ブルーベリーの収穫量を増すコツ
果樹に実をつけるためには、受粉が必要不可欠です。たくさんの実を収穫するために、2つのポイントを押さえましょう。
人工授粉
実がならない原因に挙げられるのが、受粉されていないということです。自然受粉は、開花の季節に虫が花粉を運び行われます。しかし、マンションのベランダなどの場合は、虫が十分に存在せずに受粉がされない可能性があります。そのようなときは、人の手で受粉を手伝いましょう。人工授粉の仕方は簡単で、花同士の花粉を優しくすりあわせるだけです。
2本以上植える
ブルーベリーは品種によって、1本でも結実するものもあります。しかしより多くの実を収穫するためには、2本以上の株が近くにあることが理想です。また自家受粉しにくい品種もあり、1本植えすると実がならない可能性が高いため、栽培する際には複数本植えましょう。
ブルーベリーの管理方法
おいしいブルーベリーを栽培するには、欠かせない3つのポイントがあります。それは、日当り・土(酸性)・植え替えです。植え替えは手入れの中でも少々大がかりですが、毎年おいしい実を収穫するために必要です。
管理方法①日当たり
ブルーベリーは品種にかかわらず、日当たりを好みます。そのため植え付けの際には日当たりに注意が必要です。半日陰でも栽培は可能ですが、花や実がつかないかもしれないため、日当たりのよい場所で栽培しましょう。鉢植えの場合は、植え付け後も日当たりのよい場所への移動が可能ですが、地植えの場合は植えたい場所の日当たりがよいかどうかを、よく吟味してから植え付けてください。
管理方法②土
ブルーベリーは、強い酸性の土で、加えてやや水持ちのよい土を好みます。家庭菜園や庭木の場合は、市販のピートモスや鹿沼土で酸性に調節可能です。しかし、pHや水持ちを考え配合するのは少々手間がかかります。市販のブルーベリー専用の培養土を使うと、より手軽に始められるためおすすめです。
ピートモス
ピートモスとは、ミズゴケが堆積し腐食したものです。pH無調整のものは酸性度が強く、土のpH調整にしばしば使われます。使う際はpH無調整のものを水の入ったバケツに入れ、十分水を吸わせてから土に混ぜます。
管理方法③植え替え
ブルーベリーの植え替えは、主に鉢植えの場合に必要です。10~11月の秋の季節に植え替えます。植え付け後数年経過しているものは、株が成長し根づまりを起こす可能性があるため、窮屈な場合は2~3年に1回植え替えましょう。少々手間でも植え替えることで、株もリフレッシュして実の結実につながります。
ブルーベリーの種類
ブルーベリーには大きく分けて3つの種類があります。どれも異なるおいしさで、家庭菜園や加工用に使われます。
ハイブッシュブルーベリー
ハイブッシュブルーベリーは、主にアメリカ北東部に広く分布する、野生種を改良した品種です。優れた耐寒性から寒冷地での栽培に適しており、その実は大粒でやや酸味がありますが、舌触りは滑らかです。ハイブッシュブルーベリーは、さらにノーザンハイブッシュブルーベリーとサザンハイブッシュブルーベリーに分かれます。
耐寒/耐暑/耐乾 | 強い/弱い/強い |
収穫時期 | 6~7月 |
特徴 | 酸味と甘みのバランスがよい/病気に強い |
ノーザンハイブッシュブルーベリー
ノーザンハイブッシュブルーベリーは、耐寒性に優れた品種です。国内では北海道中部、東北地方、関東甲信越地方、北陸地方、中国地方、九州地方の寒冷地で栽培可能です。
サザンハイブッシュブルーベリー
サザンハイブッシュブルーベリーは、ハイブッシュブルーベリーの中でもやや耐寒性に欠ける品種です。栽培適地は、冬の時季でも温暖な地域が適しています。
ラビットアイブルーベリー
ラビットアイブルーベリーは、世界各国の主に暖地で栽培されている品種です。「ラビットアイブルーベリー」の名前は、実が熟す前にウサギの目のように真っ赤に色づくことが由来します。食味は舌触りがやや悪いですが甘みが非常に強く、木自体の性質も強く育てやすいのが特徴です。
耐寒/耐暑/耐乾 | 弱い/耐暑耐寒は共に強い |
収穫時期 | 7~9月 |
特徴 | 初心者向け/実がよくなる |
ローブッシュブルーベリー
ローブッシュブルーベリーは、アメリカ北東部を原産とする品種です。白い小花も美しく、観賞用として優れています。収穫した実は主に加工用として出荷され、市販のジャムやお菓子の材料になります。
耐寒/耐暑/耐乾 | 強い/弱い/強い |
収穫時期 | 6月ごろ |
特徴 | 観賞用に優れる/初心者向け |
まとめ
ブルーベリーは、お菓子やジャムなど毎日の生活にも定着している果物の1つです。青紫の小さな身には、豊富な栄養分もつまっていますよ。観賞用としても食用としても楽しめる植物です。日当たりや剪定、植え替えなど適宜手入れは必要ですが、果樹の中でも比較的簡単に栽培できます。家庭菜園や庭木、鉢植えにして旬の時期にとれたてを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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出典:写真ac