大豆の栽培方法!適正な播種時期や施肥量を理解して多収を目指そう!

大豆の栽培方法!適正な播種時期や施肥量を理解して多収を目指そう!

大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど栄養豊富で、生活に深くなじみ古来より栽培されてきた作物です。収穫後の大豆は保存性も高く、食べる方法も味噌、豆腐、醤油と多岐にわたります。たくさん楽しむために収量を増やすコツ、育て方などをポイントに大豆の栽培方法ご紹介します。

記事の目次

  1. 1.大豆の概要
  2. 2.大豆の品種
  3. 3.大豆栽培に必要な資材は?
  4. 4.大豆栽培に適した土壌は?
  5. 5.大豆栽培の種まき
  6. 6.大豆の種まき後の管理方法
  7. 7.大豆栽培で注意すべき病害虫
  8. 8.大豆の収穫
  9. 9.大豆の収穫後の処理方法
  10. 10.大豆の保存方法
  11. 11.番外編!夏においしい枝豆を
  12. 12.大豆栽培のまとめ

大豆の概要

出典:写真AC

大豆の歴史

大豆の起源は諸説あり中国、朝鮮半島、シベリア、東南アジアなどと言われていますが、それぞれに固有種があり複数の起源があると言われています。日本には紀元前2000年ごろ弥生時代に入ってきたと考えられています。味噌醤油などの大豆の加工は奈良時代に仏教とともに伝来し、作物として一般的に栽培が始まったのは鎌倉時代と考えられています。

大豆は国産が多い?

大豆の国内の作付面積は国内で15万ヘクタール。定番の東京ドームに換算すると3200個分というすごい数字ですが、それでも国内自給率は7%だそうです。中でも加工用の大豆は多くを海外からの輸入に頼っているのが現状です。

大豆の品種

出典:写真AC

大豆の品種って?

現在日本国内で登録のある大豆の品種だけでも100を越え、その他登録の無い品種も含めると500を超えるとも言われています。作付面積が多い順でフクユタカ、ユキホマレ、エンレイ、リュウホウ、タチナガハの順となっています。これらの品種はいずれも主に豆腐、煮豆用です。納豆用品種で作付面積が多いのは、ユキシズカ(北海道)、スズマル(北海道)、納豆小粒(関東)です。そして、お正月に食べる黒豆も大豆の一種で丹波黒大豆なども有名品種です。

どの品種がいいの?

上記の品種の中にはスーパーの豆腐コーナーなど見かけたことのある品種もありますね。しかし、作付面積の多い品種はJAなどの農業団体で推奨されているものがほとんどで、地域ぐるみで栽培されているため地域に合った種まき時期や、植え方、育て方の指導を受け収量を上げ、ブランド化するという目的で選定されていると考えられます。それぞれが地域に合わせた優れた品種ということですね。

どうやって品種を選べばいい?

たくさんあって品種の選び難しいです。しかし、これだけ品種があるならそれだけ地域に根差し、用途に合わせた品種があるということです。名前で決めず、お住まいの地域の種屋さんで探してみて下さい。播種時期や植え方、育て方など特性のあった家庭菜園向きものが販売されているはずです。

品種選びの裏技

ご近所で大豆栽培をされているようであれば、収穫時期にお願いして種を分けていただくのも地域に合った育て方の出来る品種を選ぶ方法です。種まきの時期には種が余っていない場合が多いので収穫の時期に、収量が多い株から種をわけてもらってください。その際には植え方のポイントなど聞くと地域ならではの方法があるかもしれません。

大豆栽培に必要な資材は?

大豆栽培に何は必要?

出典:写真AC

ネットや支柱など準備が大変??

大豆は豆ですがつるが伸びるわけでなく、株立ちで自立します。そのためネットや支柱などは必要ありません。ただし、種まきの際は少し準備が必要です。播種(種まき)時期は朝夕の寒さに備え多少かぶせるもの、苗を作る場合育苗用の資材と培養土が必要となります。それでも、播種時期をすぎれば、収穫時期までほとんど資材は必要ありません。

どういう環境がいい?

育て方は、日光を好みますので日当たりのよい場所を確保しましょう。また、根は深くまで伸びず浅いところで広がる性質をもっており、乾燥に弱いです。収量を増やすためにはしっかり水やりを行う必要があります。以上の2点を注意すれば、小学生でも家庭菜園で収穫できるという栽培の簡単さは大豆の魅力です。

大豆栽培に適した土壌は?

大豆が好む土

Photo byJing

大豆はアルカリ土壌を好みます

田畑は手を入れないと、どんどん酸性に近づいていきます。アルカリ土壌に近づけるためには石灰の散布が有効です。窒素分の多い土壌では「つるぼけ」といって葉ばかり茂り実のつかない症状がでますので、肥料分のやりすぎには注意が必要です。

大豆は連続で植えないように注意

時に注意すべき植え方の注意点として、大豆を同じ場所で続けて作ると、「連作障害」という生育不良が起こりやすくなります。病気が蔓延したり、根が傷んで正常に育たないという症状でます。大豆を植える場所は一度大豆を作ってから、2、3年ほかの作物を育てたのち、大豆を作るようにしましょう。

大豆を作った後の土は野菜がよく育つ!?

大豆は根粒というものをつくります。これは根についた瘤(こぶ)のようなもので中には根粒菌がおり特殊な酵素でこぶの中に窒素を貯め、大豆に供給します。その働きで肥料がなくても大豆はしっかり育ちます。大豆作った後には根粒菌が多く窒素肥料分の多い土壌になる為、植物が育ちやすいといわれています。

プランターでも栽培可能?

出典:写真AC

日当たりがしっかり確保できればプランターや鉢での栽培する方法も可能です。その際育て方は肥料は使わず市販の野菜の培養土を使用してください。播種時期、植え方は大きく変わりません。根がしっかり張れば収穫時期に収量も期待できます。

収量を増やすための土づくり

収量アップには準備を

収穫時期に収量を増やしたい!実入りを良くしたい!ということであればしっかりと土づくりをしましょう。種まきの2週間以上前に1平方メートルあたり化成肥料100g・油かす150g・熔成リン肥料100g・石灰質肥料100g・堆肥1Kgの肥料を施します。

うねを立てて病害虫予防

幅60センチ 高さ20センチほどの畝(畝)をたてておきます。植え方は一条植えにし、株間を20~30センチ確保します。このように播種前、適切な肥料と、土を柔らかくしておくことにより収穫時期の収量に変化がみられるようです。しかし、肥料に関して石灰は必須ですが、やせた土壌でも収量が期待できるのは大豆の強みですね。

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大豆栽培の種まき

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