木酢液の使い方の注意
希釈率を守る
木酢液の原液は強い殺菌効果のある酸性です。特に100倍よりも濃い木酢液は植物を枯らしてしまう、と言われるため、適切な量できちんと薄めていない高濃度の木酢液を家庭菜園に用いてしまうと、虫除けどころか植物を傷めてしまいます。土壌や作物にみあった希釈率と木酢液を与える頻度を守り、与えすぎないように気を付けましょう。
アルカリ性のものと混合しない
木酢液は酸性なため、アルカリ性の農薬や重曹、石灰などと混ぜてしまうと中和反応を起こし、十分な効果を得られません。木酢液を使う場合は薄めた木酢液のみか、他の薬品などと混ぜて使う場合は、中性や酸性のものを選んで使用しましょう。
使うときはマスクをつける
木酢液には微量ながらもホルムアルデヒドなどの有害な成分も含まれます。日本木酢液協会でも、正しい濃度と使用頻度であれば人に害を与えることはないといわれていますが、安易にそのまま吸い込んでしまうことはおすすめできません。木酢液を使う際は、安全のためにマスクを着用しましょう。
農業での使用に際しては、300~800倍に希釈して散布しますが、実際に、110ppmのホルムアルデヒドを含む市販の木酢液の200倍水溶液を、200cc/1㎡ビニールハウスで散布し、気中でのホルムアルデヒドの濃度を測定した結果、全く検知されませんでした。
保管場所に注意
木酢液は直射日光に長く当たると効果が減ってしまいます。できるだけ、1年を通して温度変化がない冷暗所に保管しましょう。また、空気に触れてしまうと変質しやすい特徴があるため、蓋をしっかり締めて保管してください。誤飲を防ぐため、動物や子どもの手が届かない保管場所を選びましょう。
まとめ
家庭菜園をする上で必ずといっていいほど悩まされる害虫対策には、木酢液が欠かせません。環境への配慮や健康が意識される現代において、農薬をできるだけ使わずに虫除け対策をしながら野菜や植物を育てられることは、地球にも家族にもうれしいことです。正しい使い方でおいしい家庭菜園作りを楽しみましょう。
希釈した木酢液はその日のうちに使い切ってください。