【図鑑】多肉植物ハオルチアを一挙紹介!海外に珍しい色の品種が多い?

【図鑑】多肉植物ハオルチアを一挙紹介!海外に珍しい色の品種が多い?

ハオルチアは南アフリカケープ地方原産の多肉植物です。日本に輸入されてきてから熱心に品種改良がおこなわれ、非常に種類が多くなりました。そのためハオルチアの形状や色彩は、バラエティに富んでいます。どんな種類や品種があるのか、選び方などを一挙ご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ハオルチアは種類の多い多肉植物
  2. 2.ハオルチアの種類図鑑【軟葉系】オブツーサ系①~⑭
  3. 3.ハオルチアの種類図鑑【軟葉系】レツーサ系⑮~㉒
  4. 4.ハオルチアの種類図鑑【軟葉系】レース系㉓~㉙
  5. 5.ハオルチアの種類図鑑【軟葉系】玉扇系㉚~㉞
  6. 6.ハオルチアの種類図鑑【軟葉系】万象系㉟~㊴
  7. 7.ハオルチアの種類図鑑【硬葉系】㊵~㊿
  8. 8.好みのハオルチアを育ててみよう

ハオルチアは種類の多い多肉植物

Photo by srboisvert

ハオルチアは、ススキノキ科(キジカクシ科)ツルボラン亜科ハオルチア属の多肉植物です。とても種類の多い多肉植物で、近年も新種が発見され続けています。ハオルチアには軟葉系と硬葉系があり、以前は両方ともハオルチア属として扱われていました。しかし、2013年硬葉系のハオルチアは「haworthiopsis(ハオルチオプシス)属」と分類されるようになりました。

ボタニ子

ボタニ子

ここでは、硬葉系もハオルシア属としてご紹介するわね。表面がつるつるしたものや、ざらざらしたものなど種類が多いわ。

ボタ爺

ボタ爺

好みやシーンに合わせて、用途を使い分けするとよいの。珍しいレア種も多いから、選び方を比較してみておくれ。

海外には珍しい色の種類が多い?

日本にも珍しい色の品種がある

ハオルチアは原産国では雑草とされていますが、日本では珍しく明治時代に輸入された多肉植物です。1980年代後半になると、多くのハオルシア属の多肉植物が輸入されました。以降、日本独自の方法で品種改良が進められ2000年代時点では日本で交配栽培された園芸種にも、珍しい色の品種が多くあります。

ボタニ子

ボタニ子

ハオルシア属って原産国のアフリカの荒野では、岩陰に雑草みたいにひっそり生えているのよ。

ハオルチアの選び方

ハオルシア属の選び方はほかの多肉植物の選び方と、大きく違いはありません。軟葉系の選び方は葉につやがあり、しっかりと張っているものがよいです。硬葉系の選び方は、葉の厚みが整っていて株がしっかりしているものにします。どの多肉植物でもそうですが、均等に葉が伸びていてきれいに展開しているものがおすすめです。とくに珍しいレア種になると高額なので、よく見極めましょう。

ボタニ子

ボタニ子

ハオルチアは名前が似ていたり、交配種だったりと品種が豊富だから、ネームプレートと違う場合があるわ。

ボタ爺

ボタ爺

購入したい品種の特徴を、写真や画像でチェックするのも、選び方の一つのコツだな。

ハオルチアの花

ハオルチアの開花時期は、初春~初夏にかけてですがいつ咲くかというのは決まっていません。多肉植物によくある傾向ですが、葉を楽しむ植物だと思っていたらある日気がつくと花茎がひょっこりと顔を出し、思いのほかきれいな花が咲くことがあります。ハオルチアの花は小さく、白やピンク色をしており花言葉は「小さな愛」です。

ボタニ子

ボタニ子

多肉植物にとって花を咲かせるのって負担が大きいの。交配しないなら花茎は切ってしまったほうがよいわ。

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ハオルチアの種類図鑑【軟葉系】オブツーサ系①~⑭

①オブツーサ(雫石)

オブツーサの葉は丸いティアドロップ型をしており、光にかざすと透明に見えます。水滴のように見えるため別名は雫石(しずくいし)です。ハオルチア属の中では丈夫なため、初心者に人気の高い品種です。オブツーサの開花時期は2月~6月で、長い花茎を伸ばして、小さな白い花を咲かせます。

オブツーサにはピリフェラ種(クーペリー)とシンビフォルミス種がある

  • オブツーサ系のハオルチアにはピリフェラ種(ク―ペリー種)とシンビフォルミス種があります。葉の中に葉脈の模様があり、これが頂点まで達していないものがピリフェラ種で、頂点まで達しているのがシンビフォルミス種です。

②ドドソン紫オブツーサ

ドドソン紫オブツーサの葉は丸みを帯びて、緑色の部分が紫色に変色しています。ドドソン紫オブツーサは常に紫色をしているわけではなく、日光にあてて多少のストレスをかけるとよく発色します。紫色の部分が黒くなるものを黒オブツーサといいますが、同一品種です。

