はじめに
スイカの生い立ちは紀元前のアフリカ大陸だといわれています。当時は医薬品としても流通していました。大きさもさほど大きくなく、児玉(小玉)スイカ程度の大きさだったといわれています。長い時を経てさまざまに品種改良されたスイカは、室町時代~江戸時代の間に日本に持ち込まれた説があります。
スイカは栄養の宝庫
アフリカの砂漠に自生するスイカには、ナトリウムが約1.19mg、たんぱく質は約8.7g含まれているとされています。また、ご存じのとおり、スイカにはたくさんの水分が含まれています。スイカは常温でも長期的な保存ができるため、昔の人たちは水分補給用としても用いていました。
夏バテ予防に大活躍
夏になると、スイカに塩をかけて食べることがあります。実はこの食べ方は、非常に理にかなっていたのです。熱中症の対策として、水分、塩分、糖分を摂取するよう啓発されています。スイカには豊富な水分と、甘みが含まれています。これにほんの少量の塩を足すだけで、熱中症対策の条件を満たすことができるわけです。
大玉スイカと児玉(小玉)スイカの違い
大玉スイカと児玉スイカの違いは、見た目の大きさなのですが、重さによっても定義が変わります。品種のネーミングも、大玉には大きそうだとイメージさせるものだったり、児玉にはかわいらしそうだとイメージさせるものがあります。果肉の色だけは大きさに関係なく、赤、黄色、オレンジ色と共通点があります。
大玉スイカ
実は「スイカ」が正式な呼び方らしく、「大玉スイカ」は別名にあたります。特徴はなんといっても大きくて丸い、あのフォルムです。大きさの定義としては5~9kgほどのものを大玉としています。現在、丸い形のほかにも四角形の形のスイカがあったりしますが、あれも大玉スイカになります。代表的な種類として、祭ばやしや富士光、キャノンボールやダイナマイトなどがあります。
児玉(小玉)スイカ
児玉(小玉)スイカは、その名のとおり小さいスイカです。2kg程度の重さのものを児玉(小玉)と位置づけています。市場では「小玉スイカ」として出回っています。大玉と同程度に甘味を含んでいますので、小ぶりだからおいしくないというわけではありません。代表的な種類として、マダーボールやうり坊と呼ばれるものがあります。
スイカの収穫時期の目安はいつなのか
スイカは自宅で、家庭菜園として栽培することができます。プランターで育てられたりもします。しかし、スイカの収穫時期は生育の環境や、品種によって収穫までの日数に違いがあります。素人が初めて栽培したとなれば、収穫のタイミングはいつなのかなど見分けるのは難しいものがあります。ここでは、種をまいてから収穫までの日数の目安や、収穫に適したものの見分け方などを紹介します。
大玉スイカの収穫時期
種をまいてから、発芽~苗になるまで35日ほどかかり、そこから花が咲き、収穫できるまでに40日ほど。種をまいてから収穫できるまでの日数を合計するとおおよそ80~90日程度が目安といわれています。約3ヶ月ほどの日数がかかることになります。成長が待ち遠しくなると、ついお水をたくさん与えてしまったり、肥料を多めにまいてしまったりしますが焦りは禁物です。スイカはもともとアフリカなど降水量が少なく、暑い地域で生まれた野菜なので畑などで地植えする場合は、根付いた後は水やりの必要はありません。葉がしおれてきたときに、あげる程度で大丈夫です。
児玉(小玉)スイカの収穫時期
続いて児玉(小玉)スイカについてです。栽培条件などは大玉と変わりませんが、収穫できるまでの日数が70日程度と、大玉に比べると収穫時期が少し早いのが特徴です。
プランターで育てたスイカの収穫時期
スイカはプランターで育てることもできます。プランター栽培ならばベランダなど限られたスペースでも栽培ができます。しっかり天塩をかけて育ててあげることで、地植え栽培とそん色なく、おいしいスイカができます。使用するプランターは、プラスチック製の野菜用のものが適しています。収穫時期や日数の目安は90日程度と、畑で栽培するものと同等です。プランター栽培の場合は、支柱を立てて行う「空中栽培」が主になりますが、成長するスイカの重みに耐え切れず支柱が折れて倒れてしまったり、スイカが落下してしまう可能性もあります。しっかり支柱を立てた上で、ネットでスイカを包んであげることで防ぐことができます。
スイカの収穫時期を逃すとどうなるのか
見た目に変化が見られないスイカは、自家栽培するとなると収穫を行うタイミングなど、素人目には判断が付きづらいのが現状です。では、うっかり収穫時期を逃してしまったスイカはどうなってしまうのかというと、果肉や皮が割れてきてしまうのです。そこから腐敗が始まってしまったり、虫がついてしまったりします。栄養も失われてしまい、かろうじてい食べられたとしても、やはりおいしくないスイカになってしまいます。タイミングを逃さず、適切に収穫するようにしましょう。
出典:写真AC