モンテスラは長年人気の観葉植物
モンステラという名前にピンと来なくても、この特徴的な葉の形を見ればすぐにおもいだす方も多いことでしょう。美しく個性的な形の葉を持ち、南国リゾートの雰囲気を出してくれるモンステラは観葉植物の中でも長年人気の植物です。冬の時期にもリビングに温かい空気を感じさせてくれます。
水切れ・多湿にも強く育てやすい
人気の理由の1つに、育てやすいとことがあげられます。根がしっかりついた大きな苗では水切れにも強く、土が乾燥してもそうそう枯れることがありません。その一方で、高温多湿な環境を好むため、育てにくい日本の梅雨の時期にも適応して育っていってくれます。
ただし小さいうちは水切れに注意!
水切れにも強いと先述しましたが、苗がまだ小さなうちや、植え替えてすぐのときなど、根がついていないときなどには水切れを起こしやすくなります。サインとしては葉が黄色くなったりヘナヘナとしおれたりしている、といったものになります。こういったときは水切れを起こしていることが考えられるのでたっぷりと水を与えましょう。
モンステラの増やし方は大きく2つ
育てやすく、リビングの雰囲気をリゾート感たっぷりにしてくれるモンステラをもう1鉢欲しいと思うことはありませんか?実は簡単に増やすことができます。これからご紹介する「株分け」と「挿し木」の増やし方がありますが、それぞれ自分のモンステラに適した方法を選べば失敗率も低くなります。それぞれの特徴とメリットやおすすめの時期など詳しく方法を確認していきましょう。
モンステラの増やし方①「株分け」
リビングの観葉植物として育てやすく人気のモンステラですが、あっという間に成長してしまい、鉢より大きくなってしまった、あるいは鉢の中で根詰まりを起こしてしまっているようだといった問題も起こります。次から次へとサイズを大きくした鉢に植え替えていくのも大変ですし、植え替えたことで鉢が余ってしまうこともあるでしょう。そんなときにおすすめの増やし方が、「株分け」という方法です。
モンステラを株分けするメリット
「株分け」とはその名の通り、1つの株をわけて1株当たりの大きさを小さくし、株数を増やすという増やし方です。まずは株分けを行うメリット、おすすめの時期についてご説明します。
株分けを行うとより元気になる嬉しい効果も
成長すると、やがて鉢の中に根がみっちりとつまり「根詰まり」という状態になってしまうことがあります。この状態が続くと、根っこにも大きなストレスがかかるため、枯れの原因になってしまうこともあります。株分けを行うことで、元々の鉢に対しての根っこの量が減るため、新しい鉢に植え替えると、またそこから新たに成長するスペースが生まれます。その結果、より元気に育ってくれるという効果もあります。
「土の表面に根が見える」「鉢底から根が見える」「元気がない」は根詰まりのサイン
「なんだか元気がないな」と感じたときは鉢植えをじっくり観察してみましょう。土表面から根が見えるほどであればそれはまさに根詰まりです。他にも鉢底から根がはみ出してしまっていることもあります。このような場合は、今使っている鉢よりも一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けによって1株当たりのサイズを小さくすることを検討しましょう。
おすすめの時期は年2回!5~7月か9月ごろ
株分けを行い、新しい株を植え替えるのにおすすめの時期は成育旺盛な5~7月の初夏か、暑い盛りを過ぎた9月になります。この時期に根詰まりなどを起こしていれば株分けのチャンスです。気温が20度を下回ってくると、休眠しますので生育がゆるやかになります。こういった時期には株分けを行うのは控えるようにしましょう。
モンステラの増やし方②「挿し木」
株分けに続いてご紹介する増やし方は、挿し木です。次々と新しい茎が出てくるモンステラ。そのまま放っておくと形が乱れてしまうこともあります。せっかくの美しい葉が際立つように形を整えてあげましょう。剪定で仕立て直して、不要な茎が複数出たときなどに、その茎を使う増やし方が「挿し木」です。剪定で仕立てるときは、一緒に「挿し木」を行う増やし方がおすすめです。
仕立て方は簡単!地面に接するところで茎を切るだけ
ちなみに仕立て方は簡単です。増えすぎたり、バランスの悪い茎をばっさり切ってしまって構いません。切る位置は地面に接するあたりにすると切り口も目立たずきれいに仕上がります。ぐんぐん伸びて葉が折れてしまう、なんて方はこちらの記事で支柱の立て方をご確認ください。
モンステラを挿し木するメリット
挿し木は、植物の力を使って、切った枝から新しい株を育てていく増やし方です。こちらの画像のモンステラも下の方の葉が茎から折れて垂れ下がってしまっています。こういった茎を切って、挿し木にすれば新しい株として楽しむことができます。このように、挿し木を行うメリットやおすすめの時期をご紹介していきます。
「挿し木」は剪定で出た不要な茎を利用できる増やし方
先述しているように、次々と新しい茎が根元から出てくるような形で大きくなります。広がりすぎた場合などは不格好になってしまい、簡単な剪定が必要になることも。形を新たに仕立てる際には不要な茎が出ることも多々あります。その際に出た茎を挿し木にすれば、また新たな株を作ることも簡単にできます。
気根を持つモンステラは挿し木の成功率も高い
育てていると、地面より上にある茎からまるで根っこのようなものが出てくることがあります。これは「気根(きこん)」と呼ばれるもので、空気中の水分を取り込むために発生した根っこの仲間になります。モンステラが水切れに強いとされるのも、この気根の働きによるところが大きいでしょう。この気根は土や水に挿せば通常の根の役割も果たすため、挿し木の失敗が少なく、成功率が高くなる傾向にあります。切る位置で悩んだ時はこの気根を残すことを意識しましょう。
おすすめの時期は成育が旺盛な5~6月
挿し木で増やすのにおすすめの時期は成育か旺盛で次々と新しい茎を出す5~6月になります。寒い時期は休眠してしまうので、避けましょう。
出典:BOTANICA