記事の目次
- 1.家と庭の目隠しについて考える
- 2.庭木による天然の目隠しの利点
- 3.生垣としておすすめの常緑低木①【イヌツゲ】
- 4.生垣としておすすめの常緑低木②【アベリア】
- 5.生垣としておすすめの常緑低木③【フェイジョア】
- 6.庭の目隠し用におすすめの常緑低木①【ギンバイカ】
- 7.庭の目隠し用におすすめの常緑低木②【スカイペンシル】
- 8.庭の目隠し用におすすめの常緑低木③【ブラシノキ】
- 9.庭の目隠し用におすすめの常緑低木④【アオキ】
- 10.庭の目隠し用におすすめの常緑低木⑤【ビバーナム・ティヌス】
- 11.カラーリーフとしてもおすすめの常緑低木①【ベニバナトキワマンサク】
- 12.カラーリーフとしてもおすすめの常緑低木②【オタフクナンテン】
- 13.常緑低木としてのハーブ①【ローズマリー】
- 14.常緑低木としてのハーブ②【センテッドゼラニウム】
- 15.常緑低木としてのハーブ③【チェリーセージ】
- 16.玄関前の目隠し用に最適・鉢植えで管理する常緑高木①【オリーブ】
- 17.玄関前の目隠し用に最適・鉢植えで管理する常緑高木②【ユーカリ】
- 18.目隠し用に植えるのはちょっとまって!その植物で本当に大丈夫ですか?
- 19.まとめ
常緑低木としてのハーブ①【ローズマリー】
種類の豊富なローズマリーですが、目隠しや庭の背景としては樹形の乱れにくい立性のものを選ぶとよいでしょう。苗木は頼りないものの、1年もすると木質化して樹高も1mを超えるようになります。長い年月を同じ状態で保つことはむずかしいですが、数年経ったら割り切って新しい植物を迎えるのも考え方のひとつです。
おすすめの理由
- 樹高:0.5~2m 耐暑性:強い 耐寒性:強い(-8℃)
- ハーブガーデンに最適
- 西日に強い
常緑低木としてのハーブ②【センテッドゼラニウム】
日当たりのよいところが大好きなセンテッドゼラニウム。ハーブガーデンでもおなじみの人気種ですが、ある程度の草丈や横に広がる性質もあり、足元の目隠し用としては最適です。成長に応じて木質化するので、挿し木などで新しい苗を用意しておくとよいでしょう。蚊連草と呼ばれて出回っていることもあり、ゼラニウムに含まれるシトロネラールの成分が虫除けになります。日当たりが悪いと徒長するので気をつけましょう。
おすすめの理由
- 樹高:1m 耐暑性:強い 耐寒性:やや弱い(0℃) 適性地域:関東以南
- 虫除けになる
- 生育が早く、大株になりやすい
常緑低木としてのハーブ③【チェリーセージ】
風にそよぐチェリーセージは、ハーブガーデンでは定番の背景として人気です。チェリーセージは基本的に冬場は地上部が枯れてしまうので目隠し用としては弱いのですが、耐寒性多年草ということで数株をフェンスと併用する形で植えることをおすすめします。関東以南では完全に葉が落ちるわけではありません。
おすすめの理由
- 樹高:1m 耐暑性:強い 耐寒性:強い(-5℃)
- 花、葉に芳香がある
- 横に広がる特性 地植えでも鉢植えでもOK
玄関前の目隠し用に最適・鉢植えで管理する常緑高木①【オリーブ】
オリーブはシンボルツリーとして憧れる方も多いと思いますが、実は樹高4m~10mにまで成長する高木です。地植えにされているものも見かけますが、幹が細いため必ず支柱が立てられていますね。苗木のうちは風に弱いので、鉢植えで管理することをおすすめします。
おすすめの理由
- 樹高:4~10m 耐寒暑性:強い(-12℃)
- 見た目におしゃれ感がある
- 潮風、乾燥に強い
玄関前の目隠し用に最適・鉢植えで管理する常緑高木②【ユーカリ】
涼しげな青味のある葉と、スッキリとした香りが人気のおなじみのハーブですが、ユーカリはオーストラリア産の高さ5m~10mにもなる常緑高木です。品種により耐寒温度が違うので植える前には確認が必要です。画像のユーカリ・ポポラスは耐寒性-6℃とおすすめの品種です。
おすすめの理由
- 樹高:5m~10m 耐暑性:強い 耐寒性:品種により異なる
- 葉に芳香がある
- 見た目におしゃれ感がある
目隠し用に植えるのはちょっとまって!その植物で本当に大丈夫ですか?
常緑でも高木には要注意【シマトネリコ】
常緑樹の魅力についてご説明してきましたが、ここで、見た目の可愛らしさと常緑の木だということに魅かれて庭に植えるまではよかったのですが、育ちすぎて大変なことになったという一例をお話しておきましょう。それが何の木かといいますと【シマトネリコ】という常緑高木なんです。家のシンボルツリーとして最適といわれる大人気の木ですので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
すっきりと可愛らしい苗木
可愛らしいですよね。家の庭木として絶大な人気があり、実際に植えられている庭もよく見かけます。根元からすっきりとした幹が数本に分かれ、涼しげな雰囲気のシマトネリコですが、実はこの木が10mを超える大木になることをご存じでしょうか。幹は太くなり毎年大量の花を咲かせ大量のタネを地面に落とします。そしてこれらが自然に発芽して庭のあちらこちらで育ち始めます。
気がついたら大変なことに!
正直な話、目隠しどころではなく外からの光が遮断される勢いで成長します。二階やバルコニーの目隠しとしては最適でしょうが、直に植えるのでしたら場所を熟考することをおすすめします。庭にあまりスペースがないようでしたら、鉢植えでコンパクトに育てる方が無難でしょう。最初に植えたイメージ通りの樹形を壊したくないのであれば、定期的な剪定が必要です。
目隠し用のつる性植物に要注意!【アイビー】
際限なく増え続けるつる性植物
白い格子状のフェンスが味気ない。そうだ!アイビーを絡ませてみたら素敵かも?その考えは数年後、後悔に変わりました。アイビーには人気の植物であると同時に「植えるな危険!」とか「植物テロ」とまでいわれる側面があります。もちろん鉢植えやハンギングで楽しむ分には最適な植物です。ですが、ここまで繁殖力の旺盛な植物だとは思っていませんでした。
収拾のつかないことにならないように
それでも地上に伸びるつると葉に関しては、かなりの量といっても刈り取ってしまえば問題ありません。問題なのはその根です。太く木質化したアイビーの根や茎を切るにはノコギリなどの道具が必要となります。そして地下茎をぐんぐん伸ばすだけでなく、地面に接地した部分からも発根して成長を続けます。地面に植える際には管理に細心の注意が必要な植物といえるでしょう。
まとめ
植物には流行もあり、新しい品種もどんどん店頭に並びます。そんな中で定番の常緑低木をベースに、新品種を取り込みつつ四季折々の草花で庭に変化をつけられたら、こんなに楽しいことはありません。今回は病害虫に強く比較的手入れの楽な植物を選んでみました。一年草とは違い長いおつきあいになる庭木や生垣ですから、これだ!と思える植物を選びたいものですね。
photo by 藤茶話 (えっ?これがシマトネリコなの!?あの涼しげだった姿はどこへ…)