シルバープリペットとは
シルバープリペットは、クリーム色の斑が太陽の光に当たるとキラキラと輝く常緑性の植物です。葉の密度が高く、成長すると3mほどの高さになるため、鉢植えでなく生垣としてよく使用されています。開花時期には小さな白い花をたくさん咲かせ、甘くて優しい香りが庭中に広がるのが魅力です。そんなシルバープリペット手入れの方法や挿し木での増やし方、種類や特徴などをご紹介します。
シルバープリペットの基本情報
科名 | モクセイ科 |
属名 | イボタノキ属 |
原産地 | 中国、ヨーロッパ |
開花時期 | 5月〜6月 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 強い |
シルバープリペットの特徴
シルバープリペットは「プリペット」という植物の一種で、クリーム色の斑が入った美しい葉をもつのが特徴です。プリペットの種類の中でも、光に照らされると葉がキラキラと輝いて見えるので「シルバープリペット」と呼ばれています。約3mの高さまで大きく成長するため、剪定などの手入れが必要です。
白くてかわいらしい花が咲く
5月〜6月にかけて5mmほどの小さな白い花を咲かせます。こぼれるような咲き姿で、たくさんの花が集まって房のようになるのが特徴です。花からはキンモクセイのような甘くて優しい香りがします。葉の美しさだけでなく、花の素敵な香りが楽しめるのもシルバープリペットの魅力です。
花後は結実して黒い実がなる
あまり知られていませんが、秋に結実する性質があります。花後に黒い実をつけます。明るいクリーム色の班が入った葉と、黒い実のコントラストがとてもきれいです。
シルバープリペットの名前の由来
シルバープリペットの「プリペット」という言葉は「プライベート」が元になっています。そのため「シルバープリベット」が正しい名前という説もあります。プリペットにはさまざまな種類がありますがどれも高さがあり、葉が密集して生える品種ばかりです。そんなシルバープリペットの特徴が、そのまま名前の由来になっています。
和名は「西洋水蝋木(セイヨウイボタノキ)」
属名にもある「水蝋木(イボタノキ)」の由来にも触れましょう。プリペットには、よく「イボタカイガラムシ」が枝や木に付き、オスが蝋(ロウ)を分泌するのが特徴です。この「イボタ蝋」が付いている木という様子から、イボタノキ属に分類されています。シルバープリペットはヨーロッパが原産のため、別名「セイヨウイボタノキ」とも呼ばれています。
シルバープリペットの花言葉
シルバープリペットには「くつろぎ」という花言葉が付いています。葉が横に広がり、樹高は高さがあるため生垣によく使用される植物です。優しい木のぬくもりに包まれながらプライベート空間を確保できるという、シルバープリペットの特徴にぴったりな花言葉ですね。
シルバープリペットの生垣での育て方
「プライベートなくつろぎ空間」を楽しめる生垣として、シルバープリペットを育ててみませんか?毎日水やりをする必要もなく耐暑性や耐寒性も高いため、ガーデニング初心者にもおすすめです。シルバープリペットの生垣としての育て方や、手入れの方法をご紹介します。
生垣での育て方①置き場所
日当たりのよい場所が適していますが、生垣にする場合には半日陰のような場所でも問題なく育ちます。成長スピードが速く、葉が縦や横に大きく育つため広い場所に植えるのがおすすめです。また、水はけのよさも重要で、ジメジメとした場所で育てると根腐れを起こす恐れがあります。
生垣での育て方②用土
水はけのよい用土が適しているため、市販の草花用培養土を使用しても構いません。鉢植えでも育てられますが、シルバープリペットを生垣に利用するには、地植えで育てるのが基本です。庭の土をそのまま使用する場合には、植え付ける場所に腐葉土と堆肥を混ぜ込んで用土を整えてください。
生垣での育て方③植え付け
植え付けは3月〜6月に行います。地植えで育てる場合には、しっかりと空間をあけて植えましょう。幅を詰めて植え付けてしまうと葉が混み合い手入れが大変です。また、風通しが悪くなり病気や害虫被害を受けやすくなります。目安として株と株の間を40cmほど離して植え付けてください。
根付くまでは支柱で支える
株で購入したシルバープリペットは背が高く、風などで倒れやすいため支えが必要です。支柱などを添わせ、根付くまでしっかりと支えておきましょう。2週間〜3週間ほどで根付き、その後は支柱がなくても倒れなくなります。
生垣での育て方④水やり
乾燥に強い性質をもち、地植えの場合は雨水のみで十分育ちます。あまり水を与えすぎると、根腐れしてしまう恐れがあるため注意が必要です。しかし、夏場に乾燥が続くような日には、土の様子を見ながら水やりを行ってください。
生垣での育て方⑤肥料
肥料は植え付け時に元肥として堆肥を加えます。追肥は2月〜3月に寒肥を、9月〜10月には油かすなどの肥料を与えましょう。葉を増やしたい場合には有機肥料を少量、株元に与えても構いません。ある程度大きく育ったら肥料を与えなくても大丈夫です。
ボタニ子
次のページでは、剪定や病気と害虫についてご紹介します。