はじめに
春(3〜5月ごろ)と秋(10〜12月ごろ)に旬を迎えるかぶ。味にくせがなく、生で食べるとシャキっとしたみずみずしさが味わえ、加熱調理すると甘みが出てホクホクとした食感が楽しめる食材です。スーパーなどでは、何個か束になって売られていることが多いかぶですが、きちんと冷蔵庫に入れていたのに、しなびてしまったという経験はありませんか?そこで、かぶを美味しく保存する方法や美味しく食べるレシピをご紹介します。
新鮮なかぶの選び方
葉がついたまま売られていることが多いかぶ。選ぶときは、葉がピンと張りがあり、元気なものを選びましょう。葉がしなびているものは、収穫してから時間が経っているものかもしれません。また、根の部分がずっしり重く、ツヤがあり、傷が少ないものを選ぶと、みずみずしくて美味しいでしょう。
かぶには栄養がたくさん!
かぶは、根だけではなく、葉や茎にも栄養が豊富な食材です。葉や茎には、根には含まれていない栄養も含まれているので、根も葉も全て活用していきたいですね。ここでは、かぶに含まれる主な栄養について、根と葉・茎それぞれについて紹介していきます。
根(白い部分)の栄養
かぶの根はほとんどが水分ですが、ビタミンC、カリウム、そして消化酵素であるジアスターゼなどの栄養が豊富に含まれています。ジアスターゼは、胃もたれや胸やけに効果があるとされているものです。
葉や茎の栄養
かぶの葉や茎に含まれる栄養は主に、ビタミンC、カルシウム、葉酸、鉄、βーカロテンなどです。ビタミンCは根の約4倍も多く含まれています。鉄や葉酸には造血作用があり、女性(特に妊娠中の方)は積極的に摂取すると良いとされています。また、その他にもビタミンB1、B2、ビタミンEなども豊富に含まれているので、かぶを食べる際はぜひ葉や茎も一緒に摂り入れてくださいね。
かぶを美味しく保存しよう
かぶが栄養満点な食材であるということがわかったところで、美味しく保存する方法をご紹介します。「いつの間にか冷蔵庫でしなびてしまい、まずい食感になった…」なんていうことがないようにしたいですよね。水分が多い野菜なので少し意外に思われるかもしれませんが、かぶは冷凍保存も可能です!
かぶがまずい?間違った保存方法
かぶは、生で食べるとシャキッとしていてみずみずしく、特有の食感を楽しめる食材ですが、保存方法を間違うとその食感が台無しに。その間違った保存方法というのが、「買って来たまま(葉をつけたまま)保存すること」です。葉と根をつけたままにすると、葉の方に水分と栄養が吸い取られてしまうためです。まずいかぶにしてしまわないよう、買って来たらすぐに、葉と根を切り離してしまいましょう。
冷蔵保存方法
葉と根を切り離したら、それぞれ乾燥しないように密封して野菜室で保存しましょう。この際、葉は湿らせたキッチンペーパー等で包み、茎を下にして保存袋に入れて立てて保存すると、より鮮度を保持できます。保存期間は、根は1週間程度、葉は根よりも鮮度が落ちやすいので3日が目安です。
冷凍保存も可能!
多くの水分が含まれているかぶですが、正しい下ごしらえの方法と冷凍保存のポイントをおさえて、美味しく冷凍保存しましょう。まとめ買いをして冷凍保存しておくと、忙しいときでもサッと調理に使うことができるので、調理時間が短縮できておすすめです。
下ごしらえ
根の部分は、皮をむいて串切りやイチョウ切りなど使いやすい大きさにカットし、生のまま保存袋に入れて冷凍するのがおすすめです。葉や茎は、サッと下ゆでしてからよく水気を切り、使いやすい大きさにカットして保存袋に入れて冷凍しましょう。生のまま冷凍することもできますが、茹でることで劣化のスピードを遅くできます。
冷凍保存のポイント
冷凍する際は、保存袋ごとバットなどに広げ、急速冷凍するとより美味しく保存できます。また、広げてバラバラに冷凍することで、使いたいときに使いたい分だけ使えるのも便利です。保存期間は、1ヶ月を目安に調理するようにしましょう。
冷凍したかぶの使い方
冷凍したかぶの食感・味は?
生のかぶは、シャキシャキとした食感が特徴的ですが、一度冷凍したかぶは、その食感がなくなります。そのため、冷凍したかぶは煮物や汁物、炒め物などの加熱調理をするのがおすすめです。冷凍することによって繊維が壊れるため、味が滲みやすくなり短時間で美味しく仕上がります。食感は変わりますが、かぶ特有の甘みや味はそのまま味わえますよ。
出典:筆者撮影