③ブラックオブツーサ(山田ブラックオブツーサ)

ブラックオブツーサは黒オブツーサと違い、葉の先が尖っているのが特徴です。ブラックオブツーサも常に葉が黒くなっているわけではなく日光にあたることで変色するため、緑色の時期もあります。ブラックオブツーサの特徴である、黒色の発生が安定している品種をブラックオブツーサ、あるいは山田ブラックオブツーサと呼びます。

④ミラーボール

ミラーボールの葉は小さく肉厚で、ぱんぱんにふくらんだ三角錐のような形です。葉先と縁にトゲ状の毛が生えており、窓は透明で格子の模様が入っています。ミラーボールは淡い緑色の個体から模様が紫色に変化する個体まで様々あり個性的です。成長するとミラーボールのように半球体のフォルムになります。

⑤ベヌスタ

ベヌスタは透き通った窓をもち三角形の葉の先端が尖っています。葉全体がうっすらと灰銀色に近い白色の産毛におおわれている、珍しいハオルチアです。冬になると葉が淡いピンク色に紅葉するため、灰銀色の産毛とのコントラストが鮮やかになります。ベヌスタは個体差が激しく、毛の量や色、葉の大きさが異なることが多いです。

⑥オブスターA

オブスターAは、ドドソン紫オブツーサとベヌスタをかけあわせてできた選抜品種です。ドドソン紫オブツーサの色合いに、ベヌスタのなごりで葉の縁に小さな産毛が生えており、先端が尖っているのが特徴です。オブスターAの葉は紫オブツーサのようにつるっとした印象ですが、形はベヌスタに似てやわらかな三角形をしています。

⑦白水晶

白水晶は葉先がとがっており、大きめの窓があるのが特徴です。窓以外の葉先の色は葉緑素がなくなり白色~乳白色で、根元に近づくにつれ緑色があらわれます。緑色の部分にも白い斑が入っており、葉先が放射線状に広がる姿は水晶の原石を連想させます。白水晶は徒長しやすく、管理がやや難しい品種です。

⑧氷砂糖

氷砂糖は斑入りの代表種で、真っ白な「幽霊」と呼ばれるものや散り斑入り、緑色が濃いものなど同じ親株から派生したものでも個体差があります。氷砂糖の選び方は、ある程度緑色の部分があるものがおすすめです。真っ白な個体は美しいですが、葉緑素がないため光合成がしづらく育ちにくいです。

⑨シンビフォルミス(宝草錦)

出典:インスタグラムpireasan様より

シンビフォルミスは肉厚で大きく、淡いライムグリーン色をした葉がロゼット状に展開するのが特徴です。葉先の透明度が高いのも特徴で、半日陰を好みます。シンビフォルミスの花は白く細長い筒のような形で春から初夏にかけて開花します。外側の葉がピンク色になるレアな個体もあります。

⑩エンペラー

エンペラーは「皇帝」の名前がついているだけあり、葉は最大で3cmほどにもなる巨大型の品種です。古い品種で野生の株から選抜した園芸種です。葉の先は尖っており、縁にはノコギリのような歯がついています。ク―ペリー種の中で最大といわれ、エンペラーという名前の由来もその大きさからきているそうです。

⑪ダルマスター

ダルマスターはとても大型になるクーペリー種のハオルチアで、明るい葉色と大きくぷっくりとした葉が魅力的です。葉の縁と尖った先端にトゲのようなものがあり、窓は大きく透明感があります。三角の葉は育つほどにダルマのような感じにぽってりとなり、存在感もましてゆくハオルチアです。

⑫レイト二―

レイト二―は赤い色が特徴的なハオルチアです。産地や育てる環境によってオレンジがかった赤い色やピンク、赤紫色など個性的豊かに色付きます。小型で群生することが多く、子株をよく出します。レイト二―の中央の葉は緑がかっていますが、日光にあてると徐々に赤い色になるため、色の変化を楽しむのもよいでしょう。

⑬紫絵巻

紫絵巻はベヌスタとレイト二―の交配種です。ベヌスタの個体差の大きさやふっくらとした葉、レイト二―の赤い色や葉の先端と縁にあるトゲのような毛が特徴として出ています。紫絵巻は葉に透明感があり紫色の葉脈模様が美しいレア品種です。子株が多くできるのも特徴のひとつです。

⑭ロゼア

ロゼアは「バラ色の」という意味の名前とおり、外葉の先から徐々に淡く渋めのピンク色に染まります。中心の成長点から出た葉はライムグリーンで、外へ向かって変色しながら展開します。葉の形はふっくらとしており蓮の花のような形です。ロゼアは小さめの種類で形や色のグラデーションに個体差があります。

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ハオルチアの種類図鑑【軟葉系】レツーサ系⑮~㉒

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