ラインゴールドはどんな木?
ラインゴールドは小型のコニファーで、別名ニオイヒバとよばれています。年間10cm~20cm位伸び、最大で150cm程度なので庭のアクセントなどに使いやすい木です。最大の特徴は冬になるとオレンジ色の紅葉をするコニファ―です。
基本情報
Thuja occidentalisはニオイヒバを意味しており、ヨーロッパや北米に広く分布している樹木で栽培種がコニファーと呼ばれています。ラインゴールドはコニファーの中で、オレンジ色に紅葉する小型のコニファーとして人気があります。
品種の特徴
樹高 | 20cm~150cm |
樹形 | 半球状で成長すると円錐形になる。 |
成長 | 遅い(1年間で10~20cm伸びる) |
色 | 春~秋は黄緑 冬はオレンジ色から赤茶色 |
ラインゴールドの育て方
美しい葉色を楽しむためには、育て方もきちんと知っておくとよいと思います。あまり手間がかからない木ですが、ポイントを押さえた育て方で木の特徴がひきだせます。
ラインゴールドの育て方:用土
鉢植えの土
ラインゴールドは北米やヨーロッパ原産ですから比較的乾燥した状態を好みます。育て方は多湿にならないように、鉢植えの場合はまず鉢底石をしいてから培養土を入れましょう。観葉植物用の土の方が花用より多湿になりにくいです。
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地植えの土
地植えの場合はできるだけ肥沃な土の方が育ちがよいです。多湿の土質の改善には、掘り返してからまくだけで土の改良ができる用土を使うと簡単に改良できます。
ラインゴールドの用土
- 鉢植えの場合は観葉植物用の土を使う
鉢底石をつかい、水はけを良くする - 地植えの場合は多湿の土は改良剤をつかう
ラインゴールドの育て方:水やり
鉢植えの水やり
ラインゴールドは丈夫な木ですが、多湿の蒸れと真夏の極度の乾燥をきらいます。水やりの基本は真夏以外は、鉢の表面が乾いてから鉢底から流れ出るくらいにたっぷりとあげます。めりはりのある水やりが大切です。真夏はあまり乾燥させすぎないように注意しましょう。また、マルチングをするのも効果的です。
地植えの水やり
地植えの場合は基本的に水やりは必要ありませんが、乾燥しすぎると葉が枯れることもあります。真夏は日照り続きの時は、朝水やりをするとよいです。幼い木はまだまだ根張りが十分でないので注意が必要です。根元に敷きわらを敷くのもよい対策ですが、ばらばらして扱いにくいのでシート状のものを使うと簡単にできます。
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ラインゴールドの水やり
- 鉢植えの場合は表面がかわいてから、たっぷりと水やりする
- 地植えの場合は真夏だけ乾燥しすぎないように行う
ラインゴールドの育て方:肥料
鉢植えの肥料
培養土には肥料が入っていますが、置き肥を根元からはなしたところに置くとよいでしょう。また水やりの時に既定の希釈で薄めた液肥をあげるのも効果があります。ただ、幼い木は肥料焼けをすることがあるので、真夏の過酷な時期はあげるのをさけましょう。
地植えの肥料
地植えの場合は植え付ける前に、よく耕して油粕などをすきこむとよいでしょう。春、新芽が芽吹く前の3月ころに肥料をたすのは成長を助けるので効果があります。
ラインゴールドの肥料
- 鉢植えの場合は液肥や置き肥を施す
- 地植えの場合は油粕を3月に穴を掘って入れる
ラインゴールドの育て方:病害虫対策
病気
基本的に病害虫は少ないですが、虫が媒介するウィルス性の病気「スス病」があります。葉が黒くなってしまう病気で、まず傷んだ葉を取り除き殺菌剤をまきます。
害虫:ハダニ
黄緑色や赤茶色をした0.5mm位の虫で、葉の裏から養分を吸い木を弱らせてしまいます。ハダニは薬剤が効きやすいので早めに散布するとよいでしょう。
害虫:アブラムシ
アブラムシは2mmくらいの緑色をした虫で、葉や木の幹から養分を吸います。ウィルス性の病気を媒介するので、ピンセットやガムテープで取りのぞいたり薬剤を散布するとよいです。
害虫:カイガラムシ
3mm位の白い虫で成虫になると厚い殻をもちます。成虫は殻があるので薬剤が効きにくいので、幼虫のうちにピンセットなどで駆除しましょう。
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有効成分 | クロチアニジン・フェンプロパトリン・メパニピリム |
適用 | バラ、花き類、トマト 他 |
ラインゴールドの病害虫
- 病気は虫が媒介するスス病がある
殺菌剤で消毒する - ハダニは薬剤散布で駆除する
- アブラムシはピンセットやテープで駆除する
- カイガラムシは幼虫のときに見つけしだい駆除を心がける
ラインゴールドの育て方:剪定方法
ラインゴールドは成長が遅い木なので、それほど剪定や刈込は必要ありません。ただ大きくなると幼い木のときの半球状から、コニファーらしい円錐形に変わるので形を維持したいときは剪定や刈込をします。また、枝が込み合いすぎると蒸れて病害虫の被害に合いやすくなります。風通しをよくするためにも剪定は欠かせません。
切り戻し剪定
樹高を抑えたいときや、梅雨時の蒸れなどで葉が枯れたものは風通しをよくする目的で切り戻し剪定をおこないます。また、冬の寒風で葉が傷んだときも同じように切り戻しをして木を回復させます。
刈込剪定
ラインゴールドに限らずコニファーは、庭木としての樹形維持のために刈込をすることがよくあります。刈込には強い木ですが、木のもともと持っている樹形のラインを、意識して刈り込むと形が整いやすいです。ラインゴールドの半球状を生かすために樹勢の旺盛な春に刈り込むとよいでしょう。
ラインゴールドの剪定方法
- 蒸れなどで傷んだ枝や葉を剪定する
- 刈込は木の形を整える意味で春先におこなう
まとめ
柔らかな葉とオレンジ色の紅葉が特徴的なラインゴールドは、小さなポット苗から育てることができるので寄せ植えにも重宝です。魅力あふれるラインゴールドの基本的な育て方とかわいい形を維持する剪定方法をお伝えしました。手始めに寄せ植えなどにチャレンジなさったらいかがでしょうか。