ズッキーニの特徴
見た目はキュウリによく似ていますが、ズッキーニは実はカボチャの仲間になります。1980年代に日本のイタリア料理の人気とともに広まり始めました。最初は大手のスーパーやデパートの食品売場くらいでしか購入できなかったものが、最近では身近なスーパーでも手軽に買えるようになり、一般家庭でも食べられるようになりました。
ズッキーニの概要
学名 | Cucurbita pepo |
科名 | ウリ科 |
属名 | カボチャ属 |
形態 | 一年草 |
原産地 | 未特定:メキシコ産の巨大カボチャ先祖種 |
種類 | 緑果種、黄果種 |
緑果種の品種
よく見かけるズッキーニはこれではないでしょうか?グリーントスカは強健でつるがあまり伸びない品種なので、家庭菜園でも場所をとらず育てやすい野菜です。
黄果種の品種
オーラムはつるが短く、実が株元になるので場所をとらない品種です。こちらも家庭菜園にも向いています。
栄養素
ズッキーニの栄養成分は緑色も黄色も同じです。(21kcal/1本:200g)
栄養素 | 特徴 | |
ビタミンC | 200g1本分に含まれるビタミンCの含有量は、 一日の摂取量に相当します。 ビタミンKや葉酸も豊富に含んだ野菜です。 |
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βカロテン | 果物のアボカドが最も多く含まれていますが、 その4倍の含有量です。 皮膚や粘膜の保護に必要な栄養分です。 |
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カリウム | 余分な塩分を抑制し尿として排出します。 ミネラル成分としてカルシウムやマンガンも 多く含んでいます。 |
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食物繊維 | 整腸作用があります。 |
選び方
ヘタが変色していない
収穫時から時間が経ってくると、カットしたヘタの部分が変色します。みずみずしい、色の鮮やかなズッキーニを選びましょう。
表面にシワがない
水分が多いズッキーニは、時間が経つにつれて皮の部分がよれて艶もなくなってきます。水分量が多い、皮面がピンとしているものを選びましょう。
ずっしりと重みのあるもの
鮮度の良さを知る証拠は重量感にもあります。大きさではなく手に取り持ってみて、ずっしりするものを選びましょう。
保存方法
買ってきたまま保存する方法は、ズッキーニを1本ごとに新聞紙で包み、風通しがよく日の当らない涼しい場所で常温保存しましょう。ズッキーニは乾燥しやすいので水分量を保つためにも、保存期間の目安は1週間です。カットしたものは冷蔵保存で早めに消費しましょう。とても、簡単ですね。
ズッキーニはどんな味?
ズッキーニはカボチャの仲間ではありますが、味としてはクセもなく淡白でさっぱりしています。青臭さや苦みがあり、食感は皮は固いけれども中身は柔らかく、中心に行くほどフワッとした感じになります。ズッキーニには緑色と黄色があるとお話ししましたが、味に違いはあるのでしょうか?
緑色と黄色では味が違うの?
炒めた場合
色 | 味 | 食感 |
緑色 | 濃くなる | 油を吸って茄子のような食感になる。 |
黄色 | さっぱり感が残る | 中心部分がトロッと溶けた感じになる。 |
茹でた場合
色 | 味 | 食感 |
緑色 | 皮の色が鮮やかな緑色に なります。 |
中心部分にとろみのような 食感がでます。 |
黄色 | 皮の黄色が少し薄くなり ます。 |
全体的に柔らかくなります。 |
ズッキーニは生でも美味しくたべられる!
1980年代は輸入されていたズッキーニも、人気の高まりから国内の流通がひろがり、今ではそのほとんどが国産のズッキーニです。ところで、ソテーやスープなど加熱処理して食べることの多いズッキーニですが「ズッキーニは見た目がキュウリに似ているけれど、生で食べることはできるの?」と、思ったことはありませんか?実はズッキーニは生でも美味しく食べられるのです。
生で食べても大丈夫
カボチャの仲間なので加熱処理もせず生で食べられるのか、本当に大丈夫なのか疑問ですよね。ズッキーニは実も皮もしっかりとして硬い野菜ですが、薄切りにし下ごしらえさえすれば、生でも皮ごと美味しく食べられるレシピはあります。また、生のまま使うレシピのおすすめポイントが2つあります。
- 細かく切ったり、ピーラーで薄くけずったりすることにより水分があまり出ず、調理が簡単なこと。
- 生食ならではの食感が楽しめること。
生で食べた時の味と食感は?
色 | 味 | 食感 |
緑色 | 苦みと少し青臭さがあります。 | 食感や舌触りは、かぼちゃに 近いです。 |
黄色 | 気になる青臭さやクセは ありません。 |
中心部分が、フワフワした 食感です。 |
ズッキーニの下ごしらえ
どのような食べ方にしても、下ごしらえは素材を美味しくいただくのにしておくべき工程です。特に生で食べる時には下処理で食べやすさがかわってきます。
- 流水でよく洗います。
- へたの部分を包丁でカットします。
- メニューに応じた形にカットします。(輪切り・乱切り・スライス)
- 塩をふったり、塩水に漬けてあく抜きをします。(10分程度で大丈夫)
- 水分を拭き取ります。