オクラの黒い斑点は何?
オクラといえば、栄養たっぷりな粘りとシャキシャキの食感が人気の野菜ですね。しかし、スーパーで見かけるオクラの中には表面が黒ずんでいたり、斑点が出たりしているものがあります。オクラが黒くなってしまう原因を知れば、食べられるものと傷んでいるものを見分けるのは難しくありません。
オクラが黒くなってしまう原因
オクラは傷みやすく繊細な野菜のため、わずかな刺激や時間経過によってすぐに黒くなってしまいます。オクラに出ている黒い斑点の原因は、主に4つあります。
黒いオクラの原因①保存温度が低すぎる
オクラは冷たすぎる環境が苦手な野菜です。保存されている温度が5℃以下になってしまうと、ところどころに黒い斑点があられることがあります。通常の冷蔵室ではオクラにとって温度が低すぎるので、オクラの適温が保たれる野菜室で保存するといいでしょう。
黒いオクラの原因②鉄分の酸化
オクラの実は雨にさらされたり、手で触られたりといった刺激を受けると、表面が黒くなってしまうことがあります。オクラに含まれている鉄分が衝撃によって酸化し、キズ付いた部分が黒ずんで見えるのです。
黒いオクラの原因③黒斑病
オクラのおいしい季節である夏場は、気温や湿度が高く黒斑病が出やすい気候でもあります。黒斑病とは、名前の通り黒っぽい点々がカビのように広がる植物の病気で、収穫されてから症状が出ることもあります。病気と聞くと心配になりますが、黒くなった部分を食べても人体に影響はありません。
黒いオクラの原因④古くなって傷んでいる
収穫されてから時間が経ち過ぎ、腐った状態のオクラも黒ずんできます。ほかの原因と違い、カビが生えたり傷んだりしたオクラは食べられません。傷んでしまったオクラとほかの要素で黒くなってしまったオクラを見分けて、適切に対処しましょう。
食べられるオクラと食べられないオクラの見分け方
黒くなっても食べられる場合は?
傷んでいるオクラの特徴
購入するときや調理するとき、次のような状態が見られる場合は傷んでいるオクラです。体調に異変をもたらす可能性がありますので、食べないようにしましょう。
①表面のシワが目立ち種の変色が見られる
オクラを買って2~3日もすると、水分が抜け表面にシワができます。同時に色が黒ずみ始めることもあります。さらに、中の種が茶色や黒っぽくなっていれば、腐り始めているとみていいでしょう。表面がきれいでも、中の種が変色している場合は傷んでいる証拠です。
②触ると柔らかくぬめりが出ている
新鮮なオクラはピンとまっすぐで、ハリがあります。日にちか経つにつれ、だんだんと柔らかい状態になり、触るとぐにゃっと折れ曲がります。腐食が進むと、表面に水分が出てきて、触るとぬめりを感じるでしょう。最終的には水分やぬめりが抜けきり、カラカラにしなびてしまいます。
③腐ったような嫌なニオイがする
傷んでいるオクラはニオイの有無でも判別できます。鼻にツーンとくるような酸っぱい嫌なニオイがするため、わかりやすいですね。食べられるかどうかを判断するときは、見た目と触感、ニオイで状態を確認してみてください。
黒いオクラが食べられるかを見分けるには?
- 黒いオクラは傷んでいるとは限らないため、見た目・触感・ニオイで確認
- 中の種が茶色や黒く変色しているものは、腐っている可能性が高い
オクラの上手な保存方法
オクラの賞味期限は?
オクラの賞味期限は常温で1日以内、冷蔵庫保存でも3~4日間ほどです。買ってきて2~3日もすると表面に黒ずみやシワが出てきますが、食べても大丈夫です。水分が抜けて柔らかいオクラも加熱すれば問題ありませんが、風味や栄養は新鮮なものと比べると、ずいぶん落ちています。
オクラを冷蔵庫で保存する方法
オクラを冷蔵庫で保存する場合は、冷やし過ぎに注意します。スーパーで買ってきた緑色のネットのまま、野菜室に入れておくのはおすすめしません。冷たい空気による乾燥や低温から守るように保存して、早めにいただきましょう。
冷蔵庫保存の手順
- ネットからオクラを取り出し、新聞紙かキッチンペーパーで包む
- 包んだオクラを保存用ポリ袋に入れる
- 通常の冷蔵室ではなく、冷蔵庫の野菜室で保存する
オクラを冷凍保存する方法
オクラを鮮度がよいうちに冷凍保存すれば、1か月はおいしく食べられます。すぐに食べないものや、大量にまとめ買いしたオクラは冷凍で保存してみましょう。
冷凍保存の手順
- オクラのヘタを切り取り、ガクの部分を丸くなるようにむく
- 産毛を取るための板ずりを行う。まな板に置いたオクラに塩をまぶし、転がすようにこすりつける
- オクラを茹でて冷凍する場合、塩を少々入れた湯で30秒ほど茹でる。生のまま冷凍してもよい
- 表面のぬめりや水気を拭き取り、保存用ポリ袋に入れて冷凍庫で保存する
ボタニ子
おいしいオクラの選び方
スーパーでオクラを買うときは鮮度がいいものはもちろん、なるべくおいしいものを選びたいですね。みずみずしくておいしいオクラを選ぶために見るポイントや、コツを解説しましょう。
選び方①ハリのある鮮やかな色のものを選ぶ
新鮮なオクラを選ぶためには、まずオクラの色をチェックしてみてください。多少黒い部分があっても食べられないわけではありませんが、やはり黒ずみが目立つオクラは収穫から日にちが経って鮮度が落ちている可能性が高いです。色は緑が濃いものよりも、鮮やかな緑をしているほうが新鮮ですよ。
選び方②表面に産毛があるものを選ぶ
オクラの表面をよく見ると、細かな産毛がびっしりと生えています。食べるときは産毛を取ったほうが食感がよくなるため、ないほうがいいと思う方も多いかもしれません。しかし、時間経過や触られることで産毛がなくなっていくため、実は産毛があるものほど鮮度のいいオクラの証拠です。
選び方③触ってみて硬くハリのあるものを選ぶ
収穫したばかりのオクラはみずみずしく、ハリがありますが、時間が経つごとに実から水分が抜けて柔らかい状態になっていきます。オクラを購入するときは、少し触って硬さがあるか確かめてみましょう。ただし、あまり触り過ぎると黒ずみや傷む原因になってしまうので注意です。
選び方④なるべくサイズが小さいものを選ぶ
おいしいオクラを選ぶときは、なるべく小さめのものを選ぶといいでしょう。オクラは完熟する前の柔らかい実を食べる野菜です。十分なサイズまで育ったオクラは、種の方に栄養がいって繊維質になってしまいます。さらに、オクラの特徴であるネバネバも減ってしまうので、あまりおいしくありません。
おいしいオクラを選ぶなら黒いオクラは避けるのがベター
オクラの黒い斑点は低温や鉄分の酸化などが原因で、傷んでいなければ食べられる場合が多いです。しかし、見た目や保存期間に影響するため、購入するときは避けたほうがいいですね。新鮮なオクラの選び方を知り、適切な方法で保存すれば、よりオクラをおいしく味わえますよ。
オクラを茹でてから冷凍すると、解凍してそのまま食べられるからラクチンだよ!