エルダーフラワーとは？効果・効能やおすすめの飲み方をご紹介！

• 別名：セイヨウニワトコ、ヨーロピアンエルダー
• レンプクソウ科（1980年代まではスイカズラ科）
• ヨーロッパ原産。現在ではヨーロッパ、西アジア、北アフリカと広く自生していて、日本でもみられる。

エルダーフラワーは、ハーブの中でもフラボノイドを豊富に含みます。体を温め、発汗させて熱をさげてくれたり、免疫力を高めウィルスを抑制してくれたり、といった効能があるといわれています。また利尿作用もあることから毒素の排出をしてくれます。これらの効能により、風邪の初期症状にはエルダーフラワーがよいとされ、インフルエンザの特効薬とも呼ばれているほどです。

花粉症でお困りの方の中には、薬以外で何か効くものはないかとお探しの方もいるのではないでしょうか。エルダーフラワーの効能として、鼻水や鼻づまりといった症状の緩和も挙げられます。そのため、風邪の初期症状だけでなく、花粉症やアレルギー性の鼻炎にも効果が期待されるハーブティーとしても飲まれています。

副作用についてはどうでしょうか。エルダーフラワーは花、果実などがそれぞれ使われますが、種子には毒性があります。また、生のもの、熟す前の果実などは吐き気や腹痛を起こす可能性があるため摂取を避けます。さらに、利尿効果が高いため、排尿に関する薬を服用している方は注意が必要です。副作用を考慮し、アレルギーの観点からするとエルダーフラワーはスイカズラ科のため、スイカズラ科にアレルギーがある方も避けたほうがよいでしょう。

ハーブと聞くと、自然のもので副作用とは無縁と思われる方も多いかもしれません。実際はハーブにも副作用があるものがあります。エルダーフラワーは一般的には妊婦さんでも大丈夫とされています。ただ、研究者などによっても見解が違うようですので、医師に確認したうえで取り入れたほうが安心できてよいですね。また薬を服用中の方や治療中のものがある方も、ハーブを購入の際や摂取する際に自分は大丈夫か確認してから取り入れるようにすれば、安心してセルフケアに使用することができます。

テレビや雑誌などで取り上げられることも多いエルダーフラワーですが、香りも味もよく、人気の理由は効能だけではありません。香り、味ともにマスカットのようなフルーティーさがあり、飲み方もいろいろと楽しむことができます。簡単に自分でできるシロップの作り方と併せて、おすすめの飲み方のご紹介です。

人気の飲み方としてシロップがあります。自分で作ってお好みの方法で飲むことができるのでおすすめです。作り方を早速こちらでご紹介します。本場では季節になると生の花で作られますが、今回は日本でも手に入りやすく作りやすいよう、ドライハーブでの作り方を見ていきましょう。

【準備する道具】

• 鍋
• 茶こし、または目の細かいザル（細かい花などの個体と液体が分けられる程度の細かさのもので、使いやすいもの）
• 耐熱容器（液を濾すときに使います。作る量の倍くらいの量が入ることを目安に、大きめのボウルなどが作業しやすいです）
• 軽量カップ

• 乾燥エルダーフラワー…50g（ハーブティーを扱っているような食用のハーブ販売店で購入できます）
• 砂糖…200g（グラニュー糖・ブラウンシュガー・オーガニックシュガーなどお好みのものでOKです）
• 水…500g
• レモン汁…大さじ1～2杯

1. 鍋に水を入れて沸騰させます。
2. 沸騰したところにエルダーフラワーを入れ、火を止めたら蓋をして5分間蒸らします。
3. 耐熱容器とザルを使い、できあがった液と花を分けます。
4. 耐熱容器の液に砂糖とレモン汁を入れ、よく溶かします。（溶けにくい場合は一度鍋に戻し、火をかけてよく溶かせばOKです）
5. 冷めたら保存容器に移して完成です！

完成したシロップは、およそ5倍の希釈を目安にお好みのもので割って楽しめます。ホットが良い方はお湯割りで、その他お水で割って氷を加えたり、炭酸やアルコールで割ったりすることもできます。また、シロップですので、ドリンクとしてだけでなくヨーグルトにかけてもよいですし、夏でしたらかき氷などにも合います。

エルダーフラワーコーディアルとしても聞いたことがある方も多いかもしれません。コーディアルはもともとアルコールにハーブを漬けたものを指していましたが、現在ではノンアルコールのものとして親しまれています。またシロップと同様のものとして区別なくコーディアル＝シロップとされていることも多いです。厳密にいえば異なりますが、現在ではシロップと同じと思ってよいようです。

コーディアル＝シロップなので飲み方、楽しみ方はシロップと同じなのですが、このエルダーフラワーコーディアル、英国王室の結婚式の際に作られたウェディングケーキに使われたことも話題となりました。そのさわやかな味と香りから、コーディアル＝シロップを甘味料として、はちみつのようにお菓子作りや料理の風味付けとして、お好みで使うこともできます。

紅茶として楽しむ飲み方のご紹介です。シッロプがあれば作り方も簡単にできます。好みの紅茶を入れたら、エルダーフラワーシロップを適量入れたカップに注ぐだけです。たったこれだけでエルダーフラワーの味と香りを感じられる紅茶を楽しむことができます。いつもの紅茶の気分を変えたいときなどにも、お手軽でおしゃれな紅茶アレンジとなります。

ハーブであるエルダーフラワーの基本的な飲み方ともいえる、ハーブティーの作り方をご紹介します。効能をより高めたいときはリーフでホットがおすすめです。風邪のときなどはエルダーフラワーのハーブティーで温まりたいですね。また、症状に合わせて、エルダーフラワーにジャーマンカモミールやエキナセアなどをブレンドすることもおすすめです。

ティーポットで入れる場合をご紹介します。基本的には通常の紅茶を入れる方法と同じになります。慣れてきたら自分の好みのハーブの量もわかってくるので、入れやすく、そしてブレンドなどのアレンジもしやすくなっていきます。

【ひとり分目安量】

• ドライエルダーフラワー…ティースプーン山盛り１杯（約2g）
• 熱湯…150～160ml

1. 使用するティーポットとカップを先にお湯で温めておきます。
2. ドライエルダーフラワーを人数分ティーポットに入れ、そこへ人数分の熱湯を注ぎます。
3. 蓋をして3分蒸らし、抽出したら完成です。

ハーブティーには興味がある、飲みたい、でもどうも味が苦手という方は、ハーブティーに紅茶を少しブレンドしてあげると、なじみの味に近づき飲みやすくなります。たくさん入れる必要はないので、こちらもお好みで試してみてはいかがでしょうか。ブレンドする紅茶は、まずはフレーバーティーよりもベーシックなものがよいでしょう。