鉢植えブルーベリーの最適な植え替え時期はいつ？土作りはどうする？

庭に移植する時は、強い風の吹いていないおだやかな日を選びましょう。移植後は手間がかららず育て方も簡単になります。

地植えも根をそぐところまでは鉢植えと同じ手順ですが、その前に植える穴をつくっておきます。まず日当たりのいい場所を選びましょう。よく耕した後、ブルーベリーの木が鉢ごとすっぽり入る程度の穴を掘ります。目安は深さが30cm、幅が直径60～80cm程度。ブルーベリーの根は横に広がる特徴がありますから、深さよりも幅広の穴を準備します。

掘りだした土に、水に浸しておいたピートモスを混ぜ込みます。元の土とピートモスの割合は4：6程度。元の土が砂地に近ければ、水持ちをよくするために赤玉土を少し入れます。鹿沼土でもかまいません。元土、ピートモス、赤玉土が3：5：2の割合。割合は目安です。それほど神経質になる必要はありません。元の土が固ければ、腐葉土を加えます。

庭に植える作業は難しくありません。鉢植えからの移植も買ってきた苗を植える方法も、同じです。穴の底にふわりと置き、根が横に広がって伸びていくように植えます。土を寄せ、少し離れた位置から眺めてブルーベリーの木の軸が傾いていないか確認します。四方からチェック。まわりを踏み固める必要はありません。必要なら支柱を立て麻紐で結んで安定させます。木のまわりに油粕をすきこんだ後、たっぷり水やりしましょう。

移植後の育て方は難しくありません。鉢植え、地植えともに成長の時期をふまえて対処すればすくすくと育ってくれます。

油粕やぼかし肥料が適しています。植え付けた後、土の表面にひと握りほど撒いておきましょう。植える前にあらかじめ底に肥料をすきこんでおいてもいいですが、根にふれないように注意が必要です。

4月～5月、花が咲く頃に追肥します。7月頃、収穫期にもう一度追肥。9月～10月頃にお礼肥を施します。

一度にやりすぎない。根から離れた場所に施す。

ブルーベリーは乾燥を嫌います。地植えの場合、移植した後に乾燥を防ぐためにブルーベリーの木の周りに藁を敷きます。もみ殻をまいたり、乾いたピートモスで覆ったりしてもいいでしょう。落ち葉も利用できます。鉢植えにはパークチップがおしゃれです。

○鉢植えのブルーベリー
土の表面が乾いたら水やりします。鉢底から流れ出るまでたっぷりと。春から夏はほぼ毎朝、夏場は夕方の水やりも必要でしょう。ただし昼間は避けてください。

○地植えのブルーベリー
基本的には、植える時以外はほとんど水やりは必要ありません。ただし晴天続きで数週間雨が降らないような場合には冠水してあげましょう。近年は異常気象と言われる現象も多く豪雨があればカラカラ天気が続くこともあり、庭木の松が水切れで枯れた事例もありますので。

剪定は葉が赤くなった後に行います。3年目までは内向きに混み合った枝のみにとどめ、大がかりな剪定は行いません。4年目以降は主軸枝を5、6本にしていきます。実を付け始めてから3年以上経った古い枝は株元から剪定し、切り口から生えてくる新しい枝に更新させます。枝先の剪定は花芽を切り取ってしまわないように気をつけましょう（地植えで大きく育ってからコンパクトにする剪定はこの限りではありません）。

自家受粉で結実する品種もありますが、別の品種をもう1本植えると、実つきがよくなります。育て方が簡単な果樹ですので、もう1株ふやすことをおすすめします。受粉は蝶やミツバチがおこなってくれますが、来ない場合は綿棒などを使って受粉を手伝いましょう。

※ブルーベリーは花や葉も美しい植物ですから、収穫を主な目的としない育て方もありです。

春は薄桃色の花、夏は青い実、秋には赤い葉と、ブルーベリーの木は四季おりおり色彩豊かです。7月頃は、次第に熟れていく青い実の濃淡を楽しめます。濃い藍色になったら収穫の時期です。鳥も狙っていますので、ご用心。

摘みとったばかりの新鮮なブルーベリーを皮のまま食べるのは一番ぜいたくな食べ方かもしれません。水分が多く傷みやすい果実です。すぐ食べない時はジャムにして保存しましょう。砂糖はブルーベリーの半量。砂糖の量は食べる時期を逆算して調節できます。長期保存ならこの割合ですが、早目に食べるのなら少な目でかまいません。

少しまとまった量が収穫できるようになったら冷凍保存がいいでしょう。洗ってキッチンペーパーで水気を切り、フリーザーバッグに入れて冷凍します。

ブルーベリーは育て方がシンプルな果樹です。収穫をメインとしなくても、花や葉の四季おりおりの表情に癒されます。移植も楽しい作業です。鉢植えにしたり、地植えにしたり、移植の方法は難しくありません。失敗をおそれずにたのしみましょう。