大豆栽培の種まき
種まき時期はいつ?
時期はそれぞれ
種まきの時期は地方や、品種にもよりますが、寒さに弱い為、温かくなった4月下旬ごろから行います。寒い地方では5月前まで雪が残るような場所もあると思います。収穫を逆算し半年前には種まきを終えたいですね。その際はビニールトンネルなどを利用し加温して種まきを行うのも良いと思います。
畑にまくの?
大豆の種まきは畑にじかに播種する事も出来ます。また、ポットに播種し苗を育て畑に植え替える植え方もあります。又苗での販売もされていますので自分のスキルに在った植え方を選んでください。芽が出る喜びもありますが、苗が販売されているのは種まきの時期や、播種方法が不安な方には安心な植え方ですね。
播き方は?
畑に直接播種する場合は
畝の中心に3粒ずつ、20~30センチ間隔で種を播きます。播種後たっぷりと水をやった後は厚めに(2センチ程度)覆土し農業用の不織布やホットキャップをして発芽を待ちます。播種後、双葉がでて、本葉が2,3枚になるまでに間引き一株にしておきます。
苗を育てて定植する場合は
育苗ポットに3粒ほどずつ播種し、同じように保護しながら、発芽後は本葉2,3枚になったら植え付けを行います。それ以上大苗になると植え痛みをおこしますので植え方や時期を間違えないように行ってください。
苗の植え方は
一株、20~30センチ間隔で植えつけます。播種後日がたたない苗はぽきっと折れやすいので優しく苗を扱いましょう。土が乾燥していればしっかりと水やりをしてください。肥料は必要ありません。植えながら優秀な株を残して間引き一株にしておきます。
種まき時には動物注意!!
大豆が好物な動物は沢山います。都会のベランダなどでプランターに播種した場合であれば、はとやカラスなどにつっつかれないように気を付けてください。畑に播種する場合、鳥に合わせて、ねずみやアライグマに狙われる危険があります。収穫どころか、芽がでる前に食べられないよう不織布を掛けるなどの方法が有効です。
収量を増やす植え方
2株づつ植える
苗は間引きを行い一株にと申し上げましたが、こちらの方法では2株を競合させることにより根がさらに生育し実入りが良くなると言われています。2株育てることにより、収量が倍になるというわけではありません。あくまで、1株の場合より2株植えたほうが相対的に収量が増える可能性があるという事ですね。
大豆の種まき後の管理方法
中耕しよう
中耕って何?
中耕(ちゅうこう)とは読んで字のごとく、栽培の途中で畑を耕す事です。といっても全体を耕すのではなく、うねの端を根を傷めないように耕してください。この作業を行うことにより、草の発生を抑えられるとともに、根に酸素がいきわたり成長をうながします。
大豆は2回中耕を!
定植してから10日ほどしたら、一度目の中耕を行いましょう。種まきをした場合、本葉が2,3枚出たころです。さらに本葉が4,5枚になったころに2度目の中耕を行いましょう。どちらもの肥料追加の必要はありません。
土寄せしよう
土寄せとは?
植物の根元に、うねの土を盛り上げ土壌に埋まる部分を多くする事です。大豆の場合、根の育成を助け、倒れる事予防できます。大豆が大きく育ち倒れると、実が腐ったり収量減につながります。
土寄せのタイミングは
草丈が30センチくらいにそだったころです。土寄せを行いましょう!茎の下のほうから根が出ているものもみられると思います。みぞを切りながら根本がすっかり隠れるようにしてください。台風時期までにおわらせておきましょう。
乾燥を防ごう
特に花が終わる時期まで
大豆は根が浅く乾燥に弱い作物です。播種後40日ほどで花をつけますが、花が咲きさやをつける頃、水が少ないと豆が太らず小さなまめになってしまいます収量を大きく左右しますので特に水を切らさないよう注意が必要です。
あなたを助ける天の恵み(梅雨)
大豆が花をつける時期は場所によって梅雨ともかぶります。とてもありがたい恵みの雨になりますね。それでも畑の場合10日前後晴れが続き土壌が乾燥するようであれば、水やりを行う必要があります。
摘芯しよう
摘芯とは?
茎や枝の上端の芽(頂芽)を摘み取ることにより脇目を出したり、枝を充実させることです。大豆の場合は本葉が4,5枚に育った頃、摘芯を行いましょう。大豆は枝や葉の節に花を付け、そこに実がつきます。摘芯を行うことで枝が増え、花の数が増え収量アップが見込めます。また草丈が低く育つことで株が倒れる事の予防になります。
大豆の花のまめ知識
かわいい大豆の花について紹介します
育て方には関係ありませんが、少しだけ紹介します。大豆はもちろんマメ科です。同じマメ科にはスイトピーや藤、萩、など季節を彩る花があります。野に咲く花であればシロツメクサやレンゲもマメ科の花ですね。
大豆の花の花ことばは「必ず来るしあわせ」
春の始まりに種まきし山笑う頃、芽を出して花が咲き、秋には実をつけ、冬の間身を固くして保存食となる。本当に日本人の生活を現したような植物なんですね。良い時も悪い時も、必ず幸せが来ると信じ古来より日本人は大豆を育て生活の一部にしてきたのではないでしょうか。
一株につける花は100ほど
大豆の花は株の関節部分に咲きます。品種によって、しろやピンク、むらさきの花が咲き、まめか特有のかわいい形をしています。花の中にはおしべとめしべがあり開花した時にはすでに受粉が終わっており、品種によりますが一株で100ほどの花をつけます。しかし、その中で結実するのは20~30くらいです。
自由研究の題材にも!?
子供のいる家庭では花の数と、実の数を数えて観察してみるのも面白いと思います。時期としてはぎりぎりかもしれませんが、花の観察は夏休みの自由研究にもおすすめです。大豆の育て方をまとめて、収量のデーターを取れば金賞物の研究になるのでは!?
大豆栽培で注意すべき病害虫
かかりやすい病気
株が若いころには病気にかかりやすく。べと病、斑点細菌病などが発生しやすいです。適切な土づくりや、耕うん、うね立てすることにより、予防につながるためしっかりとした準備を行いましょう。
つきやすい害虫
開花後は害虫に注意が必要でアブラムシや、さやに吸い口をつけるカメムシなどに注意が必要です。害虫は、防虫ネットが効果的ですが、葉やさやに食害が多いようであれば必要に応じて殺虫も検討しなくてはいけません。
出典:写真AC