限りは水やりはあまり必要ありません。乾燥は生育不良を起こしてしまいますが、逆に水はけが悪いと根腐れを起こしてしまうので注意しましょう。
肥料のやり方
苗を植えた1週間後くらいから収穫するまで肥料をあげてください。大体6月中旬~9月くらいまで肥料を与えることになります。液体肥料なら1週間に1回・化成肥料や油かすなら2~3週間に1回与えてください。1回の追肥は1平方メートルあたり50g~100gが目安です。
セロリの収穫方法
セロリの収穫時期は10月~12月が適期です。あまり寒くなり霜にあたってしまうと「す」が入ってしまうので注意しましょう。草丈が30cm~40cmに育ったら早めに収穫してください。セロリは一気に収穫してしまっても良いですが、外葉から順に少しずつ収穫しても大丈夫ですよ。
セロリの家庭菜園で注意したい病気や害虫
注意したい病気
セロリの株が育つと葉っぱが土に触れてしまったり、枯れて黄色くなった葉っぱが出てきたりします。すると斑点病や軟腐病、葉枯病になってしまうので注意が必要になります。病気を防ぐためには、わき芽や土に触れそうな葉を細めに手で取り除いていきましょう。
注意したい害虫
セロリを育てるうえで一番大切なことはアブラムシ対策です。防虫ネットで覆うことでアブラムシの飛来を防ぐこともできます。防虫ネットを使用しなくても「アブラムシが付いていないか」よく観察しましょう。もしアブラムシが付いてしまった場合は、被害が少ないうちに粘着テープなどで取ってください。もしアブラムシがたくさんついてしまった場合でも、野菜に使える殺虫剤を市販で購入することもできますよ。
セロリ(セルリー)の花言葉
セロリの花は小さな白い花が集まっており、かすみ草のような可愛い見た目です。見た目の通りに花言葉も「真実の愛」「会える幸せ」と純粋で可愛い意味を持っています。そんなセロリの花は、低温遭遇後に温かくなったら開花します。
スープセロリの栽培方法
ここからはスープセロリの作り方をご紹介します。スープセロリは別名(芹菜)といいます。普通のセロリとは別の野菜ですが、セロリの原種に近い中国野菜なのです。スープセロリは種をまいてから約1ヶ月で収穫ができるため、害虫もつきにくく病気になりにくいことから初心者であっても栽培しやすい野菜です。
スープセロリの栽培方法(種まき)
春は4月~5月、秋は9月~10月が種まきの適期です。コンテナなどに種をばらまき、日当たりの良い場所で育てましょう。スープセロリは発芽率も高く1週間ほどで発芽します。発芽したら水やりは土が乾いたらあげる程度で大丈夫です。発芽率が良いため、すぐに苗が込み合ってしまうので、細めに間引きしてあげてください。間引きしたスープセロリも、サラダなどでおいしく食べることができますよ。
スープセロリの栽培方法(収穫)
スープセロリは種をまいてから約1ヶ月で収穫ができます。草丈が15cm~20cmになったら収穫しましょう。根元を切り取って収穫するため、再び葉を茂らせ何度か収穫することができます。早めに収穫してあげることで、次の葉を早くだしてくれますよ。
スープセロリは栽培しやすい!
スープセロリは種をまいてから収穫まで約1ヶ月と育苗期間がとても短いのが特徴です。害虫もつきにくく、病気にもなりにくいため初心者でも簡単に栽培することができます。そして庭が無くても、ちょっとした空間で栽培できるため家庭菜園では人気の品種になります。
まとめ
セロリは見た目も良く栄養素も高いため、家庭菜園を始めたなら一度は栽培してみたい人気の野菜です。家庭菜園初心者の人にはセロリとは品種は違いますが、スープセロリは失敗が少なくおすすめですよ。しかしセロリも気を付けて栽培すれば、初心者でも立派なセロリを育てることができます。セロリもスープセロリも一度だけではなく何度か収穫することもできるのです。家庭菜園をはじめたなら、ぜひセロリにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
出典:写真AC