エンジンポンプとは?
エンジンポンプは発動機と揚水機(水を高い所に運ぶポンプ)が一つになったものです。エンジンの力で水の吸い上げと排水をすることができる便利な道具で、畑や田んぼに水を注ぐ時や工事現場で排水をする時に使います。
農業以外でも使える
エンジンポンプは水の吸い上げ、排水ができるため、水による災害でも使われることもあります。台風や大雨などで、水が溜まったら困る地下室や、店舗などの排水にも活躍します。
エンジンポンプの選び方
エンジンポンプを選ぶときは性能、種類、使用目的にあったものを選ぶようにしましょう。使用目的に合った物を選ばないと、水の排出量や全揚程が足りなく使えないことがあります。ここでは選ぶ際に重要なエンジンの性能、種類、目的別にエンジンポンプの選び方を紹介します。
全揚程とは
全揚程とは、ポンプが水を垂直に運ぶ長さのことです。例えば全揚程が30mの場合なら、水源から垂直に30mまで運ぶことができます。水を水平に10m運ぶ時は、全揚程1mが必要です。つまり垂直に15m、横に150m水を運ぶには、全揚程30mが必要になります。計算式は水を垂直に運ぶ距離(吸水距離含む)+水を横に運ぶ距離/10=全揚程です。
選び方①基本性能
エンジンポンプを性能で選ぶ場合は、全揚程と水の最大排出量を確認します。全揚程30mの時は、それよりも長い31m以上の物を使用するようにしてください。ギリギリの長さの物を使ってしまうと、効率が悪くなってしまう場合があります。全揚程は重要な部分になりますので、しっかり確認するようにしましょう。
選び方②エンジンの種類
エンジンには2サイクルと4サイクルの2タイプあります。それぞれにメリット、デメリットがあります。エンジンの音を気にしなくてもいい、価格が安い物がいい場合は2サイクルエンジン、住宅街でエンジンの音を気にする場合は4サイクルエンジンの物を選ぶといいでしょう。その他にも違いがありますので、下の表を参考にしてください。
2サイクルエンジン | 4サイクルエンジン | |
---|---|---|
ピストン工程 | 2つの工程でピストンが1往復 | 4つの工程でピストンが1往復 |
燃料 | 混合ガソリン | ガソリン |
オイル | 混ぜる必要がある | 混ぜなくてもよい |
コスパ | よい | 悪い |
騒音 | 大きい | 小さい |
エンジン搭載 | 小型のものに使用される | 小型以上に使用される |
選び方③用途
エンジンポンプは畑やハウス栽培などの農業や、工事現場などで使います。泥や固形物が含まれている水、または海水を吸い上げる場合は特殊ポンプ、それ以外は揚水ポンプを使うようにしましょう。
ボタ爺
次は「選び方④ポンプの種類」について紹介するぞ!