かぶの栄養と効能
かぶは根より葉に栄養たっぷり
かぶは根 (胚軸)と葉でそれぞれ栄養価がまったく異なります。意外なことに、特に栄養価が高いのは葉のため、捨てるのはもったいないです!スーパーではぜひ葉つきの新鮮なかぶを選びたいですね。根と葉、それぞれの栄養と効能について学び、美味しくいただきましょう。
葉の栄養と効能
かぶの葉にはビタミンA、B、Cが多く含まれており、また鉄分や植物繊維も豊富です。緑黄色野菜の代表的な機能性成分であるβカロテンを含むため、ガンや心疾患の発症抑制作用があるといわれています。またカルシウムも多く含まれ、含有量はほうれん草の約4倍です。
根の栄養と効能
かぶの根 (胚軸)には食物繊維のほかビタミンC、アミラーゼ (ジアスターゼ)が多く含まれています。酵素であるアミラーゼはでんぷんの分解、吸収を助けてくれる効能がありますが、熱に弱いため生食のほうが適しており、食べすぎや胸やけなどに効果があります。
大根よりもすごい!?かぶのアミラーゼ
日本には在来種もふくめて80種類以上のかぶの品種が複数の産地で生産されています。上述のとおり、かぶに含まれているアミラーゼはでんぷんの分解、吸収を助けてくれる機能的な成分ですが、同じ根菜類の大根よりも豊富な品種がたくさんあります。
かぶの選び方
スーパーで一年中販売されているかぶ。とくに葉つきのかぶは鮮度が命で、選ぶのにはちょっとした目利きのコツがあります。栄養のためにも、なるべく新鮮で美味しいかぶを選びたいですよね。選ぶときのポイントと、その後のおすすめの保存方法をご紹介します。
鮮度は葉っぱでチェック
スーパーには葉つきのかぶと、葉を切り落としたかぶがそれぞれ並んでいることがありますが、葉つきのかぶがより新鮮で美味しいです。葉が先端までみずみずしくピンとはり、茎のつけ根部分が淡い緑色のものを選びましょう。鮮度が落ちると葉先が黄色くなりやすいので注意が必要です。
根の部分はつやをみる
かぶの根 (胚軸)をみるときは、全体につやがあり、整った丸みをしているかどうかを判断します。夏は北海道で栽培されたものがスーパーに並ぶことが多いのですが、時期的に高温期に収穫されるため、なかにはやや先端がとがり逆三角形になったかぶもあります。
冷蔵庫での保存方法
かぶを買ってきたら、できるだけ早く葉と、根 (胚軸)の部分を切り離します。葉は湿らせた新聞紙に包んで冷蔵保存。鮮度が落ちるのが早いため、購入後は2日ほどで消費しましょう。根は茎をなるべく残さないよう切り落とし、湿らせた新聞紙に包みます。5日ほどで食べきりましょう。
おすすめの食べ方
ぬか漬けでビタミン類が増える!
かぶをぬか漬けにするとビタミンB1、B2を3~10倍に増やすことができます。これはぬか漬けに含まれるビタミンB群が、漬けこんでいるあいだにかぶに移行するためです。とくに夏の時期は代謝が活発になりビタミン類が不足しがちになるので、積極的に食べたいですね。
豚肉や鶏肉などと一緒に食べて貧血予防
かぶに含まれるビタミンCは鉄分の吸収率を高めるはたらきがあります。鉄分の多い豚肉や鶏肉と一緒に調理して食べることで、貧血の予防や改善に効果があります。ビタミンCが溶け出した煮汁ごと食べられる、ポトフやスープで食べるのがおすすめです。
サラダやマリネで食べすぎ、胸やけにきく
かぶの根に含まれるアミラーゼは弱った胃や食べすぎ、胸やけに効果があります。生食することで酵素であるアミラーゼが壊れずに摂取できるため、サラダやマリネ、浅漬けなどあっさりとした食べ方がおすすめです。特に春かぶはみずみずしく生食むきなので、ぜひ生で食べてくださいね。
おすすめのレシピ
ボタニ子
かぶの栄養をしっかりとりたい方におすすめのレシピをご紹介します!
栄養価の高い葉っぱをたっぷり!スムージーのレシピ
栄養価の高い葉っぱはおひたしや炒めものもいいですが、ビタミンCや酵素を壊さずにできるだけ生のまま食べたいですよね。スムージーなら生のままたっぷり使えるし簡単です。甘味のあるバナナやりんごと一緒にジューサーやミキサーにかければ、忙しい朝にぴったりです。
煮汁に溶け出した栄養を逃さない!ポトフのレシピ
かぶやにんじん、玉ねぎなどの根菜と豚肉、コンソメとお水を鍋にいれてじっくり火にかければしっかりとお出汁のでたポトフのできあがり。寒い季節に食べれば身体をあたためるだけでなく、鉄分などの吸収率も上がるためぜひ煮汁をしっかり飲み干してくださいね。
まとめ
旬が春と秋の年2回あるかぶ。また品種もたくさんあることがわかりましたね。根よりも葉のほうが栄養価が高いので、ぜひ捨てずに美味しく調理していただきましょう。くせのない野菜なので和食だけでなく洋風のレシピにも取り入れてみてくださいね。
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出典:写真AC