パイナップルの種からの栽培方法【日常管理】
置き場所
パイナップルは日光を好みます。一年を通して日当たりのよい場所で管理しましょう。日照不足は実のつきを悪くする原因になるため注意が必要です。加湿状態が苦手で、風通しのよい場所が向いています。15℃以下になると枯れてしまうため、気温が下がる秋以降は室内で管理してください。
水やり
春~夏の水やり
パイナップルは乾燥に強い植物ですが、成長時期である春~夏にかけてはたくさんの水を必要とします。土表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えましょう。実がついて以降は、実に水分を蓄えるためにもより多くの水が必要になります。
秋~冬の水やり
パイナップルは秋~冬にかけては成長が止まり、あまり水を必要としません。週に1回を目安に水やりしましょう。温度が低いときに水をたくさん与えると、乾きにくく根腐れを起こしやすくするだけでなく、株全体の温度を下げて枯れる原因になりかねないため注意してください。
追肥
パイナップルの追肥時期は、成長期でもある4月~9月にかけてです。1カ月半~2カ月に1回を目安に追肥してください。油粕6:骨粉4を混ぜた有機肥料や、窒素、リン酸、カリが等量の化成肥料が向いています。実がつく時期には、実の成長に不可欠なリン酸を多く含む肥料を与えるのもおすすめです。
剪定
パイナップルを育てていると、葉が黄色く枯れてくることがあります。そのままにしておくと見栄えが悪いだけでなく、通気性を悪くし根腐れを引き起こす可能性が高まるため、枯れた葉はなるべく早めに取り除きましょう。それ以外には、特別な剪定は必要ありません。
ボタ爺
病気対策
パイナップルはとても丈夫で病気にかかりにくく、特別な病気対策は必要ありません。ただし、加湿状態が続くと根腐れや病気を引き起こす場合があり、通気性の確保に努めましょう。害虫が病気を媒介することもあるため、害虫にも気をつけてください。
害虫対策
パイナップルには虫がつきにくいですが、アブラムシやハダニ、カイガラムシには注意が必要です。いずれも増えやすく、吸汁加害を起こしたり病気を媒介したりする危険性があるため、見つけ次第すぐに取り除いてください。カイガラムシは硬くて手では取りにくいですが、歯ブラシなどでこするとポロッと簡単に取り除けます。
夏越し
パイナップルの生育温度は20℃~30℃と高めで、日本の夏の暑さでもよく育つため、特別な夏越し対策は必要ありません。ただしコンクリートなどに直接置くと、鉢の温度が上がりすぎて株が弱る可能性があります。ベランダなどに置く際にはすのこなどを敷いて床と鉢の間に隙間を作り、風通しの確保に努めましょう。
冬越し
パイナップルは寒さが苦手です。気温が15℃を下回り始めたら、なるべく早めに室内に移動させましょう。室内であれば問題なく冬を越せますが、株を弱らせないようにできる限り日当たりのよい場所に置いてください。ただし、窓のすぐそばに置くと冷気で株が弱るため、窓から離して置くか窓に保温シートを張って対応しましょう。
パイナップルの種からの栽培方法【収穫】
パイナップルを種から育てる場合、収穫できるまでには5年以上かかります。収穫時期を間違えると、せっかく育てたパイナップルを台無しにしてしまいます。長年かけて育ててやっと実ったパイナップルの実をおいしく食べるためにも、収穫のタイミングや方法を知っておきましょう。
収穫のタイミング
パイナップルは開花後少しずつ実が育ち、下から上へと徐々に黄色くなっていきます。開花から約3カ月ほど経つ8月~10月ごろがパイナップルの収穫時期です。実の色が全体的に黄色くなり、甘い芳醇な香りが漂い始めたタイミングで収穫しましょう。
収穫の仕方
パイナップルの収穫はとても簡単です。パイナップルの実は、まっすぐ伸びた茎の頂点に直立して生えるようになります。茎と実の境い目を、ハサミやナイフで切り取りましょう。葉や皮の表面がゴツゴツしていて触ると痛いため、軍手を使うのがおすすめです。
収穫の際の注意点
パイナップルは収穫後の追熟はできません。家庭菜園で育てる場合は、おいしく食べるためにも完全に熟したタイミングで収穫しましょう。収穫後も実の色が黄色く変色していくこともありますが、糖度や味に変化はなく劣化していくだけです。「追熟できている」と勘違いしないように注意してください。
パイナップルの種を見つけて育ててみよう!
パイナップルにもほかの果物と同じようにもちろん種があります。種からパイナップルを育てるのは時間も手間もかかりますが、育て方はそれほど難しくありません。小さな種が時間をかけて大きな実をつける様子は見ているだけでも楽しく、同時に達成感も味わえます。パイナップルを食べる際は種を探して、ぜひ育ててみてくださいね。
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パイナップルの葉はギザギザしていて素手て触ると痛いんじゃ。軍手やハサミを使うんじゃよ!