ブルーベリーとは
ツツジ科スノキ属のブルーベリーは、北アメリカ原産の低木果樹です。寒い地方では冬に葉が落ちてしまいますが、暖かい地方では葉が残るので紅葉が楽しめます。果実は1cmほどで白い粉を帯び、色が濃い青紫色に熟すので、ブルーベリー名づけらました。現在では世界中で栽培され、日本でもさまざまな場所でいろいろな種類のブルーベリーが栽培されています。
種類
ブルーベリーは春から初夏に花を咲かせ、夏に実をつけて秋には紅葉する樹木です。大きくハイブリィッシュ系、ラビットアイ系、ローブッシュ系の3つに分かれ、約150種類あります。ほかにブルーベリーと似ているビルベリーがありますが、ビルベリーも野生のブルーベリーの一種で、果実は小さく酸味が強いのが特徴です。ここでは3品種のブルーベリーの特徴を紹介します。
ハイブッシュ系ブルーベリー
北アメリカ原産のハイブッシュ系のブルーベリーは果実が大きく、香りがよく肉質が柔らかいのが特徴です。高冷地や寒冷地が栽培適地で、日本では北海道、東北、関東、北陸などで栽培されています。ハイブッシュ系の種類には「エイボンブルー」「ノースランド」「フロリダブルー」などがあります。
ラビットアイ系ブルーベリー
ラビットアイ系のブルーベリーは、アメリカ東南部原産で暖かい地域で育ちます。樹高は3m以上にもなり、日本では関東地方南部から西南地域、中部、四国、九州で栽培されています。ウサギの目のように、果実が熟してくると赤くなるのでこの名前が付けられました。ラビットアイ系の品種には「ティフブルー」「バルドヴィン」「ウッダート」「ホームベル」などがあります。
ローブッシュ系ブルーベリー
ローブッシュ系のブルーベリーは、野生種で北米・アメリカ北東部からカナダ東部で自生しています。果実は小粒で濃い黒紫色です。酸味が強く生のままで食べることはあまりなく、ジャム、ドライフルーツ、お酒、お菓子などの加工用に使うことがほとんどです。ローブッシュ系には「スパルタン」「バークレイ」「ウェイマウス」「コリンス」「アーリーブルー」などがあります。
ブルーベリーの冷凍保存方法
ブルーベリーはそのまま保存しても日持ちせず、日がたつにつれて栄養価が落ちていきます。食べきれないときは収穫してすぐに冷凍すれば、栄養価も保てるのが嬉しいポイントです。収穫時期が5月~8月頃のブルーベリーも、冷凍保存すれば1年中いつでも美味しく食べられます。眼の疲れに効くとされるアントシアニンは、冷凍前のブルーベリーより冷凍後の栄養値が高くなるといわれます。冷凍保存をするほうがよいといえるでしょう。
冷凍方法
ブルーベリーは、冷凍保存すれば栄養価が上がり冷凍耐性が高くなります。簡単に冷凍保存できるので、たくさん収穫した時や食べきれないときは冷凍保存することをおすすめします。冷凍するときは袋に入れて隙間なく脱気包装で冷凍します。
冷凍方法①生のブルーベリー
栄養をそのまま凍らせるために、収穫後すぐに冷凍保存しましょう。冷凍すれば約6カ月間保存可能です。
- 傷んだ実を取り除き、分別して水洗いする
- 水洗い後、ペーパータオルでしっかり水けを取りていねいに水気をとる
- ていねいに水けが取れたら、小分けにして冷凍用保存袋に入れ冷凍庫で急速冷凍する
生ブルーベリーの冷凍保存の注意点
- 皮が破れていたり、果実が茶色のものやヘタが残っていたりする枝は取っておく
- 水がついたまま凍らせてしまうとくっついて離れなくなるため、水気は丁寧にふき取る
冷凍方法②加熱後のブルーベリー
ブルーベリーは加熱されると葉酸やビタミンCは失われますが、メラノイジンやアントシアニンは増えます。メラノイジンは抗酸化作用があり、加熱後にブルーベリーを冷凍してもこの栄養価や食感は同じです。小分けをして冷凍用保存袋に入れ、粗熱をとってから冷凍しましょう。
