オクラ茶とはどのようなお茶?
オクラ茶は、オクラと緑茶を使った健康茶です。オクラと緑茶の栄養成分に、血糖値を下げる効果があるといわれています。継続して飲むことで糖尿病予防やダイエットに効果が期待できます。普通の緑茶と変わらない味で飲みやすく、血糖値が気になる方におすすめです。水に溶け出したオクラの食物繊維を無駄なく摂りましょう。
オクラの栄養価
夏に旬を迎えるオクラは、暑さに疲れた体を癒やし、美容と健康に欠かせない栄養素をたっぷり含んでいます。オクラに含まれる主な栄養素を見ていきましょう。
水溶性食物繊維が豊富
オクラの粘り成分は、ガラクタンやペクチンという水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維には、食べ物の消化や吸収を穏やかにし、血糖値の急激な上昇を抑える働きがあります。積極的に食べると、糖尿病の改善・予防に効果があるといわれています。
ボタニ子
βカロチンが豊富
オクラは、βカロチンを豊富に含んだ緑黄色野菜です。βカロチンは体内でビタミンAに変換され、髪や目の健康を維持したり、皮膚や粘膜を保護したりします。また、喉や肺など呼吸器を守る働きがあります。
カリウムやカルシウムが豊富
オクラには、カリウムとカルシウムも豊富に含まれています。カリウムには、塩分(ナトリウム)を排出し、高血圧や運動による筋肉のけいれんを防ぐ働きがあります。またカルシウムは骨を生成する大切な成分です。骨を強く丈夫にし、イライラした不快な気持ちを和らげる働きがあります。
オクラ茶の効果・効能
オクラ茶は、オクラと緑茶の両方の効果・効能が含まれた健康茶です。オクラの食物繊維は熱に弱く、水に溶け出しやすい性質があります。水を使ったオクラ茶にすることで、食物繊維をより壊すことなく体内に摂り入れることができます。しかし、飲み過ぎるとお腹がゆるくなることがあるため注意が必要です。
効果・効能①血糖値を下げる
オクラ茶を食事の前に飲むと、血糖値を下げる効果があるといわれています。オクラの食物繊維は胃の中の糖分を包んで体の外に排出し、腸から糖が吸収されず血糖値を上がりにくくしてくれます。またオクラの食物繊維と同じ、血糖値の上昇を穏やかにするのが緑茶に含まれるカテキンです。オクラと緑茶カテキンによって、糖質が血液中に吸収されるのが遅くなり、高血糖の改善につながります。
血糖値とは?
血糖値とは、血液の中に含まれるブトウ糖の濃度のことです。食事をすると一時的に上がりますが、空腹になると下がります。血糖値は高くても低くても身体にさまざまな影響を与えますが、特に血糖値が高い状態が続くと、血管の壁が壊れたり詰まりやすくなったりします。
効果・効能②糖尿病を予防
オクラのネバネバ成分は、水に溶けやすい水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維を摂ると、血糖値を下げる働きをするインスリンが正常に分泌されるようになります。ネバネバ成分が溶け出したオクラ茶を飲むことは、インスリン分泌を正常にし、2型糖尿病のリスクを下げる効果につながります。
糖尿病とは?
