園芸分類 | 水生植物 |
形態 | 一年草 |
樹高・草丈 | 5~10cm |
花の色 | 紅紫色 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
特性・用途 | 常緑性 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ウォーターローンは、水草アクアリウムの前面によく使われる水生植物です。元々はインドやスリランカの湿地に分布しており、日本ではアミメミミカキグサという名前で知られています。鮮やかな黄緑色をした細長い葉をもち、まとまって生える姿はまるで水草の絨毯のようです。食虫植物の一種で、ミジンコなどの水中微生物を食べて成長します。
水槽の大きさや照明、水中のCO2濃度によりますが、ウォーターローンは植え付けてから葉が育つまで3カ月ほどかかります。開花するのはさらに先です。植え付けから4カ月~5カ月ほどの時間を必要とします。水中栽培では開花しにくいのですが、ポツポツと紅紫色の花を咲かせます。
ウォーターローンはアクアリウム用の水草として室内の水槽で栽培されることが多いので、栽培適期は特にありません。むしろ水温管理や照明の明るさ調整、CO2濃度のほうが重要です。屋外で育てる場合は、気温に注意します。ウォーターローンなどのミミカキグサの仲間は暑さ寒さにそれほど強くないため、気温の穏やかな秋に植え付けや植え替えといった作業を行いましょう。
ウォーターローンは、基本的に水槽に砂利やソイルを敷き詰めて育てます。また鉢植えなどを使って、水上栽培をすることも可能です。
ウォーターローンは、室内でも屋外でも育てられます。しかし屋外は気温の変化が激しく、夏や冬になるとウォーターローンが枯れてしまうおそれがあるため、基本的には室内での栽培をおすすめします。室内なら時期をあまり気にしなくてもよく、屋外での栽培に比べ管理が楽になります。
ウォーターローンは日当たりのよい場所を好みます。室内で育てる場合は、明るめの照明を使うようにしましょう。明るい光を当てることでより鮮やかな黄緑色になり、美しい絨毯のように育ちます。
ウォーターローン栽培によく使われる用土は、黒土や鉱物を加工して固めた「ソイル」です。砂利でも育ちますが、成長に時間がかかります。
水替え・水足しは、水槽の水が濁ってきたら行いましょう。
ウォーターローンは、成長に多くのCO2を必要とします。CO2が足りないと、光合成ができず枯れてしまいます。水中のCO2濃度が下がってきたら、CO2を添加するようにしましょう。またCO2が溶けやすい軟水を使うと、ウォーターローンの成長も早くなります。
ウォーターローン栽培では、基本的に肥料は必要ありません。ソイルに含まれている肥料で十分成長します。
ウォーターローン栽培では、害虫を気にする必要はありません。
ウォーターローン栽培では、病気を気にする必要がありません。
ウォーターローンは光をたくさん必要とするので、光が足りないと光合成ができず、白くなって枯れてしまいます。強めの照明を使って、光量をしっかりと管理しましょう。
苗を選ぶときは、鮮やかな黄緑色で、葉が元気なものを選びましょう。元気な苗を選んだほうが、たくさんの光とCO2を吸収して大きく育ち、絨毯のように繁茂しやすくなります。また苗を植えるときは、葉先が少し見える程度まで深く植えます。浅く植えてしまうと、浮力によって苗が抜けてしまったり、根張りが浅くなってうまく育たなかったりするためです。
基本的にソイルに植え付けていれば、自然に成長します。そのため、育苗箱や小さな鉢で育苗する必要はありません。重要なのは、根付くまでの間です。ウォーターローンは根付いてからはグングン成長するため、根付くまでは苗が浮いていないか注意して管理してください。
植え替えのときも、苗の植え付け同様、しっかりと根付くように深めに植えます。
屋外で栽培している場合は、夏場は直射日光の当たらない日陰に移動させましょう。ウォーターローンの栽培適温は20℃~28℃で、夏場はこれを超えてしまう可能性が高いため、室内でも水温に注意しましょう。
冬は水温が低下して20℃を下回ってしまうため、室内に入れて冬越しさせます。ウォーターローンを屋外で栽培すると、時期ごとの移動が大変です。観賞用であれば室内での栽培がおすすめです。
ウォーターローンの増やし方はトリミングという方法を用います。水槽の真上からハサミを突っ込み、ソイルごとウォーターローンを半分に切ります。すると切った部分からランナーが伸びて、ウォーターローンが増殖する仕組みです。このとき、ウォーターローンを抜いてはいけません。ウォーターローンは根を張ることに大きなエネルギーを使うため、抜いてしまうと成長が遅れるからです。