オルトランDXってどんな農薬?使い方や効果の持続期間などをご紹介!

オルトランDXってどんな農薬?使い方や効果の持続期間などをご紹介!

ガーデニングの必需品といえばオルトランDX。大切なお花や野菜に集まってくるさまざまな害虫から守ってくれるガーデニングの味方です。そんなオルトランDXの詳しい使い方や蒔き方のコツ、効果の持続期間、使用する上での注意事項などをまとめました。

記事の目次

  1. 1.オルトランDXってどんな農薬?
  2. 2.オルトランDXの使用方法
  3. 3.オルトランDXの持続期間
  4. 4.オルトランDXが効く害虫
  5. 5.オルトランDXの注意事項
  6. 6.まとめ

オルトランDXってどんな農薬?

オルトランは最初、アセフェートという成分だけを含んだ農薬として住友化学園芸から販売されました。その後、クロチアニジンという別の成分を含めてさらに効果を高めたものがオルトランDXです。オルトランDXには、ボトルに入った200gのものと300gのもの、袋に入った1kgのものがあります。さらに粒剤を蒔くだけなので使いやすく、水に溶かす必要がないというのが長年愛されてきた理由です。大切な植物につくさまざまな害虫から約1か月も守ってくれるガーデニングの味方です。

オルトランDXの成分

オルトランDXの成分は、植物への浸透性が高いアセフェートと残効が長いクロチアニジンという成分から粒剤ができており、水に溶かす必要はなく、蒔くだけで水やりのときに根から吸収させて植物を守ります。毒性が低く、使用量を守ることで安全に使用できます。お花や観葉植物だけではなく、定植時の使用だけなら野菜にも使えるのがメリットです。

ボタニ子

ボタニ子

すべての野菜に使えるわけじゃないから注意してね

オルトランDXの使用方法

オルトランDXの蒔き方は、定植時に土に混ぜる方法と土の上に蒔く2種類だけです。水に溶かす必要はなく、基本的に花壇・プランター・鉢の土の上に粒剤をぱらぱら落とすだけで1か月の期間、害虫に適用される優れものです。オルトランDXの使い方や量を詳しくご説明します。

オルトランDXの使い方

オルトランDXは粒剤でできているので水に溶かす必要はなく、土の上にまんべんなく蒔くのがコツです。粒剤を鉢やプランターの端にひとかたまりに置いてしまうと根っこ全体で吸収されず、すべての葉に浸透しない場合があります。野菜への蒔き方は定植時に土に混ぜて使用するようにしましょう。

ボタニ子

ボタニ子

プラスチックのスプーンをつねにいれておくと使いやすいよ

臭いが気になったら

出典:写真AC

オルトランDXを土に蒔いたときに臭いが気になるという方は、少し土をかぶせることで臭いにくくなります。水やりをしていくと粒剤が溶けて臭いは減っていくので安心しましょう。

オルトランDXの量は?

量は基本的に1gか2gになっています。植物の種類や、どの害虫に効いてほしいかによっても違うのでしっかりと説明書を読んで使用しましょう。量を増やしても効果がさらに適用されるわけではなく、根に負担がかかって植物が枯れてしまったり、葉に薬害がでてしまうこともあるので注意しましょう。

ボタニ子

ボタニ子

背丈が約60cm以上の植物には上まで成分が届かないから注意してね

オルトランDXの持続期間

フリー写真素材ぱくたそ

どの植物にもつきやすいアブラムシで約1か月の効果があります。一般的に、他のスプレータイプや水和剤の持続期間は1週間~2週間ほどなので、比較的オルトランDXの効果は長く効き、これもオルトランが人気の理由と言えます。ただし花壇などの土の量が多い場所や、雨が降り続いてしまうときなど、使用環境によっては効果が早くきれたり、効果が劣ったりすることがあります。

ボタニ子

ボタニ子

根に吸収されてから葉に効果がでるまで約1週間かかるよ

オルトランDXが効く害虫

オルトランDXは毒性が低いですが、アブラムシ類やコガネムシ類の害虫から約1か月の間、植物の被害を守ってくれます。被害が広がる前に使っておけば安心です。主な適用害虫は次のとおりです。

