リトープスとは?
多肉植物に種別される中でも、異彩を放った品種とされているのが「リトープス(Lithops)」です。玉型メセンの有名な品種として不思議な紋様や形状の面白さに溢れています。明らかに植物の世界でも珍しい形状なので根強い人気を誇っており、実際に愛好家が多いと言われています。今回はリトープスの概要や種類、育て方などを中心にご紹介します。
アフリカ原産の多肉植物
リトープスは南アフリカに広く分布する、種類が豊富な多肉植物の一つです。アフリカでも乾燥した寒い地域に生息しています。主に岩や小石の間に交じって景色と同化するように生える姿が見られる植物です。この名前はギリシア語で「石に似る」という意味があり、その生態から名付けられました。葉っぱの上面だけを地上に出しています。2枚の肥大した葉がピタリと閉じているような形です。
生きる宝石と呼ばれている
リトープスは見た感じではその辺にある石のようにも見えてしまい、とても植物とは思えない様相です。ところが種類によっては発色も異なっていて、カラフルでバラエティに富んでいることから「生きる宝石」と呼ばれています。その美しさから世界中に愛好家がいます。茎や葉をたくさん茂らせる一般的な草花とは異質な印象ですが、緑、紫、赤など鮮明なところが魅力です。
リトープスの特徴
リトープスは、ハマミズナ科でリトープス属の多肉植物です。主に乾燥した寒冷地域にて生息する植物です。過酷な状況で生きるために、葉の数を減らして蒸れを抑え、水分を溜め込んで成長するよう進化を続けてきた品種です。花は黄色もしくは白が咲きますが、ごく稀に赤い花を咲かすこともあります。花言葉は「こよなき魅力」「用心深い」です。
周囲環境に擬態する植物
リトープスは、「メセン(女仙)類」と呼ばれる多肉植物で、その代表種の一つです。扁平な球形の葉が2枚対になっていながら、よく見ると融合しているユニークな形をしています。砂利の多い砂漠や岩場などに自生し、周辺の環境と同化するように擬態をしています。砂漠の環境で生き抜くため、リトープスは自らの姿を変化させ環境に合わせることができた植物です。
カラフルで文様が面白い
リトープスは他にはない生態を持った多肉植物です。葉の色はクリーム色、茶色、緑、灰色、白などが多くみられ、上部の平坦な個所から独特な模様を表す特徴があります。グロテスクにも思われますが、いつの間にかその不思議な模様が気になって園芸用に栽培するファンが世界中にいます。複数の品種を鉢植えにし、各々が全く異質なコントラストを織りなす姿を見て楽しむ方がいます。
リトープスは脱皮する
リトープスは他のメセン類の仲間と同じように脱皮をする植物です。周期は1年に1回で、外側にある古い葉はしおれていき、その中から新しい葉が出てきます。その脱皮する過程が面白いというファンもいっぱいいます。花店で流通する際はタネから育てられた株として売られ、種類や品種でも個体差があります。
ボタニ子
次ページからはリトープスの様々な種類について紹介します。