レタスとは?
レタスはキク科の植物で、野菜として利用されています。レタスと言えば、一般的には結球する玉レタスのことを指しますが、レタスの種類はそれだけではありません。じつは結球しないものなど、さまざまな種類のレタスがあるのです。
基本情報
学名 | Lactuca sativa |
分類 | キク科アキノノゲシ属の一年草もしくは二年草 |
別名 | チシャ |
原産地 | 地中海沿岸、西アジア |
花色 | 黄色 |
レタスの特徴
レタスは冷涼な気候を好む野菜の一つです。花が咲く前に収穫してしまうことがほとんどのため、見たことのない方も多いかもしれませんが、タンポポを小さくしたような黄色い花を咲かせます。また、花からはほんのりと菊の香りがするのも特徴です。
レタスの別名
レタスの別名に「チシャ」というものがあります。レタスは茎を切った際、キク科に見られる特徴である白い液が出るのですが、このことから「乳草」と呼ばれていました。これが転じて「チシャ」と呼ばれるようになったと言われています。
レタスの育て方:種まき
先述のとおり、レタスは冷涼な気候を好みます。そのため、春と秋に栽培が可能です。ここでは、レタスを種から育てるための種まきと、畑やプランターに植え替えをする前までを説明します。
種まきの時期
レタスの発芽適温は10~20度です。そのため、種まきの時期は春まきレタスなら2月下旬~4月上旬、秋まきレタスは8月上旬~9月上旬です。ただし地域で温度が違ってくるので、種まき時期のずれがでてきます。また、25度以上の温度になるとレタスの種は休眠していまい、発芽しなくなることがあります。
種の植え方
ピートパンへの植え方
ピートパンに培養土をいれ、条まきする種まきの方法です。ピートパンに培養土を入れたら、5cm間隔で浅めに溝を作っていきます。溝をすべて作り終わったら、種と種の間が約1cmの間隔になるように溝に種をまいていきましょう。種まきを終えたら、薄く土をかけていきます。
セルトレイでも種まきは可能です!
ポットへの植え方
ポットの場合は培養土を入れ、真ん中に浅い穴を開けます。その穴に、4~5粒の種をまいていきます。種まきが終わったあとは、薄く土をかけましょう。
レタスの種は好光性種子といって、発芽に光が必要です。そのため、種の上にたくさん土をかけてしまうと発芽しないことがあります。
高い気温で発芽させるには
25度以上の気温で発芽させたいなら、室内で種まきをすれば種の休眠を防ぐことができます。ガーゼやキッチンペーパーなどの上に種を置き、種を包むように縛ります。それを1日水に浸しましょう。その後、冷蔵庫の中に入れると数日ののちに根がでて発芽しますので、発芽したら土に植えてください。
種まきしたあとの水やり
種まき後、種の上にかける土は薄く、種も小さく細かいため、勢いよく水やりをすると種が流れてしまうことがあります。そのため、種まき後の水やりはシャワーをかけるように優しく行うのがポイントです。
発芽後の処理
種まき後、レタスの種は発芽の環境が整っていれば、はやくて2~3日の日数で発芽を迎えます。
ピートバンでの発芽
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双葉が展開してきたら、ポットへ植え替えを行います。植え替えを行うときは、割りばしを使ってレタスの芽をつかんで植え替えを行います。その後、本葉が3枚~4枚になってきたら、プランターや畑に植え付けます。本葉が育つまでの日数は種まきをしてから約3週間です。
ポットでの発芽
1つのポットからいくつもの芽が出ていたら、元気のいいものだけを残し間引きを行ってください。最終的には1つのポットに1株にします。本葉が3枚~4枚に育ったらプランターや畑に植え替えを行ってください。
1つのポットから発芽した苗がすべて元気がよかったら、間引きしたあと別のポットに植えて様子をみることもできます!
次のページは苗からの育て方を説明します!
レタス育て方:植え付け(地植え)
レタスは苗から育てることも可能です。種から育て畑などに植え付ける段階に入ったら、苗から育てるやり方と同じ方法で植え付けを行います。ここでは、植え付けるまえにやる土作りの方法や、苗の植え方を紹介します。
土作り
レタスは酸性の土壌を嫌う野菜です。そのため、苗を植え付ける2週間前までに苦土石灰を混ぜて耕しておきましょう。さらに、植え付けの1週間前には堆肥と化成肥料を入れて再び耕します。レタスは多湿や乾燥に弱いので、このとき畝を立てるのが望ましいです。元肥である化成肥料は、少ないとレタスが結球しなくなることもあるので、多少多めに与えるのがポイントです。
マルチング
レタスは、マルチをはることにより土壌の水分を保つことができます。また、マルチをはることで害虫対策にもなります。
マルチのはりかた
マルチの片方を土に埋めて、畝にかぶせていきます。畝全体にかぶせたら、土に埋めていない片方のマルチも土に埋めておきます。両方の端を土に埋めたら、風で飛ばされないようにマルチの中央にも重しになる石を置きます。
苗の植え方
本葉が3~4枚に育った苗を植えていきます。レタスとレタスの間の株間は30cmあけるとベストです。レタスを植えたい箇所のマルチに穴を開け、土を掘ります。掘り終えたら水を注ぎ、水がひいたら苗を植えていきましょう。植え付けたあとも、たっぷりと水やりをするのがポイントです。また、レタスは浅く根をはるため、植え付け直後は風で飛ばされないように寒冷紗などをかけておきましょう。
植え付ける時期
レタスの植え付け時期は気温によって多少前後しますが、おおむね春まきレタスは3月下旬~4月中旬、秋まきレタスは9月上旬~中旬です。春まきの場合、まだ気温が低いのでトンネルをつくるとよいでしょう。
レタスの育て方:植え付け(プランター)
レタスはプランターでも育てることができます。プランターであれば、それほど広い場所を必要とせず、ベランダでも育てることが可能です。ここではプランターでの育て方を紹介します。
用意するプランター
レタスは浅く根をはるため、プランターの深さはそれほど必要ではありません。1株だけ植えるのであれば小型のものでも大丈夫です。複数植える場合は株間が30cm必要なので、横のサイズが大きいプランターを用意しましょう。
プランターへの植え方
プランターへの植え方も苗の植え方とほどんど変わりませんが、水はけをよくするために底にはゴロ石を入れましょう。使う用土はお店で販売している肥料入り培養土を使います。プランターでもレタスは根を浅くはるため、寒冷紗などをかけて風で飛ばされないようにしましょう。
出典:写真AC