ズッキーニとは
ズッキーニはかぼちゃの仲間です。かぼちゃは夏~秋にかけて収穫するのに対して、ズッキーニは初夏から収穫できるため夏野菜に分類されています。ビタミンCやカリウムなど、夏バテ防止によい成分が含まれているズッキーニは、和洋中どんな調理法でもおいしいですよ。
基本情報
科目 | ウリ科カボチャ属 |
園芸分類 | 野菜 |
原産国 | 南米 |
収穫時期 | 5~8月 |
学名 | Cucurbita pepo var. melopepo |
英名 | Zucchini |
別名 | ペポカボチャ、ウリカボチャ |
特徴
日本のスーパーで見かけるズッキーニはやや太めのキュウリのようですが、世界には、コロンとした丸いものや平べったいUFOに似たものなどいろいろな種類があります。ズッキーニは輸入品も含めて、年間をとおして店頭に並んでいる野菜です。
花は食べられる
ズッキーニは5月頃に黄色い花を咲かせます。日本ではズッキーニは実を食べるのがポピュラーな食べ方ですが、花も可食可能です。花は苦みがあるため生では食べられません。フライや炒め物など、加熱してから食べましょう。
旬の時期
ズッキーニの旬は5月下旬~8月下旬頃です。この時期に収穫するズッキーニは、柔らかくて食べやすいです。ズッキーニは夏バテや熱中症対策にもよいので、ぜひ旬の時期に出回っているものを入手して食べてみてください。
ズッキーニの栄養と効能
ズッキーニの100gあたりのカロリーは約14kcal、含まれる糖質の量は約1.5gです。同じ仲間のかぼちゃは100gあたりのカロリーが約49kcal、糖質の量が約8gなので、ズッキーニがいかにヘルシーな野菜かがうかがえるでしょう。体内に蓄積される糖質の量が少ないと脂肪が燃焼されやすくなるため、ズッキーニをメインとした食事は糖質制限ダイエットに有効といえます。
栄養と効能①カリウム
カリウムは体内の余分な水分を排出する働きがある成分で、血圧の上昇を抑える働きがあります。カリウムが不足すると熱中症になるおそれがあるため、しっかり摂取しましょう。
栄養と効能②ビタミンC
ビタミンCは風邪予防や疲労回復、肌荒れ防止に効果的な栄養成分です。ズッキーニには100gあたり20mgのビタミンCが含まれていて、かぼちゃの仲間ではトップクラスです。ビタミンCはビタミンAやビタミンEとともに摂取すると、栄養効果が高まるでしょう。
栄養と効能③βカロチン
βカロチンは体内でビタミンAに変わる成分で、老化や生活習慣病予防に効果的な抗酸化作用をもっています。ビタミンAは代謝を高めるほか、体内のあらゆる粘膜を強化する働きがあるため、βカロチンはとても重要な栄養素なのです。
栄養と効能④カルシウム
カルシウムはミネラル成分の一種で、骨や歯の形成に欠かせません。カルシウムはビタミンDと摂取することで、吸収力がUPします。バランスのよい食事と適度な日光浴がおすすめでしょう。
栄養と効能⑤食物繊維
食物繊維は腸の働きを整えてくれる成分です。ズッキーニに含まれる食物繊維は胃では消化されず、腸に直接届く特徴があるため、便秘解消に効果が期待できます。食物繊維は美容維持やダイエットにも大切な栄養素です。
栄養と効能⑥葉酸
葉酸はビタミンB群の栄養のひとつで、ビタミンCやβカロチンとともに摂取するとより効果的です。葉酸は胎児の成長に欠かせない要素であるほかに、動脈硬化や認知症の予防にもよいといわれています。
ズッキーニの食べ方
ズッキーニは茹でても焼いてもおいしい夏野菜です。ズッキーニの栄養素は水に溶けやすい性質を持ったものが多いので、茹でて調理する場合は、スープなど茹で汁も一緒に食べられる方法がおすすめです。
おすすめの食べ合わせは?
①ナス
ナスにはカリウム成分が含まれているので、ズッキーニと組み合わせると体内の余分な水分の排出が、より効果的になるでしょう。また、ナスはカロリーと糖質が低いので、糖質制限をしている人にもおすすめの食べ合わせです。ナスやズッキーニの栄養は茹でると損なわれてしまうため、スープなどの食べ方がよいです。
②豚肉
豚肉に含まれるビタミンB1は疲労回復や、美容に効果的な成分です。ビタミンB1は、ズッキーニに含まれているビタミンCや葉酸と組み合わせることで、吸収力がUPします。ビタミンB1の働きには油も重要なので、この食べ合わせは、焼き肉や野菜炒めなどの加熱調理がおすすめです。
③パプリカ
パプリカに含まれるビタミンEは、抗酸化作用があり疲労回復や老化防止にパワーを発揮しますが、時間の経過とともに効力が落ちます。ズッキーニに含まれるビタミンCは効力が落ちてしまったビタミンEを助ける効果が期待できるため、パプリカとズッキーニは相性がよい組み合わせなのです。
④オリーブオイル
オリーブオイルを使った調理は、βカロチンの吸収力を高める働きがあり、美容効果も期待できます。油で調理したい場合は、ぜひオリーブオイルを使ってください。抗酸化作用や免疫力のUP、むくみの解消など人うれしい効能が得られるでしょう。
生食できる
ズッキーニはアクが少ないので、生でも食べられます。そのままカットするだけでもOKですが、気になる場合は塩を振って5分ほど置いて、アク抜きをしてください。ごく薄くスライスすると味が浸透しやすくなります。生での食べ方は旬の時期のものがおすすめです。
ズッキーニの皮はむく?
ズッキーニは比較的皮が柔らかいので丸ごと調理可能ですが、ものによっては皮が固いこともあります。皮が固いものは、皮をむいてから加熱調理するのがおすすめです。
苦いズッキーニは食べてはいけない!
ズッキーニには「ククルビタシン」と呼ばれる苦み成分が含まれていて、ごくまれにですが苦いズッキーニが存在します。ククルビタシンは下痢や吐き気といった食中毒症状を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。ククルビタシンは加熱調理でも消えないので、苦みを感じる場合は食べるのを中断しましょう。