育て方②土作り
堆肥と石灰資材を施し土作りをする
植え付けの2週間前に1㎡あたり2~3kgの堆肥を施します。また、白菜は土壌酸度(pH)6.5以上の弱酸性~中性付近の土壌を好み、酸性よりだと「根こぶ病」が発生しやくなりますので、石灰資材での調整が必要です。1㎡あたり100~150gの石灰資材が目安になりますが、土壌酸度計などで測定し、適切な量を施した上で土作りをしましょう。
肥料(元肥)で土作りをし栄養不足を防止する
白菜は栄養不足などで外葉の成長が悪いと、結球が遅れます。肥料(元肥)はしっかりと与えて土作りをし、初期の栄養不足を防止することがポイントです。元肥には化成肥料(窒素:リン酸:カリ=8:8:8など)を100~150g程度与えます。また、夏にナスを栽培した畝に育てるのもおすすめです。土作りをしなくてもナスが残した肥料分などで育ちますので肥料は少なめに抑えます。
畝立ての注意点
堆肥、石灰資材、肥料(元肥)を施し、よく耕して土作りをしてから畝を立てます。畑の土が水はけのよい火山灰土や砂質土であれば、畝は0~5cmでも問題ありませんが、粘性土などの水はけの悪い土壌の場合は、15cm以上の高畝にし、水はけを確保しておくことが大切です。
ボタ爺
ボタニ子
最初の準備をしっかりやるのが大切なんだね。
育て方③種まき
できるだけ遅く種まきするのがポイント
種まきの時期は白菜の栽培で大切なポイントです。種まきが早いと病害虫の被害を受けやすく、遅いと結球しません。一般的には夏に種をまく場合は、8月中旬~下旬が適期ですが、地域の気候や品種にあわせて調整するとよいでしょう。初心者は種の袋に記載されている時期を参考にし、結球する範囲でできるだけ遅まきするのが理想的です。
育てやすい品種を選ぶのがポイント
夏まきの結球タイプの白菜は、どんな早晩性の品種でも栽培できますが、極早生(60日タイプ)のミニハクサイや早生(70日タイプ)が結球が早く、育てやすいので初心者にもおすすめです。これらのタイプは比較的小型のものが多く、使いきりやすいので、家庭菜園でも人気があります。
畑に直種まきをする場合のポイント
白菜の根は直まきの方が根がよく張ります。一方、コオロギやナメクジなどの食害や乾燥害を受けやすくなるので、注意が必要です。直まきにした場合は畝の上に線状に種をまく「条まき」にします。白菜の種は小さくて薄いので、まずは種が見えるか見えないくらいの土をかけ、再度同量の土をかけてしっかりと鎮圧することが大切です。徐々に間引きながら育てます。
ボタニ子
直まきは「間引き菜」も楽しめるよ。
ポリポットに種まきをする場合のポイント
間引き作業がこまめにできない場合はポリポットで苗を作る方法がおすすめです。害虫による被害や水分調整できるのもメリットです。3号程度のポリポットに5~6粒の種をまき、直まきの場合と同様に土を薄くかけます。初心者はふるいを使うと薄く土をかけやすいくなるのでおすすめです。ポットのかわりにセルトレイでも育てることができます。
ポットの水やりのポイント
ポットに種をまいた後は、水やりをたっぷりと行い、新聞紙などで覆って保湿しておきます。順調にいけば3日ほどで発芽するので、発芽後は新聞紙を外し、ポットの土が乾かないようにこまめに水やりをするのが大切です。夏の日差しが強い場合は、黒い寒冷紗で覆って遮光するのもよいでしょう。ナメクジなどの食害防止のため、夜間は寒冷紗や防虫ネットで覆うか、ポットを屋内に入れます。
ポット苗を購入する場合のポイント
初心者や苗の数をそれほど必要としない場合は、ホームセンターや種苗店でポット苗を購入する方法もあります。ポット苗を購入する場合の注意点は、本葉が3~4枚の若苗を選ぶことです。本葉が多すぎる苗は老化しており、植えつける際にも根が傷みやすいので、なるべく避けるようにします。
次のページからは白菜の植え付け、肥料、水やり、病虫害対策のポイントや注意点について解説していきます。
適した場所を選び、土作りをしっかり行うことで、初期成長が断然よくなってくるのじゃ。