枝豆とは?
枝豆とは、マメ科の一種である大豆をまだ熟さないうちに収穫をした状態を指します。枝豆と大豆は、収穫時期や主な調理方法が違うだけで、全く同じ野菜です。日本では、奈良時代や平安時代から枝豆が食用として食べられていたといわれています。枝豆を食べるのは日本人だけでしたが、近年では海外での日本食ブームも相まって、酒のおつまみなどに枝豆を食べる外国人が増えているそうです。
コンパニオンプランツとは?
野菜をはじめとした植物は、それぞれ被害を受ける病害虫や、病気などが異なります。そこで、畑に違う種類の野菜や植物を一緒に植える方法をとります。相性によっては、病害虫から守ったり、成長を助けたりする効果が期待できるのです。この植物同士の相性のよい組み合わせのことを、コンパニオンプランツといいます。コンパニオンプランツは、家庭菜園など少ない面積で植物の栽培を行う場合に、特に有効です。
コンパニオンプランツがもたらす効果
効果①病害虫から身を守る
植物には、それぞれ天敵となる病害虫が存在します。病害虫の種類はさまざまで、虫たちは自分たちの好物の植物をにおいによって判別するのです。そこで、相性のよい植物同士を一緒に植えておくと、植物のにおいが混ざるため虫は混乱します。においが混ざる効果によって、植物を虫たちの魔の手から守り、被害を減らせます。
効果②成長速度を速める
科学的には未だ解明されていないことなのですが、相性のよい植物同士を一緒に植えることで、成長速度が速まるといった事例があります。異なる植物が共生することで、地中の微生物や栄養が多種多様になり、成長速度に影響をおよぼすのではないかと考えられていますが、真相は不明です。
効果③栄養分を供給する
枝豆を含むマメ科の植物は、根っこに根粒菌と呼ばれる微生物を共生させています。この根粒菌が空気中の窒素を固定させ、土の栄養分を豊かにしてくれます。マメ科の植物を他の野菜と一緒に植えると、他の植物の成長速度が速くなることが多いです。
枝豆と相性のよいコンパニオンプランツ
コンパニオンプランツ①ナス
ナスは日当たりのよい場所を好む野菜です。反対に、枝豆はそこまで日光を必要とせず、半日陰でも育ってくれます。さらに枝豆が根っこに持つ根粒菌によって、ナスの成長が促進され、少ない肥料で育てられます。また、互いに根っこが干渉しないため水分や栄養分を効率的に吸収でき、家庭菜園などの小さいスペースでも収穫量を多くすることが可能です。
コンパニオンプランツ②トウモロコシ
トウモロコシもナスと同じ効果を発揮します。枝豆が根っこに持つ根粒菌の効果で、トウモロコシの成長が促進されます。トウモロコシは日当たりのよい場所を好みますが、枝豆は半日陰でも育ってくれるため、トウモロコシが成長して枝豆に当たる日光を遮ってしまっても問題ありません。
枝豆と共に植えてはいけない植物
植えてはいけない植物①シソ科の植物
シソ科の植物であるサルビアなどは枝豆と相性が悪く、一緒に植えてはいけない組み合わせに挙げられます。サルビアなどの植物は枝豆だけでなく、ほぼ全ての野菜と相性が悪く、野菜の成長を阻害します。自宅の家庭菜園には決してサルビアなどシソ科の植物は植えないようにしましょう。
植えてはいけない植物②ネギ
枝豆と共に植えてはいけない野菜の一つに、ネギがあります。ネギの根っこが、枝豆の根っこに存在する根粒菌の働きを抑制してしまうため、枝豆の成長速度が遅くなります。枝豆に限らず、マメ科の植物はネギと相性が悪いため注意が必要です。
枝豆の天敵・アブラムシ
枝豆が被害を受ける病害虫の一種に、アブラムシがいます。他の病害虫であるカメムシなどは、コンパニオンプランツの組み合わせによって撃退できますが、アブラムシはコンパニオンプランツでは撃退できません。アブラムシが出現した際は、牛乳スプレーなどをふりかけて対処しましょう。
まとめ
組み合わせを考えて野菜を植えると、家庭菜園の小さいスペースでも収穫量を増やせたり、病害虫の被害が少なくなったりと、いいことづくめです。家庭菜園で野菜を育てる際には、野菜同士の組み合わせを考えてみることをおすすめします。
出典:ぱくたそ