①アブラムシ

アブラムシは集団で植物の新芽に集まり、口針を新芽や茎などに差し込んで汁液を吸います。そのためオルトランDXを使用すると植物自体に殺虫成分が浸透するので、吸ってしまったアブラムシは死んでしまいます。放っておくとアブラムシはメスだけで数が増えるのであっという間に被害が広がり、生長点である新芽が縮れてしまったり、ウイルスの媒介ですす病を発症してしまうので、オルトランDXを使って防除しましょう。

アリと共存している

出典:写真AC

アブラムシは小さく、動きもゆっくりでとても弱い虫です。そのため体から甘い排泄物を体から出し、アリを呼び寄せて自身を守ってもらいます。そのため植物にアリがいたらアブラムシがいる可能性が高いです。

②アザミウマ

花を摘んだときに花びらの隙間から小さな虫が何匹かでてきたら、アザミウマです。別名スリップスとも言われます。口針を新芽やつぼみに差し込み、同時に唾液を流し込んで、植物の組織を壊しながら汁液を吸い取るようにして加害します。花が咲いたときに花びらを茶色く変色させてしまったり、新芽を変形させてしまいます。アザミウマもアブラムシのように、植物の汁液を吸うのでオルトランDXが浸透している植物によく効きます。

③コガネムシ類幼虫

このような幼虫が鉢の中にいたらコガネムシの幼虫です。根を食べてしまうので、放っておくと植物をあっという間に枯らしてしまいます。近くにコガネムシの成虫が死んでいたり、植物の様子が一気におかしくなったらコガネムシの幼虫がいることを疑いましょう。オルトランDXは土に蒔くので、水やりの際に土中に殺虫成分が浸透し、土の中で悪さをするコガネムシも退治してくれます。

④クロケシツブチョッキリ

出典:写真AC

別名バラゾウムシと言われ、ストローのような口を刺してバラの新芽や蕾の液汁を吸います。被害に合うとつぼみが開かなくなったり、新芽の一部が枯れてしまいます。捕獲しようとすると死んだふりをしてポトリと下に落ちてしまうので、オルトランDXを植物に浸透させて退治しましょう。

⑤チュウレンジハバチ

出典:写真AC

チュウレンジハバチは茎を傷つけながら卵を産卵します。お腹が黄色く、産卵中は動かないので駆除しやすいです。バラの茎などに縦の傷があったらつまようじで線をなぞるようにして卵から孵化しないようにしましょう。産卵場所の茎の部分を切ってしまうのもよいです。

幼虫に注意

出典:写真AC

成虫は産卵するだけですが、孵化した幼虫が集団で葉を食べつくして被害が大きくなります。オルトランDX使用すると、葉にも殺虫成分が浸透するのでその葉を食べた幼虫を退治してくれます。

⑥アオムシなどの毛虫

Photo bynewkinokogundan88

植物の葉を食べるアオムシなど蝶や蛾の幼虫。大きくなるにつれて大食いになっていくので、放っておくとほとんどの葉がなくなってしまうこともあります。黒い小さな糞が葉に落ちていたり、葉にかじられた跡がたくさんある場合は幼虫を見つけましょう。オルトランDXを蒔いておくと、葉を食べた幼虫を退治してくれます。

⑦ハモグリバエ

キュウリを育てるとよく被害にあうハモグリバエ。別名エカキムシ。雌の成虫が葉肉内に産卵し、孵化した幼虫が葉の中の組織を食べ進み、白い筋状の跡を作ることによって野菜やお花に被害を与えます。放っておくと葉が光合成できなくなってしまうのでオルトランDXで防除しましょう。

⑧コナジラミ

コナジラミはアブラムシ同様葉を吸汁し、ウイルス病を媒介することもあります。葉の表側にかすり状がでていたら葉の裏を見てみましょう。一見症状や見た目がハダニの卵とも似ていますが、ハダニにはオルトランDXは効きません。コナジラミは、オルトランDXを蒔いたあと葉を吸汁すると退治できます。

ボタニ子

ボタニ子

害虫が発生する前にオルトランDXを蒔いておくと植物の被害が少なくなるね

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オルトランDXの注意事項

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