おいしいスイカを見つけるために
夏の思い出の中にいつもあるスイカ。暑い中食べる真っ赤なスイカは、日本の風物詩です。スイカをせっかく食べるなら、甘くておいしいものを食べたいものです。スイカを楽しむために、スイカに詳しくなりましょう。
スイカの種類
まずはその種類から知っていきましょう。スイカは、思いのほか、いろいろな種類・品種があります。スイカのことを知って、スイカをおいしく食べましょう。
大玉すいか
「縞王」「富士光」「満点星」「甘泉」「祭ばやし」「味きらら」など、多くの品種があります。重さは3〜5kg以上になることも。大玉スイカは、大きすぎるものより小さめのほうが味がギュッと濃縮していそうに思われるかもしれませんが、大玉すいかは大きいほうがおいしいです。
小玉すいか
大玉すいかとは大きさが違うくらいです。重さは、2kg前後、冷蔵庫に丸ごと入れて冷やせるということが一番のメリットではないでしょうか。「紅小玉」「紅しずく」「ひとりじめ」といった品種があります。小玉すいかは、皮が薄いので、食べられる部分が多いというのも特徴といえるでしょう。
黄色すいか
黄色すいかは中身である果肉が黄色いスイカです。黄色になる理由は、赤色のもとの成分「リコピン」が含まれていないのです。代わりに黄色の色素である「キサントフィル」を持っています。最近では改良が進み、黄色すいかもしっかり甘さを楽しめます。しま模様のない黒い皮の「ひまわり」、小玉で赤いスイカと同じしま模様の「おつきさま」「おおとり」といった種類があります。
マダーボール
マダーボールは小玉のスイカで、大きいもので4kgほどです。形は楕円形で、皮が薄いので、果肉をぎりぎりまで楽しめます。マダーボールは味が薄くなる皮の周りでも甘いので、食べ応えがあります。マダーボールの名前の由来は、「マダー=茜色」という意味で、マダーボールの果肉の色からきているといわれています。似たような形のスイカには、「ラビット」や「スィートボール」があります。
種なしすいか
種がないときれいに見えますね。第二次世界大戦後に日本で開発されました。種なしスイカを作るのに必要な「コルヒチン」という成分が有毒であり、また、味もよくなく、スイカに種があっても消費者がさほど気にせず食べることから、種なしスイカはほとんど売れませんでした。しかし、のどが渇いたときにスイカを水の代わりに食べる東南アジアのほうでは、種なしスイカが人気です。最近では新品種「ブラックジャックスイカ」が甘くおいしいと、にわかに人気を集めています。
スイカを見極める
誰しも甘いスイカを食べたいものです。実は切る前に、甘くておいしいスイカを見分けることができます。まずはスイカの模様です。黒と緑との境目がはっきりくっきりしているものほど新鮮な証です。新鮮なものを見極めましょう。次に、叩いた音を3段階に分けて判断することもできます。高い音は、中身がスカスカ。低い音は、熟々し過ぎています。身がぎっしり詰まっている食べごろのものは、ちょうどいい心地いい音がします。
味を均等にする切り方
上記でスイカの基本を学び、おいしいスイカを見極められるようになっていきます。しかし、切り方を工夫すると、おいしいスイカをさらにおいしく食べることができます。見ていきましょう。
スイカの甘い部分を知ろう
スイカを切るときに、大きさを均等にしようと気にする方は多いかもしれませんが、大きさと共に、甘みも均等にするように気を付けて切ることができると、どれを食べてもおいしいスイカになります。スイカは、中心に近いほど甘みの強い食べ物です。端っこになるにつれ、味が薄くなっていきます。真ん中の一番おいしいところが、まんべんなく均等に行きわたる切り方が大切です。
どこを食べても甘い切り方
それでは、どこを食べてもおいしい、味が安定するスイカの切り方です。まず、縦にして半分にします。また縦に半分切ります。これで1/4個に切り分けられました。それを横にして半分に切っていきます。そのスイカを、放射線状に均等に3分割に切ります。しま模様に沿って切ると上手に切れるでしょう。1/8個になった際に、まっすぐ縦に切ってしまうと「ハズレ」のスイカができてしまいます。中心部分が全部のスイカに入るようにすれば、全部がおいしいので、真ん中の取り合いをしなくてよくなりますね。