冷凍保存の期間
生のブルーベリーの常温保存は約2〜3日で、冷蔵保存では約1週間です。長くブルーベリーを楽しみたいときは冷凍保存がおすすめです。冷凍保存をすると保存期間はぐんと伸びて1年ほどになりますが、風味が損なわれないよう6ヶ月ほどで使いきるとよいでしょう。
ブルーベリーの解凍方法
ブルーベリーを解凍せずに、そのままでも半解凍で食べてもシャキシャキの食感で美味しく食べられます。トッピングなどブルーベリーの果実の形をそのまま活かしたいときは、解凍せずにそのまま使いましょう。解凍方法には自然解凍・流水解凍・加熱解凍などがあります。どの解凍方法も全解凍すると食感が悪くなるので解凍時間を考えながら解凍しましょう。
自然解凍
冷凍ブルーベリーを解凍すると、果実の中にふくまれる水分も流れていきます。自然解凍ではキッチンペーパーなどを敷き、水分を吸わせながら解凍しましょう。ブルーベリーは小さな果実なので短時間で解凍できますが、水分を多く含んでいるため少しの衝撃でもつぶれてしまいます。全解凍の後は手で持たず、スプーンなどで崩さないよう特に注意しましょう。
流水解凍
流水解凍は果実が小さいため時間は短くなりますが、水に触れたところから色や食感が変わる特性があります。冷凍する前に加熱してから冷凍保存しておくと流水解凍のときに、色や食感を気にすることなく解凍できるのでおすすめです。
加熱解凍
冷凍ブルーベリーを鍋に入れ火をつけて温めると水分がでてきます。また、電子レンジを使って瞬時に解凍もできます。しかし、加熱しすぎるとブルーベリーの果実は水っぽくグニャグニャになり形がなくなってしまうので、加熱解凍ではジャムやブルーベリーソースなどを作りたいときにおすすめです。
ブルーベリーの食べ方
ブルーベリーは冷凍から出してそのまま食べてもシャキシャした食感で美味しく食べられます。ブルーベリーに少し手を加えるだけでも、シンプルにヨーグルトやソフトクリームに混ぜてもブルーベリーの甘酸っぱさが加わるのでおすすめです。
レシピ①ブルーベリージャム
材料
- 冷凍ブルーベリー:200g
- 砂糖:100g
- レモン汁:小さじ1
作り方
- 少し大きめの耐熱ボウルに、冷凍ブルーベリー、砂糖、レモン汁を入れラップをかけずに電子レンジ600Wで5分加熱します
- ヘラなどで混ぜ合わせた後、さらに電子レンジ600Wで5分加熱します
- とろみがついたら出来上がり
レシピ②ブルーベリーシェイク
材料(1人前)
- 冷凍ブルーベリー:90g
- バニラアイス:200g
- 牛乳:100mL
作り方
- 冷凍ブルーベリー、バニラアイス、牛乳をミキサーに入れ滑らかにします
- グラスに注ぎ、お好みでミントをのせて出来上がり
レシピ③ブルーベリースコーン
材料
- 冷凍ブルーベリー:70g
- ホットケーキミックス:200g
- バター:40g
- 牛乳 :40ml
作り方
- ボウルにホットケーキミックス、溶かしバター、牛乳を混ぜ合わしせ、まとまってきたら冷凍ブルーベリーを入れてさらに混ぜますまとまらなければ、少しずつ牛乳を足します
- 天板にクッキングシートを敷いて、好きな形に小分けした生地を190度で余熱したオープンで15分焼き冷ませば出来上がり
まとめ
ブルーベリーは常温では日持ちせず、乾燥にも弱くデリケートですが、新鮮なうちに冷凍保存することで、日持ちし栄養価も上がります。近年パソコンやスマホで酷使している眼をいたわるためにも、冷凍ブルーベリーをいろいろな料理で食べていきたいですね。