育て方⑤剪定
仏手柑は、ある程度大きくなるので、収穫しやすいように剪定したほうがいいでしょう。伸びすぎている枝を切ります。剪定の適期は2月~3月です。仏手柑はあまり枝分かれしないので、剪定はそこまで難しくありませんが、枝の表面にはトゲがあるので注意しましょう。
育て方⑥害虫・病気
仏手柑には、春から秋の時期にカイガラムシが発生します。小さな害虫で、まとまって葉に寄生し栄養分を吸い取るので、みつけたらすぐに駆除しましょう。特に、若い葉につきやすいので注意します。駆除は、ブラシでこすって落とす方法が効果的です。また、葉が傷つくことで菌がはいる「かいよう菌」になりやすく、病気にかかるとかさぶたのようなものができます。みつけたら、すぐに切り取りましょう。
育て方⑦収穫
仏手柑の収穫時期は11月~2月です。鮮やかな黄色になったら、消毒したハサミで茎の部分から切って収穫しましょう。仏手柑の大きさはさまざまで、手のひらよりも小さいものから、両手でもつほど大きいものがあるので、皮の色で判断します。
仏手柑の保存方法
仏手柑は、ほかの柑橘類と比べると比較的日持ちしやすい果物です。鮮度を保ったまま保存するには、どのようにすればいいのでしょうか。みていきましょう。
冷蔵庫で保存
仏手柑は、基本的に風通しがよくで暗い場所に保存します。長いあいだ保存したい場合は、仏手柑の水分が飛ばないように新聞紙でくるんだりポリ袋にいれたりして、野菜室で保存しましょう。管理環境がよければ約1ヵ月もちます。
仏手柑の栄養
仏手柑は、豊富な栄養分を含んでいるので、乾燥させたものを漢方として利用されてきました。では、その栄養分はどのような成分なのでしょうか。みていきましょう。
ジオスミン
ジオスミンは、仏手柑のほかに、柚子やレモンなどの柑橘類に含まれている成分です。ジオスミンは、血管を保護する働きがあり、ヨーロッパでは胃腸薬として利用されています。また、むくみ改善が期待される栄養素です。
ヘスペリジン
ヘスペリジンは、主に仏手柑の皮に含まれる成分です。ビタミンCの消耗を防ぐ働きをして、毛細血管の強化や血流改善効果が期待できます。摂取しすぎると吐き気や眠気などの副作用が生じる場合があるので注意しましょう。
まとめ
仏手柑は不思議なかたちで、中身のほとんどはワタという不思議な果物です。育てるのは簡単ではありませんが、縁起物として知られている仏手柑を、ぜひご自宅の庭で栽培してみてはいかがでしょうか。