糖尿病は大きくわけて2種類あり、一般的な糖尿病は「2型糖尿病」という血液中のブトウ糖が正常値より高くなる病気のことを指します。もともと体内ではインスリンというホルモンが分泌され、血糖値を下げる働きがあります。しかし、インスリンがうまく働かないと血糖値がうまくコントロールできません。生活習慣病である糖尿病は、血糖値を上がりにくくする食生活が大切です。
効果・効能③ダイエット効果
緑茶もオクラも、ダイエット効果が期待できる食材です。緑茶には、ミネラルやビタミン不足を補い、血中コレステロールを低下させる作用があります。また、オクラに含まれる食物繊維には整腸作用があり便秘解消の助けになるとされています。さらにカリウムの利尿作用によって体内の余分な塩分を対外に流してくれるため、むくみの改善に役立つでしょう。
効果・効能④美容効果
オクラ茶には、血流の改善が見込まれ皮膚の状態をよくしてくれます。特に緑茶のビタミンCは、肌の弾力性に欠かせない水分の減少を防ぎ、シミ予防など美容にも効果があるといわれています。
おいしいオクラ茶の作り方
オクラ茶は、加熱せず水に浸して作ります。普通の緑茶と変わらず、後味のすっきりした飲みやすいお茶です。水に浸した後のオクラは、そのままサラダや和え物、味噌汁などにして食べられます。新鮮なオクラが手に入ったときは、ぜひ一度作ってみましょう。
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オクラの食物繊維は熱に弱いため、揚げたり炒めたりすると食物繊維の成分が壊れてしまいます。
オクラ茶の作り方
材料(500mL分)
・オクラ:5~6本
・水出し用の緑茶パック:1袋
・お茶を作る保存ビン:1本
・水:500mL
作り方
- オクラを軽く水洗いしてヘタを切る
- 保存ビンに緑茶パックを入れる
- オクラの尖っている部分を上向きにして保存ビンに入れる
- 保存ビンに水をそそぎ入れる
- 蓋をして冷蔵庫で8~12時間ほど冷やす
- 水が薄緑色に染まったらできあがり
- 飲むときは、オクラを取り出す
オクラ茶を作るときのポイント
- 外国産のオクラは、よく洗ってから使う
- 水は常温のものか、冷えたものを使う
- 漬けたオクラは、食べてもよい
- オクラと緑茶パックが全部浸かる水量にする
オクラ茶の飲み方
オクラ茶を飲むタイミングは、朝食前がおすすめです。朝は血糖値が上昇しやすい時間帯のため、朝食を食べる前にオクラ茶を飲むことで血糖値が急激に上がるのを抑えられます。食事前にコップ1杯くらいを目安に継続して飲むのがおすすめです。オクラは傷みやすいため、その日のうちに飲み切ります。加熱せず冷たいままか、常温に戻してから飲みましょう。冷たいお茶が苦手な方は、ぬるま湯を足すと飲みやすいです。
ボタニ子
オクラ茶は、忙しい朝でも手軽に野菜の栄養を摂れるお茶です。継続して飲むことが大切ですね。
オクラの選び方と保存方法
オクラは、ネバネバしたぬめりと歯ごたえとが特徴です。日本では6~9月に旬を迎える夏野菜ですが、タイなど暖かい地域から輸入されたものが年中出回っています。星型の断面を活かし、料理の飾りにも使えるユニークな野菜です。傷みやすい性質をもつため、収穫後は早めに食べましょう。
おいしいオクラの選び方
オクラは、産毛がしっかり残っていて、濃く鮮やかな緑色をしたものを選びます。ヘタの周りがシワシワになっているもの、部分的に茶色く変色しているものは古くなっているため避けましょう。大きさが5~10cm程度のものがおいしいです。大きくなり過ぎると硬くなり、苦味が出ておいしくありません。
保存方法
オクラは、冷蔵庫の野菜室で保存します。温暖な地域で育つ野菜のため、5℃以下になると低温障害を起こす場合があります。新聞紙などに包んで、涼しい場所や冷暗所で保存しましょう。
冷凍保存
オクラを冷凍保存する場合は、塩をふって軽くもみ、水洗いしてから冷凍します。水気をふき取り、バットに並べて重ならないようにしましょう。完全に凍ってから、真空パックに移し替えます。調理するときは、冷凍したまま炒めると手早く作れます。
まとめ
オクラ茶は、飲みやすくおいしい健康茶です。お湯ではなく水を使って栄養成分が溶け出すのを待ちます。血糖値は健康状態を測る大切なバロメーターです。オクラ茶を毎日の生活に少しずつ取り入れ、健康維持に役立てましょう。爽やかですっきりした味わいは、朝の気だるい気持ちを吹き飛ばしてくれますよ。
オクラは、キャベツの2.5倍も食物繊維を含んでいます。