ゴールドクレストとは?
ゴールドクレストは、コニファーの中でも育て方が比較的簡単とされる品種の樹木です。明るい葉の色や心癒す香り、美しい樹形が魅力で、庭植えはもちろん、アレンジメントや寄せ植えなど室内外の観葉植物として利用方法も多彩です。
樹高
『モントレー糸杉』や『西洋檜』などの和名をもつゴールドクレストは、従来、樹高20mまでにも育つ、いわゆる『高木』に分類されます。日本国内で地植えした場合でも、5mを軽く超える程の高さにまで成長します。
庭植えする場合
ゴールドクレストをお庭のシンボルツリーとして選ぶなら、まずは将来のお庭全体のビジョンを想像してみましょう。生育の良さも特徴賭して挙げられる樹木ですから、いずれはかなりの高さになります。その存在感は魅力的ですが、お庭とのバランスを考えてしっかり剪定などもしてあげましょう。
ゴールドクレストの育て方(概要)
ゴールドクレストの育て方のキーワードは、水やり・剪定です。どちらも詳細は後の章で説明をしますので、まずは概要についてご紹介します。
苗の選び方
ゴールドクレストを幼い苗木から育てるなら、葉色が鮮明でみずみずしい印象のもので「がっしりタイプ」を選びます。徒長しているものは日照環境や栄養状態に問題があった可能性が考えられます。ひょろ長く弱々しいもの、葉と葉の間があいていて株元の下葉が茶色くなっているものは避けましょう。
植え替え・植え付け
「植え替え・植え付け」は、3月~4月、9月~10月の適期に、必要以上に根をいじらないよう注意深く行います。その理由は、ゴールドクレストの根はとても粗く、さらに根張りも浅いため急激な環境変化の影響を受けやすく枯れやすい樹木だからです。本来、高温多湿の日本の気候には不適合なタイプのといわれますので、ゆっくり環境に慣れさせるようにします。
管理場所
室内で鉢植えのゴールドクレストを育てる場合、夏越しに過剰な水やりは根ぐされの心配があるためNGです。蒸れ予防のため風通しのいい場所へ移動します。また、冬越しには遅い時間の水やりは夜間の凍結が心配されるので午前中の水やりを徹底しましょう。乾燥予防のためエアコンの風を直接浴びない場所へ移動するなどの対策をするとよいでしょう。
心配な病害虫
- 樹脂胴枯れ病(伝染病)
- 赤さび病(菌)
- アブラムシ
- カイガラムシ
- コガネムシ
- ハダニ
- シャクトリムシ
ゴールドクレストの水やり
ゴールドクレストは、根の張りが浅いタイプの樹木なので「乾燥」にとても弱いのが特徴で、他の植物以上に「水切れ」には敏感に反応します。一方「蒸れ」も嫌うという一面もありますので、枯らさないため、水やりの管理は、慎重にします。
水やりのタイミング
ゴールドクレストの水やりに最適な時間帯は、朝~午前です。水やりは何日おきという訳ではなく、天候や土の状態次第です。土に湿り気が残っているようであれば、そのタイミングでの水やりは不要と判断します。土の状態の観察方法は、土の表面に直接手で触れてみたり、竹串などを刺しておいて引き抜き、その濡れ具合を見ます。
水やりの量
水やりの量ですが、夏~秋にかけては生育期なので、土が乾いたらたっぷり水やりします。一方、冬は休眠期なので、やや乾かし気味の管理が適しています。季節関係なく日課のように毎日水やりしてしまうと根ぐされの原因になりますので、望ましくありません。
ゴールドクレストの剪定
自然に樹形が整うのがゴールドクレストの特徴であるため、基本的には小まめなお手入れは必要ありません。ただし、①風通しや②大きさの調整、また、③樹木の生長をコントロールする必要がある際には、剪定を行います。樹木にとって風通しを良くすることは内部の蒸れや病害虫被害の予防に役立ち、快適な環境を保ちます。
剪定の時期
剪定に最適な時期は3~6月です。お天気の良い乾燥した日を選びます。梅雨から夏にかけての時期は避け、どうしても樹形の乱れが気になるという場合は、9~10月になってから軽い剪定を行うのが理想です。
剪定の際の枝・葉の選び方
ゴールドクレストは枯れやすいという一面もあるため、見た目が悪い枝・葉を見つけたら早めに取り除くための剪定をします。また、美しい樹形を保つため、上や横に伸び過ぎシルエットを乱している枝・葉があれば剪定し整えます。そのための技法として「芯止め」「枝透かし」「刈り込み」などがありますので、次章でご紹介します。
出典:BOTANICA