イオナンタの育て方
まずは丈夫な株選びから
丈夫な株を選ぶために注意すべき点をまとめました。
葉の状態 |
|
株の状態 |
|
病気や害虫の有無 |
|
育て方①栽培環境
イオナンタの栽培に適した温度は20〜30℃です。最低気温10℃、最高気温40℃までの範囲で生息できます。これを踏まえたうえで、室内・屋内それぞれの育て方を見ていきましょう。
室内での育て方
チランジア(エアープランツ)は耐陰性があるため、室内でインテリアグリーンとして育てられます。室内で育てる場合は、直射日光には弱いためカーテン越しの明るい場所や半日陰の場所で育てましょう。時期によっては室内でも温度が10℃以下になることがあるため、暖房などで調整します。暖房による乾燥で枯れることがないように、水やりは欠かさないでください。
屋外での育て方
夏の時期は直射日光と高温に弱いため、40℃近い気温になる場合は30%〜50%の遮光下で育て、扇風機などで風を当てて熱がこもらないようにします。冬の時期に10℃を下回る地域では屋内に取り込むか温室を用い、ヒーターなどで保温してその中で管理するようにしましょう。
育て方②用土
イオナンタは、トリコームによって葉から水分を吸収して成長します。したがって、一般的な植物のような用土は必要ありません。根から水分を吸収して成長する植物ではないため、土で栽培すると根腐れしてしまいます。原産地では岩などに株元から伸びてくる根を張って自生しています。そのため、水苔や流木などに着生させたり、ワイヤーなどで吊るしたりしてインテリアグリーンとして飾れます。
ボタニ子
流木や軽石に着生させる
流木や軽石にキリや電動ドライバーなどで穴をあけます。穴をあけたら株元を挿しこみ、抜けないようにワイヤーでくくりつけます。乾燥がちな場所に飾る場合は、チランジア(エアープランツ)と着生させたいものとの間に水苔を入れて乾燥を防ぎます。その際、根元に水苔を巻いてしまうと根腐れを起こし枯れてしまうため注意してください。カクタスやバークチップもおすすめです。
ワイヤーなどで吊るして飾る
用土のいらないチランジア(エアープランツ)だからこその飾り方です。自作で針金をらせん状に組みスタンドにして飾ったり、100円ショップなどで手に入るアイアン状の飾りなどに乗せたりして育てられます。空気に触れる面が増えるため、根腐れの防止にもなります。また水やりをしたあとにスタンドに乗せて乾かすこともできて便利です。
育て方③水やり
イオナンタの成長時期は春と秋です。夏と冬は休眠するため、水やりは控えて乾燥気味に育てます。株に水が残ったままの時間が長くなると、腐って株が傷む原因になります。イオナンタを含め、チランジア(エアープランツ)の水やりには、下記の3つの方法があります。
ミスティング
霧吹きを使用して水やりする方法です。週2〜3回を目安に、葉全体が水分で覆われるように霧吹きでミスティングした後、葉と葉の間に残った水を拭き取ります。ミスティングのしすぎは、高温多湿により根腐れしたり株自体が枯れる原因となってしまうため注意してください。ミスティングによる水やりはエアープランツが光合成をしている昼間ではなく、夕方以降がよいでしょう。
ディッピング
水を張ったある程度の大きさ(株全体が浸る)の容器にチランジアを1〜2分漬ける水やりの方法です。ディッピングは、株がミスティングでは十分な水分が与えられなくなるくらいの大きさになった頃に、ミスティングと同じ頻度で行います。ディッピング後の株は全体的に濡れているため、株を逆さにして吊るすなどして、翌日には株が乾いた状態になっているようにしてください。
ソーキング
ディッピングよりも長い時間、株を水に浸す方法です。株がミスティングだけでは乾燥しがちな時期に、月に1回バケツなど大きな容器に水を張り、チランジアを4〜6時間浸します。6時間以上ソーキングしてしまうと根腐れの原因になってしまうため、6時間を超えないようにしてください。ソーキング後の株は、よく乾燥させてから元の場所に戻します。
育て方④肥料
肥料なしでも十分に育てられますが、花を咲かせたい場合や子株を増やしてクランプにしたい場合には肥料を与えるとよいでしょう。肥料は液体肥料を水で1000倍に薄めたものを、週3回のミスティングのうち1回与えます。肥料をミスティングした後も、風通しのよい場所で十分に乾かしてください。
次のページでも、育て方を見ていきましょう!
実際にどのような状態で育てているんだろう?